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2021年2月20日 (土)

1年経つとさすがに厳しい

すでに新型コロナウィルスが騒がれ始めた時期とは言え、ぎりぎりコロナ前の雰囲気で見られたのが青年団の東京ノートで、2020年2月21日。そこから1年、その間に観た芝居は2本のみ、さすがに芝居を趣味と呼ぶのもはばかられるペースです。

が、それ以上に日常生活の彩りが減るのがつらい。自分ひとりで外食することはあってもふたり以上の外食はほぼ全滅、買物外出は日常用品のみですこし珍しいものは通販頼み、そのほかあれやこれや、厳しいものがあります。芝居が観られないからというより、芝居の予定と組合せて都心に出かけることが多かったなと今更ながら思います。

ワクチン接種がようやく始まりそうですが、自分の番が回ってくるのは当面先です。それまでこの生活で我慢できるのか、そろそろ怪しいと危機感が出てきました。自分は比較的引きこもりが大丈夫な性質だと思っていましたが、それでも1年経つとこうなるかという貴重な経験の最中です。ひょっとしたらワクチン接種という出口が見えてきたために我慢がしんどくなってきたのかもしれません。

全国的に感染者数が下がりましたけど、下げ止まっています。ここからもっと減ってほしいのに下がらないのは、一般的な社会活動以外に「日常生活の彩り」を優先している人が、上は政治家から下は一般人まで、一定数いるからでしょう。世の中のむやみやたらと外交的な性質の人たちは1週間くらいの我慢でこんな気分になっていたのだとすると、そりゃ新型コロナウィルスは広まるわけだと今更納得しています。

いや、実は一般的な社会活動の範囲だとここまでが下げ止まりの限界なのだ、という可能性もありますが、いまの気分では単なる可能性としてその説を受入れるのは難しいので、外交的な性質の人たちに責任をなすりつけます。

「日常生活の彩り」で感染したら自己責任ですが、かといって引きこもり気味の生活で精神がやられたら元も子もありません。それが芝居見物とは限りませんが、芝居見物も含めて、感染リスクと気鬱リスクとを天秤にかけた「日常生活の彩り」のための外出計画を考えないといけない時期に自分はなりました。わりと真面目に危ない、と自分で言えるうちになんとかしないといけません。

2021年2月15日 (月)

マンガの流行と芝居の上演頻度で社会の問題をどこまで追えるか

調べなくともたぶん大勢書いている人がいるだろうと思いつつ、適当なことを書きます。

芝居を観られないので本を読むことが増えて、巻数が多くて場所を取るからと避けていたマンガを久しぶりに読むかと、1月に「鬼滅の刃」を、2月に「約束のネバーランド」をそれぞれ一気読みしました。これぞ大人買いとは買った後で気が付きましたが、気持ちのいいものです。

期せずしてどちらもジャンプ系ですが、その王道をいくような内容で楽しめました。ただ、あまり間を空けずに読んだので気が付いたのですが、鬼と闘うのを別にしても、両者が実に似ています。ジャンプの王道なら展開が似ているのは別におかしくありませんが、敵役の描写がひと方ならないこと、実に今様です。

正義の主人公が悪の敵役をやっつけてめでたしめでたし、が勧善懲悪物語の基本です。昔話と言ってもいい。この場合、物語が始まる時点で敵役はすでに主人公たちに悪いことをやっていて、それに対抗するために主人公が立上がってやっつける、そこに難しい動機付けはありません。敵役の描写があっても、悪さを強調するだけです。主人公が一度負けたり仲間がやられたりしてもなお立ち向かう、くらいなら基本のバリエーションです。

その発展形として、主人公の悩みを描くことが増えました。こんなことをやっていいのか、逃げ出したい、そもそも何のために闘っているんだ、など。雑に書くと正義に対する主人公の懐疑が発展形の中心にあります。闘うことは闘っていても、なかなか主人公は満足できません。

その発展が行きついて、主人公が敵役と闘うこと自体、主人公側の悪役にはめられた大きな悪の一部という話があります。当初は味方と思っていた主人公側の悪役と闘うことまで視野に入れた物語になります。

そこからさらに、悪には悪の事情があることを描く物語が登場しました。私が今様と書いたのはここです。双方事情があるうえでなお闘って主人公が敵役を倒さざるを得ないのが今様の基本形、闘いながらもそこを避けて共生の道を探るのが今様の発展形です。ネタバレになりますが、前者が「鬼滅の刃」、後者が「約束のネバーランド」です。そうは言っても主人公に外さない線を持たせて、最後に悪を引受けて倒される「ラスボス」を用意するところが、王道でありヒットした所以です。

それに合せて、主人公も個人プレーまたはパーティーと言える数人の仲間の戦いから、団体や組織に所属しての闘いになりました。組織と呼ばれるのは悪の組織と昔は相場が決まっていましたが、最近は主人公側も組織があります。ここまで話が複雑になると個人レベルの主人公では追いつけません。これも今様の特徴です。ただし闘う場面ではパーティーと呼べるレベルまで人数を絞って、あるいは同じ規模の複数の闘いに分散させて、なるべく興味を絞らせるのが描写のコツのようです。

