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2020年10月18日 (日)

東京だとクラスター判定が追いつかない劇団四季の新型コロナウイルス2桁感染

四季劇場海で公演中の「アラジン」で役者で1名発熱してPCR検査で陽性、濃厚接触者29人のうち9人が陽性、合計10名が感染、があらましです。発熱が10月9日で、休演日を含めた10月14日まで5ステージを休演したものの、10月15日から役者全員交代で公演再開という力業。一部役者だけならできても全員交代できるのは日本では劇団四季だけです。超ロングランの体制がここで生きました。

ただ、これを報じたニュースにも、劇団四季の発表にも、クラスターの単語がありませんでした。宝塚でも12人の感染でクラスター認定されたので、これだって認定されそうなものです。

それで調べてみました。東京都福祉保健局のページに載っている「新型コロナウイルスに関連した患者の発生について(過去1週間分)」がおそらくそれだと思います。これを見たら、過去1週間分はすべて調査中です。毎日200人前後の感染者が発生している東京では感染経路の調査が追いついていないのでしょう。ぱっと見はクラスターが疑われますが、クラスターかどうか調べきれない、東京だと市中感染で無症状だったのがたまたま今回検査して陽性になった可能性もなくはない、なんならそれも大いにあり得る、だからクラスターとは言われていないのだと理解しました。

理解しましたが、もうひとつ気になるのがスタッフです。劇団四季の発表によれば「出演者27名、スタッフ2名の濃厚接触者認定」でした。役者は全員交代しましたが、スタッフはどういう体制なのでしょうか。もちろん超ロングラン体制なのでシフトを引けるくらいの体制だと思いますが、誰でも同じポジションをできるってことはないはず、少なくとも手厚い部門と手薄な部門がありそうですが、ちょっと劇団四季の発表だけではそこまで読取れません。直感ではミュージカルだと衣装(着付け)やメイクの部門が、濃厚接触しやすいわりに交代が難しそうなイメージがあります。

劇団四季クラスだと稽古場は充実しているから三密対策が取りやすい代わりに、今の劇場の楽屋やバックステージだと公演規模に見合った対策が追いついていない可能性も想像しますが、そこまではさすがにわかりません。

以下、記録のため「ミュージカル『アラジン』出演者 新型コロナウイルス感染症発症に関する経緯のご報告」のコピペです。必要な情報を手際よく載せつつ、それ以上の情報は断固出さない、よく言えば簡潔、悪く言えばそっけない発表です。

このたび、ミュージカル『アラジン』東京公演で発生した、出演者の新型コロナウイルス感染症発症について、改めて経緯をご報告させていただきます。

なお、『アラジン』東京公演は、10月10日(土)より公演を一時中断、保健所の指示に従い対処を行ったうえで、10月15日(木)に公演を再開しております。上演再開に際しましては、濃厚接触者と認定された全員を待機とし、すべての役のキャストを入れ替えて上演を行っております。(『アラジン』東京公演 10/15(木)より再開のお知らせ)

また劇団四季では、衛生対策のため、舞台と客席の間に距離を空けて上演させていただいており、出演者とお客様の接触がなかったことを確認しております。
中止となった公演のご観劇を楽しみにしてくださっていたお客様には、心よりお詫び申し上げます。

[詳細経緯]
10月9日(金)
夜、出演者1名に発熱の症状が見られ、出演者、スタッフを全員待機に。
翌10日(土)の公演の中止を決定。

10月10日(土)
発熱者に対して、民間会社のPCR検査を劇団独自で実施。
夕方、陽性発覚。検査会社と提携する医療機関から保健所に申告、当人居住区の保健所から当人に連絡が入る予定となる。
翌11日(日)の公演の中止を決定するとともに、公演関係者の行動履歴について、劇団でヒアリングを実施。