物語の変遷の理由は、世の中が複雑になったから、あるいは複雑なことがより広く一般にも見えるようになって、その影響が広範囲に及んできたからでしょう。これも根拠のない直感で書きますが、日本だと1995年の阪神淡路大震災とオウム真理教から始まって、2000年のITバブル崩壊後の就職氷河期時代で決定的になったと思います。世界だと2001年のアメリカの同時多発テロ以降です。その後インターネットが普及しましたが、それまでの先進国の中流階級の仕事を海外に流出させる経済的な影響も引き起こしています。その後、SNSが出てくることで、直近十数年で複雑になった世の中の情報が広く共有されるに至り、ジャンプ連載のマンガですらその複雑さを許容されるに至ったと見ます(読者年齢の高齢化もあるかもしれませんがデータがないのでここでは省きます、そもそも私の年齢が略)。

毎週隔週毎月の連載が主戦場のマンガは、その時々の世情を敏感に受けているはずなので、連載時期と連動させて調べたらいろいろ面白いでしょう。ここまではマンガは表向きの世情の影響を受けるという話です。

何でも芝居にひきつけるこのブログとしては、芝居でも同じようなことが調べられないか気になりました。ただ、芝居はそこまでタイムリーな上演にはなりません。世情を先取りするから炭鉱のカナリアと呼ぶ人たちもいますが、マンガほどはっきりと支持が出てこないので、どの芝居を取りあげるかは難しいです。ならばいっそ、上演頻度で調べられないか。

マンガは世情を敏感に受けると書きましたが、逆に言えば表向きすぎる。それに、発展が始まってからの歴史が数十年です。その点、ギリシャ劇以来、芝居は再演という形で継続的に取りあげられてきました。そういう再演頻度の高い芝居の上演時期を調べることで、世情とは別の、世の中の根底にある問題を調べることができないか。上演回数を調べること自体が難易度が高いのと、その時期の経済状況によって上演に金のかかる芝居は敬遠される傾向がありますが、長期で見れば何か得るところはあるはずです。

あと今様についても芝居にひきつける話題として、昨今の物語は素直な起承転結に収まってくれません。起承転転結とか起承転結再転結とかが多いです。これは確かハリウッドパターンと呼ばれてアメリカ発の映画脚本指南本に載っているという話を読んだ記憶があります。鈴木裕実がそういう脚本ワークショップを開催していたような記憶がありますが、いま検索しても見つかりません。指南本やトレーニングクラスを通じて自覚的な技術として創られているのか、映画鑑賞を通じて無意識に取りこまれて広まったのか、創る側の人たちの意見を探したいです。

最後にマンガの話にもどりますが、「鬼滅の刃」は全22巻、「約束のネバーランド」は全20巻、ジャンプコミックスのページ数で物語マンガを描いてまとめるのにちょうどよい長さです(30巻を超えたら長い)。これを全巻揃えても1万円ちょっとです。値段だけ見たら、これら人気マンガの全巻は高い芝居と大差ありません。ひょっとすると芝居のほうが高いですし、ばら売りで買えるから子供の小遣いでも懐のやりくりがしやすいです。交通費もかかりません。いらなくなったら古本屋なりオークションなりで処分すれば若干金額が戻ります。場所を取る代わりに何度も読めます。

そうでないところ、生身の人間が集まって上演するがゆえに一期一会かつ(上手な芝居では)説得力が大きいところに芝居の値打ちがあるわけですが、価格だけ見ても芝居は分が悪いです。さらに読者数、読者の居住地域まで考えると、人口に膾炙した文化としての影響はマンガのほうが圧倒的に大きい。

2021年2月 4日 (木)

新型コロナウィルスに感染して村井國夫が降板

ミュージカル「WAITRESS」を降板です。事務所より

ミュージカル「ウエイトレス」に出演予定の弊社所属の村井國夫は、稽古開始前に受けましたPCR検査にて新型コロナウイルス陽性反応が出ておりました。発熱もあり入院をして経過をみながら舞台の稽古へ復帰の調整をしておりましたが、入院中の体力低下による稽古への影響を鑑みて、復帰を断念する事となりました。

この度は舞台降板となる旨をご報告させていただきます。
村井の出演を楽しみにお待ちいただいていたお客様、並びにご観劇予定の皆さまには残念なお知らせとなってしまい誠に申し訳ございません。
心よりお詫び申し上げます。

現在村井は退院致しまして、体力回復に専念しております。
下記、村井本人よりのコメントを掲載いたします。

今回、ミュージカル「ウエイトレス」を降板する事となりました。急なこととなり、お詫び申し上げます。

この作品、とても素敵な作品で、出演出来るのを楽しみにしておりました。キャラクターの一人一人が個性的で魅力的で、私の演じるはずの、ジョーも素敵なお役で楽しみにしておりました。

降板は断腸の思いでありますが、心臓に既往症もあり、また76という高齢でもありますので、ここは治療に専念する事といたしました。
入院中は病院の先生方、リハビリの先生、看護師の皆さんには、朝から深夜まで、懇切丁寧な看護を受けまして感謝しております。

作品を楽しみにしておられた皆様、また主催並びに関係者各位には多大なるご迷惑をおかけして申し訳ありません。
この作品の素晴らしさは変わりませんので、どうぞミュージカル「ウエイトレス」を今後も宜しくお願い致します。

2021年2月4日村井國夫

心筋梗塞で公演途中で降板したのが2019年12月です。今回は3月9日東京初日で1か月、その後に福岡、大阪、愛知とツアーを組んで2か月公演なので、普通の病み上がりでも厳しいところ、大事を取るのは致し方ない判断です。すでに退院しているのが何よりなので、復活が待たれます。