10月11日(日)
居住区の保健所より、当人にヒアリング。
翌日劇団から保健所に連絡するよう指示をいただく。

10月12日(月)
当該公演は休演日。

劇団より、当人居住区の保健所に連絡。
劇場の管轄保健所に連絡を入れるよう指示をいただく。
管轄保健所からのヒアリングの結果、出演者27名、スタッフ2名の濃厚接触者認定がされる。各居住区の保健所の指示に従い、PCR検査を随時受診。
14日(水)までの公演の中止を決定。

10月13日(火)
濃厚接触者認定された29名のうち、1名が陽性判定

10月14日(水)
濃厚接触者認定された29名のうち、新たに3名が陽性判定

10月15日(木)
濃厚接触者認定された29名のうち、新たに2名が陽性判定
すべてのキャストを入れ替え、『アラジン』公演を再開

10月16日(金)
濃厚接触者認定された29名のうち、新たに3名が陽性判定

10月17日(土)
本日までに、その他20名の陰性判定を確認

以上

2020年10月17日
劇団四季

2020年10月11日 (日)

三密を回避する稽古場の最大人数と最低換気条件を試算してみた

人数に対して稽古場が狭すぎた、というエントリーを書きながら、以下を考えました。

・稽古場で消毒や検温をするだけでは不十分で、三密を回避しないといけない
・稽古場で密集、密接を避けるための計算式が作れるはずである
・稽古場の密閉をなくすための換気の計算式が作れるはずである

で、調べました。調べたところ、厚生労働省が「商業施設等における『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気について」をまとめていました。今後更新されるかわかりませんが、私がリンクを張って読んだのは2020年3月30日付のものです。このPDF自体は、読んだ印象では、「今の商業施設の換気基準に従っていればある程度は大丈夫」ということを言いたいための資料です。なのでいろいろ苦しいところもありますが、注目は以下です。

2 建築物内の換気による感染症予防の効果に関する文献
(中略)
(2) 国際保健機関(WHO (2009))は、換気基準の根拠として、「結核とはしかの拡散」と「換気回数(部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数。以下同じ。)が毎時2回未満の診察室」の間に関連が見られたとしている(Menzies et al. (2000), Bloch et al.(1985))。
(3) 国内の文献では、豊田(2003)が中学校での結核集団感染において、教室の換気回数が毎時1.6~1.8回と少なかったことを指摘している。また、渡瀬(2010)は、結核の感染リスクと気積の関係を調べ、接触時間が1時間の場合、気積が20m3を下回ると感染のリスクが高まることを示した。国外の文献と矛盾はないが、換気回数に関する定量的な研究は十分でない。
(中略)

7 まとめ
(1) ビル管理法における空気環境の調整に関する基準に適合していれば、必要換気量(一人あたり毎時30m3)を満たすことになり、「換気が悪い空間」には当てはまらないと考えられる。このため、以下のいずれかの措置を講ずることを商業施設等の事業者に推奨すべきである。
なお、「換気の悪い密閉空間」はリスク要因の一つに過ぎず、一人あたりの必要換気量を満たすだけで、感染を確実に予防できるということまで文献等で明らかになっているわけではないことに留意する必要がある。
ア 機械換気(空気調和設備、機械換気設備)による方法
① ビル管理法における特定建築物(※)に該当する商業施設等については、ビル管理法に基づく空気環境の調整に関する基準が満たされていることを確認し、満たされていない場合、換気設備の清掃、整備等の維持管理を適切に行うこと。
② 特定建築物に該当しない商業施設等においても、ビル管理法の考え方に基づく必要換気量(一人あたり毎時30m3)が確保できていることを確認すること。必要換気量が足りない場合は、一部屋あたりの在室人数を減らすことで、一人あたりの必要換気量を確保することも可能であること。
イ 窓の開放による方法
①換気回数を毎時2回以上(30分に一回以上、数分間程度、窓を全開する。)とすること。
②空気の流れを作るため、複数の窓がある場合、二方向の壁の窓を開放すること。窓が一つしかない場合は、ドアを開けること。
※ 特定建築物とは、興行場、百貨店、集会場、遊技場、店舗等の用途に供される延べ床面積が3,000m2以上の建築物等であって、多数の者が使用・利用するものをいう。