新型コロナウィルス感染を公表するのかしないのか

なるほどと思ったのでメモです。NEWSポストセブン「石原さとみが非公表の理由 『コロナ感染発表』に関する芸能界ルール」より。

 これまで芸能人が感染した場合、名前が大々的に報じられてきた。しかし石原が感染したのは1月の中旬だというのに、公表はされていない(2月2日現在)。実は芸能界には、公表か非公表か、あるルールが存在している。

「感染によって、すでに公になっている出演番組を欠席したり、上演中の舞台を降板した場合などは、その理由を説明する必要が出てきます。そのために公表という形をとる。石原さんは、撮影が始まったドラマがまだ正式発表されておらず、撮影の欠席を関係者以外に説明する必要はありません。公になっている仕事を欠席することもなかったので、公表を控えたとみられています」(芸能関係者)

 逆に、情報解禁前のドラマだったから「制作サイドとしては公表してほしくないのが本音」と言うのは、別のテレビ局関係者だ。

「石原さんの感染を公にすると、『いまどんな仕事をしているのか?』『どの仕事に影響があるのか?』という部分も発表せざるを得ません。ドラマの情報解禁は、宣伝期間を決めて戦略的にやるものです。制作側は出演者の感染発表のついでにドラマの情報解禁、というのは避けたかったはず。共演者の中には、『世間に伝えなくていいの?』という声もあったようで、石原さんとしては苦渋の決断だったのかもしれません」(前出・別のテレビ局関係者)

 公表にはこんな“デメリット”もある。現在の芸能界では現場ごとにPCR検査を行っており、多忙な芸能人ほど検査の回数が増える傾向にある。

「たとえ前日のドラマの現場で陰性だったとしても、翌日に別の作品の撮影があれば改めてPCR検査を受けることになります。週に2~3回検査を受けているタレントもいて、これだけ受けていれば偽陽性の反応が出てしまうこともあるんです。ある俳優は陽性反応が出てすぐに公表したものの、翌日以降はずっと陰性。でも一度陽性と公表してしまった手前、2週間の隔離を強いられました」(前出・芸能関係者)

週2-3回検査とかすごい。そういうデメリットも含めた話は報道されているのかな。もっと共有されてもいいと思う。

2021年1月24日 (日)

再び中村吉右衛門休演

もっと早く復帰するだろうからそれから取りあげようと思っていたらまだ復帰しないのでとりあえず記録を。本家「中村吉右衛門 休演のお詫びとお知らせ」より。

歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」第二部『仮名手本忠臣蔵』の大星由良之助に出演をしております中村吉右衛門が、体調不良のため、本日1月17日(日)からの公演を休演し、下記の通り、代役にて上演いたします。

 明日以降の復帰につきましては、決定次第お知らせいたします。なにとぞ、あしからずご諒承くださいますようお願い申し上げます。

松竹株式会社

■歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」

【第二部】『仮名手本忠臣蔵』
大星由良之助 中村 梅 玉
寺岡平右衛門 中村 又五郎

2021/01/17

これが新型コロナウィルスだったら演目丸ごと休演なので、純粋に体調不良なのは間違いありません。ただ2019年9月にも休演しているんですよね。この時は3日間でした。今回は12日と19日と、もともと休演日が2日がある公演です。

去年の11月に国立劇場で序幕込みの俊寛をやっているから、その疲れが抜けていないだけならいいのですが。復帰が待たれます。

<2021年1月25日(月)追記>

復活しました。よかった。「中村吉右衛門 『壽 初春大歌舞伎』舞台復帰のお知らせ」より。

 歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」に出演の中村吉右衛門は、1月17日(日)より休演しておりましたが、本日1月25日(月)より舞台に復帰します。つきましては、第二部『仮名手本忠臣蔵』は当初の配役通り上演いたします。

松竹株式会社
2021/01/25

踏んだり蹴ったりの「The Illusionist」公演

企画制作は梅田芸術劇場、主催は梅田芸術劇場とアミューズの公演です。

・イギリスのミュージカルをイギリスの演出家で上演予定
・三浦春馬が亡くなり、日程を1月18日から1月29日までに変更して企画
・稽古中の12月中旬に出演者、スタッフの新型コロナウィルス陽性が発覚
・ミュージカルからコンサートバージョンに変更、合せてチケットの前売発売日を12月16日から1月11日に変更
・緊急事態宣言で前売発売日1月15日に再変更、このタイミングで公演日程を1月27日から1月29日まで縮小

個別に拾うのがもう手間過ぎるのでお知らせページのリンクを載せておきます。新型コロナウィルスのところだけ、拾っておきます。

ミュージカル『The Illusionist-イリュージョニスト-』出演予定者・スタッフの新型コロナウイルス陽性判定について

ミュージカル『The Illusionist-イリュージョニスト-』につきましては、新型コロナウイルス感染拡大予防のための事業種別ガイドラインに基づき、公演関係者の健康管理や稽古及び公演実施における各種感染対策を徹底するとともに、出演者・スタッフ全員のPCR検査を実施し全員の陰性を確認したうえで、稽古を行っておりました。しかしながら、出演者2名が12月9日(水)に参加した別の舞台のオーディションにおいて、複数名の新型コロナウイルス陽性が確認されたため、これに伴い12月14日(月)にPCR検査を受けた結果、12月14日(月)及び15日(火)にこの2名の出演者の陽性が確認されました。

これを受け、直ちに『The Illusionist-イリュージョニスト-』の稽古を中止するとともに、当該陽性者と稽古を共にした出演者・スタッフ全員にPCR検査を12月15日(火)に実施したところ、12月16日(水)に出演者3名、スタッフ2名の陽性が判明いたしました。

今後の対応につきましては、所管保健所のご指導に基づいて決定し、改めてご案内申し上げます。

お客様、並びに関係者の皆様には大変ご心配とご迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます。

 

2021年1月20日 (水)

イベント中止に補填でむしろ揉めるんじゃないかと野次馬の血が騒いだので速報、と思ったら即訂正

頭を冷やしていたら麒麟が来ました。公式情報を探す時間がないので、飛ばし記事や観測記事の可能性もありますが、それなら後で訂正します。日経「イベント中止・延期に最大2500万円 緊急事態宣言地域」より。会員ではないので冒頭の無料部分だけ。後で更新されるかもしれないのでタイムスタンプも入れておきます。

2021年1月19日 20:38 (2021年1月20日 5:24更新) [有料会員限定]

政府は新型コロナウイルスの感染拡大でイベントの延期・中止をした事業主に最大2500万円を支援する。緊急事態宣言を発令した11都府県が対象。会場のキャンセルやチケットの払い戻しの費用を申請できる。感染拡大防止に協力する主催者を後押しする。

宣言の発令で中止・延期したコンサートや演劇、展示会、遊園地などに支給する。1公演あたり2500万円まで支給し、複数日にわたるイベントなら共通経費以外は追加で払う。

金額からもっと大きいイベントを想定した、もっと大きい芸能界が動いた感じです。金額の計算が「1公演」「複数日」の考え方がわかりませんが、1ステージでこれならチケット代ベースだと歌舞伎と宝塚以外は収まりますし、複数日まとめてでもたいていの小劇場芝居は収まります。ただしこれは逆に行動の自由は奪うものです。思いつくままに考えてこんな感じ。

・補填があるから公演は禁止される。発表の場がほしいと訴えてもゴネていると一蹴される。文化とか言っても駄目。アーティストの命を保護。どれだけ稽古がすすんでいようが中止。ハナから儲からないのはわかっている、それでも公演したいという経験の浅い若手ほどダメージが大きい。

・稽古場クラスター。今までならそれだけ広まっているという話も言えたけど、そもそも稽古で集まることが論外になる。

・イベントに稽古や勉強会が含まれるか。この機会に勉強をと思っていた役者は機会を奪われる。今度は講師の職に影響が出る。

・オンライン発表がどうなるか。集まらないための補填なので、無観客ですら禁止の可能性あり。勉強会をオンラインに切りかえて継続した場合でも補填対象なのか。だとしたら焼け太りと言われてもしょうがない。

・先行して積極的に公演を中止にした団体が対象に含まれるかどうか。含まれないと馬鹿を見る。

・むしろ補填されるからと積極的に公演が計画されるかもしれない。それは感染拡大防止の観点からは逆効果ではないか。

・いやー公演計画していたんですよーへへー、という詐欺をどう防ぐか。準備に何か月もかかるなら予約も何か月前かに入れているという前提にしないといけない。

・補填先がイベント主だとして、その先に適切に支払われるかわからない。劇場は借りるための契約書を書いているかもしれないけど、スタッフが微妙。ここら辺は補填先と金額を公表して業界の仁義で制裁するくらいしか思いつかないけど、微妙に値切られて抑え込まれるとか、直近の支払に追われて微々たる金額で手打ちを求められるとか、悪いパターンのほうがありそう。一番力があるのはボイコットだけど、公演中止だとそもそもボイコットする公演がない。

・これでおとなしく中止する派と、それでも公演したい派とで、分裂騒動が起きるかもしれない。結果、ますます世間の評判を落とす。

・地域をまたぐような微妙なところ、上演個所と、稽古場と、関係者の住居が、スタッフの本拠地が、宣言地域とそれ以外とにまたがっている場合、これも微妙になる。

正式発表を待ちましょう。ただ、ちょっと考えてこれくらい問題のある施策をよく出してきたなというのが第一印象です。小劇場の将来にはむしろ必殺の一撃のように思えます。

まで書いて一度載せたら、別の説明が載っていた。Yahoo!経由のTBS「緊急事態宣言で中止・延期のイベントのキャンセル費など最大2500万円支援」より。

 政府は、再び緊急事態宣言を出した地域などで中止や延期したイベントについて、会場のキャンセル費用など最大2500万円を支援すると発表しました。

 支援の対象となるのは、再び緊急事態宣言を出した11都府県やそれに準ずる地域のイベントなどの主催者や運営法人です。音楽や演劇、伝統芸能などの公演、また、展示会や遊園地について、中止もしくは延期した場合、会場のキャンセル費用やチケットの払い戻し手数料などの経費が、最大で2500万円支援されます。

 ただし、中止、延期になったイベントのPR動画を制作・配信し、それによりイベントの海外展開や訪日外国人の増加につながるものであることが条件となっています。申請に必要な書類や申請の開始時期などは、決まり次第、発表するということです。(20日00:09)

なんだ、それなら芝居は対象になるほうが珍しいじゃないか。はい解散。やっぱり一次情報を探してから書かないと駄目だこういうエントリーは。オリンピック関係のイベントの中止または延期への対応ですね想定は。

ただ最初の記事に反応して、イベントに補填する場合の問題点がびっくりするほど思いついたのは、我ながらびっくりした。

2021年1月13日 (水)