十分でないと言われても他に情報はないので、この情報をもとに、試算してみます。

(1)稽古場の人数について

「接触時間が1時間の場合、気積が20m3を下回ると感染のリスクが高まることを示した」の「気積」とは聞きなれませんが、「床面積 x 高さ」のこと、ただし高さ4mを超えたら無視、という計算です(こちらのサイト参考)。

なので、気積が20[m^3]とは
・天井高が4[m]以上ある場所では、床面積5[m^2]
・天井高が4[m]未満の場所では、その分広い床面積
を指します。天井高が十分あれば広い畳で1人当たりだいたい3畳分、天井高が低い場合は空気が籠るからもっと広い場所が必要、ということです。

だから、天井高が4[m]以上の十分な稽古場で、たとえば床面積が80[m^2]だとしたら、80[m^2]÷5[m^2・人]で16人が最大です。もし同じ床面積で天井高が3[m]しかなかったら、4分の3にして12人が最大です。これは役者だけでなく演出家その他も含めての人数です。

これより多い人数の場合は、時間をずらすなどして重ならないようにする必要があります。人数によっては通し稽古はできません。スタッフ総見もできないでしょう。劇場に入ってからになります。

本当はおかれている備品の体積も除いて計算するようですが、話を単純化するために無視します。

(2)稽古場の換気について

これは厚生労働省の資料に「換気回数」と「換気量」とで以下の2種類の記述があります。

・「換気回数(部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数。以下同じ。)が毎時2回未満の診察室」の間に関連が見られたとしている
・中学校での結核集団感染において、教室の換気回数が毎時1.6~1.8回と少なかったことを指摘している

・ビル管理法における空気環境の調整に関する基準に適合していれば、必要換気量(一人あたり毎時30m3)を満たすことになり、「換気が悪い空間」には当てはまらないと考えられる。

調べた結論は、換気回数は感染症対策のための数字、ビル管理法の換気量は人間の二酸化炭素排出量からの数字、という理解です。今回は三密を防ぐことが目的なので、前者を採用します。つまり、換気回数が2回未満では(1.8回でも)少ない、2回転はさせないといけない、外気を1時間に稽古場のサイズの2倍以上入れないといけないものとします。

もし稽古場の床面積が80[m^2]で天井高4[m]なら稽古場のサイズは320[m^3]、天井高3[m]なら240[m^3]、天井高5[m]なら400[m^3]です。気積の考え方では天井高4[m]以上は全部同じ扱いでしたが、あちらは密集と密接を避けるための計算、こちらは密閉を避けるための計算なので、天井高はそのまま反映させます。

この計算だと、ビル管理法よりも必要な換気量が多くなります。ただ芝居の稽古では、商業施設を通常利用する人よりは、平均で運動量も呼吸も多く、大声で話すでしょうから、不当だとも思えません。

もし稽古場が閉鎖空間で、全部空調装置に頼っているのであれば、1時間当たりの換気量(外気導入量であり循環換気分は除く)が稽古場のサイズの2倍、天井高4[m]なら640[m^3]の能力が必要になります。これを満たしているなら稽古中は動かし続ければよし、満たしていないならその稽古場は不適切なので利用不可です。

難しいのが窓を使った換気です。自然換気は「空気の流れを作るため、複数の窓がある場合、二方向の壁の窓を開放すること。窓が一つしかない場合は、ドアを開けること。」とあります。風の量でも変わりますから業務用の扇風機などを置いて風の流れを作ることは必須とします。それでも、窓の換気量をどのように見積もるかが悩みます。

調べたところ「換気計算の1/20」という法規があり、床面積に対して換気口を1/20以上のサイズで設ける必要がある、窓がある場合は窓の面積によって換気口の面積を引けるそうです(こちらのサイト参照)。これによると

必要換気量(m3/h)={居室の床面積(m2) - 20×窓の面積(m2)}×20÷1人あたりの占有面積(m2/人)

という計算式があるそうです。係数の単位がいまいちわからないのですが、窓は面積の20 x 20の400倍が1時間あたりの換気能力として見積もられているように読めます。そうすると、全部自然換気で賄おうとした場合、1[m^2]の窓が2つあってそれを排気に使う(入口は吸気に使うので含めない)とすると、2[m^2] x 400で800[m^3]の換気能力があり、640[m^3]の能力が求められる稽古場に対して、入口と窓を開けっ放しにして扇風機を回し続ければ、条件を満たします。別の表現だと、1時間のうち2割、12分間だけは窓と入口を閉めて稽古できます。

もうひとつ条件があって、「換気回数を毎時2回以上(30分に一回以上、数分間程度、窓を全開する。)とすること」があります。これはもっと換気能力が劣る場合に考慮が必要になって、換気量が1時間に2回転ではなく30分に1回転が求められます。そうなると、先ほどの窓と入口なら、30分のうち6分は閉めて稽古できます。

これは天井高が低いほうが有利になります。同じ窓の面積でも、稽古場のサイズが480[m^3]なら30分のうち12分は閉めて稽古できます。逆に稽古場のサイズが400[m^3]なら閉めておける時間はありません。

ちなみに参照したサイトで説明がありますが、窓の面積はガラス部分ではなく開けられる部分で計算、扉式の場合は角度45度以上なら全開扱い、45度未満の角度なら応分で計算、です。

(3)実現性

稽古場に参加できる人数は、稽古場の広さから自動的に決まります。私が今まで読んだ中で一番大きい稽古場の話は、三谷幸喜の歌舞伎のときに、舟の舞台を実寸で組んで稽古しようとしたら通常の稽古場には入らないから東宝の映画スタジオを借りた、というものです(出所失念)。

換気については、夏に上演していた「赤鬼」は水天宮ピットで稽古したものですが、たしか窓を開けっぱなしにして声や音が外に漏れるけど勘弁してほしいことを近所にお願いしてまわったという話がありました(これも出所失念)。

金と人手があれば、やれます。

(4)劇場への応用

換気能力は十分だと劇場は説明します。結構なことです。では人数はどうか。稽古場の考えを敷衍すればこういう計算もできるという、観客側が気にするときの参考数値です。

・ザ・スズナリの舞台は、間口6.92[m] x 奥行6.25[m] x 高さは一番高いところを取って4.47[m]。気積計算は高さ4[m]超えなので床面積だけで計算できて、8.65人。頑張って9人、10人以上の芝居は密集密接で役者同士でのクラスター発生の可能性が高まる。

・こまばアゴラ劇場の舞台は、通常時で柱を考えないとして、間口7.79[m] x 奥行5.33[m] x 高さ4.6[m]。同様の気積計算で、8.3人。こちらもザ・スズナリと同様。

・紀伊国屋ホールの舞台は、間口9[m] x 奥行6[m] x 高さ6[m]。同様の気積計算で、10.8人。頑張って11人、12人以上の芝居はクラスター発生の可能性が高まる。

客席側にスペースがありますが、それは密閉(換気)に関する余力であって、役者同士の密集、密接とは別です。もちろん、広がったり台詞が少なかったりする芝居なら余力は増えるでしょうし、至近距離で会話する芝居なら2人でも危ないでしょう。役者同士で感染が広がったときに、客席側の感染リスクにどのくらい影響するのかはまだわかっていませんので、こういう計算もしてみます。