緊急事態舞台芸術ネットワークのプレスリリースは突っ込みどころが多すぎて出さないほうがよかったんじゃないか

プレスリリース(2021.01.07)『一都三県を対象とした緊急事態宣言発出を受けて』」が発表されていました。全文は末尾に記録しておきます。

大前提として、いま緊急事態宣言が出された背景をまとめます。

医療の現状は、(1)感染が急激に広まっているため医療機関が追いつかず、(2)どのくらい追いついていないかというと新型コロナウィルスに感染した人ものの入院できずに自宅待機していたら急変して亡くなる人が出てくるくらいで、(3)追いつかない医療機関が他の病気の担当をしている医者や看護師や入院部屋まで新型コロナウィルス対応に投入したことで普通の怪我や病気の診療まで影響が出ている、(4)それでも追いつかない中で医療関係者が感染して入院中の患者の面倒を見ることにも支障がでかねない、です。

ついでに書くと、大阪では1月9日に基礎疾患のない30代の人が新型コロナウィルスで亡くなっています。海外では第1波のころから10代でも亡くなった人がいます。フランスだったかな。単に死に至る確率が年齢で違うだけで、若ければ死なないわけではありません。

ここまで新型コロナウィルスが広まった原因として、(1)専門家は三密をさらに具体化した5つの場面を挙げており、(2)中でも複数人で飲食したときにマスクを外して会話することで飛沫感染することが原因の具体的な場面として一番目立ち、(3)それで飲食店を来客する客に注意を呼びかけても効果がなく、(4)飲食店で感染した人が一部は症状が出て一部は無症状のまま同じ行動または家庭内で感染を広める、と指摘されました。なので飲食店に特化した補償を用意して一律で営業短縮や自粛をお願いしています。

ただし、感染の原因は会話による飛沫感染なので、もちろん飲食店には限りません。自宅でパーティーをしてマスクなしの会話をしても感染しますし、カラオケでマスクを外して歌っても感染します。そしてマスクなしの芝居の稽古や公演でも感染します。もうリンクするのも面倒なくらいこのブログでは取上げてきました。しかも絶対取りこぼしがあるのでもっと多い。

医療関係者や政治家から見たら、感染者数(陽性者数)が増えることは、原因が何であれ抑えたいわけです。一方で、用意できる補償の元金は限られています。しかも数の多い飲食店にも関わらず、自転車操業が多いのでそれなりの補償を用意しないと営業を控えてもらえません。そこをケチった結果、感染抑制の効果がどこまで変わるかは不明ですが、飲食店以外で営業させろという「業界」なら営業させて補償をケチるという発想が、元金の足りない政治家から出てきてもおかしくありません。

ここまでが私の理解している背景です。その目でプレスリリースに突っ込みを入れます。

「把握する限り、現在まで、劇場内観客席でのクラスター感染は起きておりません*。」

観客では起きていないかもしれませんけど、公演関係者間では多数起きています。

「舞台芸術界も、多くの業界と同様に、大元からの受注で生計を立てる更に『中規模』『小規模』のスタッフ会社やフリーランスの存在があります。」

契約書を結んでおいて中止になったイベントでも大元は予定通り支払うという商慣習に改めることで、スタッフ会社やフリーランスを守る、代わりに大元が補償を受取る、ということを交渉するつもりはありませんか。

「今般の宣言によるイベント開催制限の厳格化についても、真に実効的で必要な制限にとどめるよう政府・自治体にも要請を行って来ました。」

対観客の対策に尽力したことは認めますが、その結果、関係者間の感染を控えるほうが今では真に実効的になりませんか。稽古や演出での対策は取られていますか。

「同時に、政府に対して、現場の困窮と新たに発生する損失への必要な支援を求めてまいります。」

うん、商慣習を改めることで(略)。

「舞台芸術も含めて『文化』は、失ってはいけない人間の『心』そのものであると思っております。」

自分たちで芸術を名乗るのはわかりますが、文化はここでは使わないほうがいい。今の芝居が文化かよ、という突っ込みとか、そもそも文化ってなんだよ、という根源的な問いとは別に、人間がいればそこに文化は勃興します。少なくとも、芝居だけが文化ではないし、新しい文化は今後も次々と生まれてきます。この文章は文化を信じていない人の言葉、文化をダシにした人の言葉に読めます。

「引き続き社会に寄り添いながら、安心安全に「劇場の灯」を灯し続けることに一意専心してまいります。」

結局補償を求めたいのか、公演を続けたいのか、どっちかわかりません。通常通り公演させろ、補償もよこせ、ならさすがに図々しいです。

まあここまではいいです。私が書いた突っ込みは、内情を知らない人間による単なるいちゃもんです。プロだったらそれで商売しているので死活問題でしょう。それであの手この手を訴えるのは不思議ではありません。あるいは緊急事態舞台芸術ネットワークに参加した団体間で意見が対立して集約しきれなかったことによる苦肉の文章かもしれません。

だとしても、だとしても、本当にだとしても。以下の一文はさすがに呆れました。呆れすぎてむしろ興味が湧きました。

「*昨年7月に演劇公演のクラスターとして報道された新宿の事例は、その後の調査報告で来場者参加のゲームイベントであったことが判明しています」

この公演を直接観たわけではありませんけど、まあまあ熱心に調べました。だから出演者と観客とが握手したのは駄目だったとか、そもそも稽古場の段階でクラスターがあったらしいとか、意見はあります。