楽屋も同様ですが、割愛します。それは上演側が出演人数に対して十分かを判断するところです。

(5)まとめ

これが正しい計算なのかはわかりません。そもそも大もとの情報も正確性が担保されたものではありません。それでも、ピンポイントで絞って調べたら参考になりそうな情報が見つかりました。逆に言うと、私が検索して見つかる情報なのに、なぜ業界関係者がこれまで計算してガイドラインになっていなかったのか。

いいことがないからですね。上演側にとっては制限する方向にしか働きません。公演中のガイドラインは一生懸命作成しないと上演が許可されませんでしたが、稽古場については条件がありません。

自前で稽古場を持って製作もする新国立劇場でも最低限のガイドラインにとどめています。もちろん内部ではそれなりの対策を取っていると期待していますが、わざわざ数値を出して自分たちを追いこむようなことをする動機がありませんし、稽古場が数もサイズもそれなりに確保されているから他の心配をしたほうが対策の実効性があるとも言えます。

それが経済的に厳しい民間の芝居だったら、そんなことを言われても困る。昔からやってきた稽古場のサイズだし、広いところを借りるお金もない。となったら、制限されていない人数や換気を持ち出す理由がありません。

こんな長文をここまで読んでくれた物好きな人は、おそらく業界関係者か超が付く観劇マニアが多いでしょう。なので、そんな制限をされたら費用がかかって公演ができない、大規模な公演が事実上できない、大手だけが生き残って小劇場は死ぬ、それでは文化芸術が、という意見を持つ人が一定数いると想像します。でも、そんな話は後にしましょう。

無観客公演のための稽古なら構いません。でも劇場に足を運ぶ観客として私が知りたいのは、出かけて新型コロナウィルスに感染しないかどうか、それが100%安全である証明はできないとしても相応の対策が取られたものなのか、です。これは表現であり、上演する側も鑑賞する側も命をかけるべきだというなら、そう表明してもらえれば観る側も選択ができて助かります。エンターテインメントであり商売であるなら、観客に対する安全性アナウンスのアピールはもっと積極的に行なってほしいです。

これだけクラスターが出てきたのなら、稽古と稽古場の条件もガイドラインに追加してもいいのではないでしょうか。

ブロードウェイが延期の延期の延期の延期になっている

たまたま見つけたので、メモしておきます。

・2020年3月12日から休演
・当初は、2020年4月12日までの予定
・その後、2020年6月7日まで延期
・その後、2020年9月6日まで延期
・その後、2020年いっぱい延期
・その後、2021年5月31日まで延期

なお、メトロポリタン歌劇場のオペラはもっと先まで休演です。

・当初は、9月下旬の次シーズンまで休演
・その後、2021年いっぱい延期
・その後、今シーズンを全部諦めて2021年9月下旬まで延期

アメリカはいまだに新型コロナウイルスが収まる気配がない、今でも1日数万人の感染が見つかって数百人が亡くなっている、マスクをして「相手に感染さないようにする」ことすら拒否する人が大勢いる、なんなら大統領まで感染して一時危なかったという噂もあるので、上演する側もうっかり再開できないのでしょう。

参考にしたのは以下のブログです。
・Petite New York「ブロードウェイミュージカル閉鎖 再び延長へ 2021年5月末までの公演キャンセルに 再開は早くても6月から
World Meterのアメリカのページ

2020年10月10日 (土)

1人当たりに必要な稽古場や劇場の広さを舞台関係者はガイドラインにまとめるべきではないか

これまで私が把握しているクラスターは以下です。

(1)観客にもクラスターが出て世間を大いに賑わせた「新感覚! スペクタクルステージ『THE★JINRO』 イケメン人狼アイドルは誰だ!!」が出演者だけで25人中18人、7割2分(他にスタッフ9名、公演関係者8名)(「私の推測」では稽古場クラスター)
(2)小劇場の公演の稽古場で発生したクラスターが、出演者とスタッフ56人中23人、4割1分
(3)宝塚の公演中に発生したクラスターが、237人中12人、5分
(4)ミュージカル座の稽古中に発生したクラスターが、最低91人中62人、6割8部