ただ、演劇は自由度の高い表現を許容しており、むしろ自由度が高すぎて問題になることがしばしばある「業界」だと過去の事例から思っていました。「最初20分お芝居をして、そのあと1時間『人狼ゲーム』。そして最後に歌があるというトータル2時間くらいの舞台」だったとしても、脚本家演出家を立てて稽古して劇場で6日間公演したなら演劇でいいではないですか。それを何ぞやゲームイベントとは。せめて「本件を他山の石にしてさらなる対策に取組んできた結果、その後の公演では対観客のクラスターが抑えられています」くらいの言い回しは思いつかなかったのでしょうか。

いくら高尚なことを言ってきても、文化や芸術と名乗っても、迷惑者と認識した団体にはこの扱いです。村八分どころか村十分です。くさいばっちいあっち行けシッシッ。それとも蓮の花と文化芸術は泥の中からこそきれいに咲くと高尚に言い換えますか。

普段立派な人間でも食い詰めたらどうなるかわからない、文化芸術より食い扶持が大事、の実例を自分たちで体現しています。そうではないというなら、文化芸術に上下をつけて俺たちが上だと宣言しています。新型コロナウィルス騒動が一段落した暁には、ぜひ当事者たちにこの経緯と心境を実演していただきたいです。

劇団の分裂は日本のお家芸なので、この後「あれだって演劇だ」「いやイベントだろ」で喧嘩して緊急事態舞台芸術ネットワークが分裂、なんてことにならないようにご注意を。

いや本当、このプレスリリースで触れないわけにはいかないのはわかります。でもこの記載を誰か止めなかったのか、そもそも気が付かなかったのか。人に観てもらう商売なのになぜ世間の目に対して鈍感なのか。一番気になるのはそこです。

以下プレスリリースの本文です。

報道ご関係各位

一都三県を対象とした緊急事態宣言発出を受けて

2021年1月7日
緊急事態舞台芸術ネットワーク

 このたび菅義偉内閣総理大臣により発出されました「一都三県への緊急事態宣言」を受け、緊急事態舞台芸術ネットワークといたしましても、舞台芸術活動従事者に対して、より徹底した感染対策を講じ、お客様により安心安全な鑑賞環境を提供していただくよう、今一度、呼びかけを図ってまいる所存です。

 国内223の舞台芸術関連団体が参加する当ネットワークでは、昨年5月の発足当初より、感染拡大防止のためのガイドライン作成や周知、各種支援策に関するサポートなどを行ってまいりました。とりわけて、公演における感染対策徹底の呼びかけについては、恐らく各業種でも最も厳しいレベルの対策を取っており、把握する限り、現在まで、劇場内観客席でのクラスター感染は起きておりません*。
 これも、業界全体が常にガイドラインを遵守し、感染予防に努力を傾けてきたこその成果と考えております。なお、イベントにおける感染が低リスクであるという事実については、昨日6日、西村康稔内閣府特命担当大臣が定例会見にて、スーパーコンピューター「富岳」での科学的検証を引かれ、示されている通りです。

 一方で、昨年2月のイベント自粛要請に端を発する、公演延期や中止に伴う金銭的・人的損失そのものは、拡大の一途を辿るばかりです。舞台芸術界も、多くの業界と同様に、大元からの受注で生計を立てる更に「中規模」「小規模」のスタッフ会社やフリーランスの存在があります。公的その他さまざまなご支援には感謝しつつも、いまもって膨大な数の人間が、生活に困窮し続けていることが現状なのです。
 今般の宣言によるイベント開催制限の厳格化についても、真に実効的で必要な制限にとどめるよう政府・自治体にも要請を行って来ました。発出を受けてまずは各項目を精査し、具体的な対応策を検討、構築してまいりますが、同時に、政府に対して、現場の困窮と新たに発生する損失への必要な支援を求めてまいります。

 今、崩壊しかかっている、いかなるところのいかなる人々の日々の営みも、ともに回復されていかなくてはならない、その思いは従前のままです。「密」を避けるがゆえに「鬱」になりつつある社会において、舞台芸術も含めて「文化」は、失ってはいけない人間の「心」そのものであると思っております。舞台芸術の力が多くのお客様の日々に潤いをもたらすと信じ、引き続き社会に寄り添いながら、安心安全に「劇場の灯」を灯し続けることに一意専心してまいります。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 末筆ながら、日夜、新型コロナウイルスと向き合う医療従事者の皆様、そして感染終息に向けてご尽力されておられる皆様お一人おひとりに心から御礼申し上げます。

*昨年7月に演劇公演のクラスターとして報道された新宿の事例は、その後の調査報告で来場者参加のゲームイベントであったことが判明しています。https://www.zenkoubun.jp/info/2020/pdf/0803covid_19.pdf

2021年1月11日 (月)

一旦頭を冷やします

<2020年1月11日(月)追記>

最初このエントリーを「公演を止める算段を始めようというための新型コロナウィルスで神奈川県医療崩壊の情報」というタイトルで書きましたが、悪いニュースを立て続けに目にしすぎて想像力が悪い方向に向かい、動揺したまま書いてしまいました。一旦頭を冷やすためタイトルを変更します。ただ消すのももったいないので元の本文は残します。悪い想像が外れますように。

以下元の本文です。

私も昨日の昼までは観たい芝居を断念して悔しい気分でしたが、ずいぶんのんきな話でした。その後でいろいろ情報を見つけて整理したら、それどころじゃない。

TBS「神奈川県、濃厚接触者の追跡を見直し『市中感染広がり意味ない』」より。1月8日付です。

 神奈川県が、新型コロナの濃厚接触者などの調査を見直すと発表しました。

 これまでは原則、すべての感染者について、保健所が感染経路などをたどる「積極的疫学調査」を行っていましたが、今後は、リスクの高い医療機関や高齢者施設などに調査対象を絞り、市中での感染は原則、追跡を取りやめるということです。