上に挙げたクラスターを見比べて思いついたのは、関係者の人数の多さです。一番騒ぎになった(1)が一番少ないんじゃないか、くらいで、とにかく多いです。

それで今回推測したのは、関係者の人数に対して稽古場の広さが足りないという仮説です。どれだけ換気をしても、消毒をしても、マスクをしても、稽古場に対して人間が一定以上の密度になったら意味がない。なんとなくあり得そうです。

宝塚の場合は公演開始後ですが、稽古中のほうが劇場の上演スペースと楽屋より広い、あるいは交代で稽古をして密度が高まらないようにしていたところ、公演が始まって密度が高くなったのでクラスターが広がったのではないでしょうか。

以前(2)のエントリーで「整った稽古場を用意できない公演はクラスターが発生しうるので、観に行くのはしばらく控えたほうがいい」と書きました。それは具体的には「他の対策をどれだけ頑張っても、人数に対して十分広さを持った稽古場、および上演スペースとバックステージを用意できない公演では、クラスターが発生しうる」である可能性があります。

試しに計算してみます。クラスターが発生した公演の稽古場情報として、(4)について「広さ80平方メートルほどの稽古場2カ所」という情報が出てきました。どういう使い方かまではわかりませんが、公演直前で空けているとは思えないので、並行してフル稼働だったと想定します。それで160m^2です。87人の役者は待機や見学のために全員どちらかの稽古場にいて、演出家や演出助手などを入れて、きりのいいところ90人としましょう。1人当たり1.78m^2で、ほとんど1人当たり畳1畳分です。

実際には稽古スペースや演出スペースを広くとって待機スペースが狭かったり、歌の稽古のために固まって歌ったりするので、同じ部屋の中でも密度は変わる、それも密度が高まる方向に変わると思います。その中で41曲の練習も行なう。これは「密閉、密集、密接」のうち、密集と密接の2密を充たします。

どのくらいのスペースが必要なのかは不明ですが、参考情報として、ソーシャルディスタンスは2mが推奨されています。1mの円で並ぶと、前後左右に2mより若干短いくらいの距離で、畳2畳分です。業界では、1間四方と言ったほうが通りがいいかもしれません。今回の劇団はその倍の密度で稽古していたことになります。

劇場に入ってからの対策はガイドラインにありますが、稽古場は条件が千差万別すぎてほとんどガイドラインになっていません。一番書かれていると思われる新国立劇場のガイドラインですら、「稽古場での稽古参加者は、その日に必要な最小限度の人数とする」「人数が多くなる場面の稽古は極力短時間に抑える」「リハーサル室が空いていればできるだけ分散して稽古を行う」などの指針のみで、数値化はされていません。

稽古場やバックステージの情報は普通は関係者以外には出てこない情報です。誰かクラスターの発声した環境情報を業界関係者が聞いて回って、あるいは関係者が情報を持ち寄って、適切な広さ、密度を算出して、ガイドライン化してほしいです。でもその結果、大所帯の団体や狭い劇場の上演はも著しく制限を受けることは確実で、誰もまとめたくないでしょう。それが痛しかゆしです。

<2020年10月13日(火)追記>

勢いあまって自分で試算したのでリンクを載せておきます。

ミュージカル劇団の稽古場で新型コロナウィルスのクラスター発生

正直に公開されるのはいいことです。といいつつ、人数に驚きました。朝日新聞「劇団で62人が集団感染 さいたま市のミュージカル座」より。

森治文 2020年10月10日 19時58分

 さいたま市は10日、市内の劇団「ミュージカル座」の出演者やスタッフら男女62人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。市や劇団のホームページによると、感染者は埼玉、東京、神奈川、千葉の1都3県にまたがっている。埼玉県内の新たな感染者はこの日、計100人にのぼり、これまでで最多となった。同県内の感染者は延べ5067人。