 理由について県の担当者は、「保健所の負担軽減」に加え、「市中感染が広がり、濃厚接触者の追跡などに意味がなくなってきている」ことをあげています。

神奈川県が公開している「新型コロナウイルス感染症 病床・宿泊療養施設のキャパシティ」があったのですが、1月9日時点で確認すると「新型コロナウイルス感染症 病床のキャパシティと療養者数の推移」にタイトルが訂正されていました。宿泊療養施設数は確保している部屋数が点線で引かれて、宿泊療養者に対してギリギリだったのですが、線が消えました。宿泊療養施設はもうないよ、ってことです。病床はこれを書いている時点で1月27日で満床見込み。昨日見たときには満床の見込みが2月6日ごろだったはずですが、1週間以上早くなっています。

もっと具体的な話で、「神奈川県でコロナで救急車を呼んでも搬送出来ない」という話がFecebookに挙がっていました。丹羽崇という、この人は医者ですね。1月8日付です。

神奈川県のコロナ医療体制がかなりひっ迫してきていて、思わぬ変化が生まれています。コロナに感染するのは(特に今)非常につらい思いをすると思うので警鐘として書きます。マスコミもあまり取り上げてないので、シェアしていただいて結構です。他地域の先生方、参考にしていただければ幸いです。

新型コロナ感染患者が急増していますが、先月あたりから当院はずっと手一杯の状況が続いています。その中で、この緊急事態宣言発令の前あたりから明らかになってきた変化としては、救急車対応のひっ迫です。

宿泊療養できずに自宅療養している方が、状態が悪化して救急車を呼ぶという事例が急増しています(朝から晩までひっきりなしにかかってきてます)。病床に余裕がある時期は、自宅療養中に保健所がヒアリングをして、危なそうな人だけではなく「不安が強い」「重症化の可能性が低いが希望があるので」という理由で積極的に宿泊施設または病院へ誘導していましたが、受け入れ先である宿泊施設や病院がひっ迫したことによりそれもままならず、けっこうギリギリの状態で自宅療養している人が増えています。結果、状態変化した場合に保健所経由ではなく、救急車を自分で呼ぶ事例が頻発しています。

しかし、それらの人のすべてが入院基準を満たすかというと、その限りではありません。軽症だけど、「不安だから」「しんどくなったから」救急要請する、という事例があるのです。

そういった事例で、「貴院で17件目です」「ずっと断られていて」といった悲痛な声とともに救急隊から入電しています。けれど、受け入れることが物理的に無理なものは無理なんです。結果どうなるかというと、入院基準を満たす可能性が極めて低ければ、救急隊は患者さんを「置いて帰ります」。この「家に置いて帰る」というのは、今までの日本の救急医療では極めて異例の対応になります。基本、どんなに軽傷でも救急要請されれば、受け入れ病院が見つかるまでやりきる、というのが基本でしたからね。なので、「不安だから」や「しんどいと感じるから」では、入院できなくなっています。

中等症や重症の方でも搬送先が非常に限られ、時間がかかります。このまま受け入れ施設がひっ迫していくと、病院の崩壊よりも先に、救急車のキャパシティーを超えるでしょう。救いを求める患者さんの前にいる救急隊の心情たるや・・・次に犠牲になるのは、本当に治療が必要だけれども、入院できない、という事例ですね。

という状況ですので、いわゆる医療崩壊の中でどこが先に崩壊するかというチキンレースの中で、神奈川は、意外かもしれませんが救急車が真っ先に限界になりそうです。

こういった事例に当てはまるのは怖いと思う方は、できる限り密を避けて、家にウィルスを持ち込まないように心掛け、人に決してうつさないような行動をしてくださいね。

「自分は大丈夫」「俺の友達は大丈夫」「ここのクライアントは大丈夫」といった認識が感染を広げてます。こういった心理はすべて「正常性バイアス(逃げ遅れバイアス)」といって、ただの勘違いらしいです。(例:自然災害の映像を撮っていて、自分だけ安全と思い込んで逃げ遅れる。)この新型コロナは、ほんとうに人間の心の隙をついてきますね・・・

この人のコメントだとまだ崩壊していない扱いになっていますが、書かれている内容が本当なら私の判断では医療崩壊です。

ちなみに東京都は2020年12月の時点で「感染経路が追えないからクラスターではないと東京都が堂々のギブアップ宣言」でしたが、ひとつ誤解していました。「追えない」とはこんな状況でも追跡しようとしていたということでした。1月10日付で日経の「東京都、感染調査対象見直しへ 高齢者などに重点」が出ています。有料会員ではないのでヘッドライン部分だけですが、今後は正式に「一部しか追わない」です。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて東京都は、感染者の感染経路や濃厚接触者を調査する「積極的疫学調査」を、高齢者が多数いる場所など重症化リスクの高い対象に絞る方針だ。

都内では感染者が急増し、疫学調査や入院調整などを担う保健所の業務が逼迫している。医療機関や宿泊療養先への移送が追いつかず、「調整中」となっている人は10日時点で6930人に上る。効率的に入院・療養につなげ、早期に医療提供体制を立て直...

この後は「まったく追わない(追えない)」になるまで時間の問題です。東京は人口に応じて病院数なり医者人数なりがいるけど、周辺県はそうではない、東京都はそういう周辺県の受皿になることも期待されての数、という話は以前どこかで読みました。そのときは、埼玉県が危険という話でしたが、先に神奈川県がパンクしました。神奈川県がパンクしたというと、その受皿が期待される東京も危ない。

何でこんなことを書いているのかというと「こんな状態で公演止めとけ」というためです。ここまで急激に新型コロナウィルスの感染が広がることは予想していませんでした、公演中止するから補償についてぜひ一考を、と主張するのも賛成します。観客に感染させるさせないではなく、関係者間で感染したら危ないからです。

12月15日付の「ヨーロッパ全体にロックダウン傾向でもちろん劇場も対象に」でウェストエンドのプロデューサーのコメントが載った記事を引用しました。

ウエスト・エンドでミュージカル「レ・ミゼラブル」を興行しているプロデューサーのサー・キャメロン・マッキントッシュは、今回の政府の発表は「大きな打撃」だと語り、劇場が安全な興行のために行ってきた努力が「無価値になってしまったようだ」と述べた。

その後、感染力の強い新型コロナウィルスの変異株が見つかって広まったのはニュースになっている通りです。結果、3度目のロックダウンです。1月7日付けBBC「イギリスの1日の死者、1000人超える 昨年4月以降で最多」です。プロデューサーのコメントから3週間でこれです。

イギリスで6日、新型コロナウイルスによる死者が新たに1041人確認された。1日あたりの死者数としては昨年4月以降で最多。新規感染者は6万2322人で、前日からの増加幅としては、大規模なウイルス検査を始めてから最大となった。

イングランドでは変異株の感染拡大を食い止めるため、5日から3度目となるロックダウンが敷かれている。

マット・ハンコック保健相によると、英国内の病院に入院中の感染患者は3万74人。救急搬送を担う機関は、状況が非常にひっ迫しているとした。現在の入院患者数は、これまでのピークだった昨年4月12日の2万1684人より39%多い。

また過去1週間に、ウイルス検査で陽性判定が出てから28日以内に死亡した人の数が前の週より37%増加した。

今すぐ止めるための算段を始めましょう。自分たちが上演するつもりでも、このままだと劇場閉鎖もあり得ますので中止のシミュレーションを開始しましょう。いつまで止めるんだと言われたら、ワクチン接種が行きわたるまで、です。それがいつかと聞かれても困りますが、国内で有効なワクチンの開発に成功しているところはまだなく、海外は自国優先、仮に物があっても1億人に接種するのにどれだけ時間がかかるかわからない、という理解です。

新型コロナウィルスで東宝も年明け幕開けのミュージカル中止

「IF/THEN」が中止です。年末に陽性者発表がすでに出ていた結果です。もともとは1月8日から2月1日までシアタークリエで上演予定のミュージカルです。載っている案内が2つしか残っていないのですが、記載の内容から、1月16日まで初日延期で検討していたのが駄目になったようです。

2020年12月22日「ミュージカル『IF/THEN』公演関係者の新型コロナウイルス感染について」より。

シアタークリエ1月・2月公演ミュージカル『IF/THEN』公演の関係者から6名の新型コロナウイルス陽性反応者が確認されました。12月20日に体調不良を訴えた1名を対象に、翌21日PCR検査を実施したところ陽性となったため、同日、公演関係者に一斉検査を行った結果、本日22日に5名の陽性反応者が確認されました。

本公演の上演予定および今後の対応につきましては、保健所のご指導に基づいて決定し、改めてご案内いたします。

お客様ならびに関係者の皆様には大変ご心配とご迷惑をお掛けすることとなり、深くお詫び申し上げます。

なお、個人のプライバシーにかかわるお問合せに関しましてはお答えできませんので、ご理解ご了承いただきますようお願いいたします。

その後、1月9日発表「シアタークリエ『IF/THEN』全公演中止のお知らせ」より。

既にお知らせの通り、シアタークリエ1月・2月公演ミュージカル『IF/THEN』では、稽古中の公演関係者6名からの新型コロナウイルス感染症の陽性反応が確認されたことから、1月8日(金)18時公演から1月16日(土)13時公演までの公演を中止しておりました。(その後、関係者全員に改めてPCR検査を実施したところ、新たに5名の陽性者が判明し、合計11名の感染が確認されております。)

当社では、1月16日(土)18時公演以降の実施について、総合的に検討致しました結果、本公演の上演は困難と判断し、2月1日(月)までの東京公演(シアタークリエ)の全日程、および2月4日(木)・5日(金)の愛知公演(日本特殊陶業市民会館ビレッジホール)と2月11日(木・祝)・12日(金)・13日(土)・14日(日)の大阪公演(梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)の全公演を中止させていただくことと致しました。

ご来場を楽しみにされていたお客様には大変なご迷惑をお掛けすることとなり、誠に申し訳ございません。深くお詫び申し上げます。

この公演中止を受けまして、ご入場券をお持ちのお客様には払戻しを承ります。詳細につきましては、当社オフィシャルサイト「演劇」ページにてあらためてご案内致しますので暫くお待ちくださいませ。

当社では、引き続き保健所をはじめ関係各所と連携し、お客様、そしてキャスト・スタッフの安心・安全を最優先に、感染拡大防止に努めてまいります。

なお、個人のプライバシーにかかわるお問合せに関しましてはお答え致しかねますので、ご理解ご了承いただきますようお願い致します。

とりあえず記録まで。

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