 ミュージカル座は同市の彩の国さいたま芸術劇場で20日開幕予定だったミュージカル「ひめゆり」の稽古期間だった。オーディションで選んだ俳優らを含め、同劇団の稽古場で週5日練習をしていた。陽性者との接触歴がわかった男性が自主的に検査を受け陽性が判明。このため、同じ稽古場にいた主役ら90人も検査を受け、うち61人が感染していた。全員軽症か無症状という。集団感染を受け、公演は中止する。

 市によると、劇団は広さ80平方メートルほどの稽古場2カ所の消毒や稽古時の参加者の検温、消毒、マスクやマウスシールドの着用などの感染対策を取り、セリフを言う際も対面の相手の顔から少しずらして話していたという。市は今後、これだけの大人数がなぜ感染したのか原因を調べる。

 劇団のホームページによると、同劇団は8月の公演も関係者に感染者が出たため中止したとしている。

劇団サイトが落ちてアクセスできませんが、公式Twitterでも発表されています。10月20日から10月25日まで6日間8ステージで上演予定の「ひめゆり」の稽古中のことです。

ミュージカルにはうといので「ミュージカル座」という劇団があるのは初耳ですが、関係者だけで62人はさすがに数字の間違いだろうと調べたら、あり得る数字でした。上演予定だったさいたま芸術劇場大ホールで、掲載されていたチラシ画像から読取った情報は以下です。数え間違いがあったらすいません。

・クレジットされているスタッフだけで17人
・役者だけで1公演に52人出演、それで一部ダブルキャストの2組公演、共通主演は17人なので役者は87人
・合計104人の大所帯
・上演予定時間は不明だけど、全41曲

104人中62人、6割なら考えられる数字です。実際には91人中62人で6割8分ですが、あり得ます。

公式Twitterの発表には以下の記載があります。

10月「ひめゆり」公演では、新型コロナウイルス感染拡大防止策に最新の注意を払い、劇場ガイドラインに沿い、演出各所の変更、稽古場での検温、小道具・稽古場全域の消毒、稽古中の換気及びマスク着用など、日々出来る限りの感染防止策を行ってまいりましたが、この度、公演出演者に新型コロナウイルスの陽性者が確認され、ただしに出演者全員と関係スタッフにPCR検査を実施したところ、複数名の陽性者が確認されました。

基本的な対応はしていたと読めます。マスクもしていました。それでも駄目でした。だから中止にしたのは正しい行動で、それはよくぞ決断したという話です。ただ、クラスター発生の原因は何だったか。

今回はこれまでと違って、稽古場の情報が出てきました。ちょっと思いついたことがあるので次のエントリーに書直します。

<2020年10月11日(日)追記>

次のエントリーで稽古場の広さが足りなかったのではないかと書きました。

あと、埼玉新聞の「<新型コロナ>62人感染クラスター発生…さいたまの劇団 検温、消毒、換気、マスクするも…91人で稽古」を追加情報で載せておきます。

感染者は埼玉のほかに、東京都、千葉、神奈川の1都3県に上る。

 市保健所によると、男性出演者が都内の劇団の稽古場で、陽性者と接触したことが分かり、都内の保健所が検査を実施して、6日に陽性と判明した。男性は4日午後1時~同6時、6日午後1時~同7時に行われた稽古に参加。2日間の稽古で出演者やスタッフら計91人が参加しており、劇団が全員に対して自主的にPCR検査を受けるように要請。7日以降、稽古を休止している。

 劇団への聞き取りなどによると、稽古に参加したのは20代が最多で56人。感染者の住所地はさいたま市10人を含む県内14人、都内28人など計62人。21人が陰性、8人は結果待ち。劇団員は14人で、多くはオーディションを受けた出演者らだという。

 劇団は聞き取りに対して、稽古前の検温、消毒、1時間ごとの換気、マスク着用など感染防止対策を実施していたという。市保健所は「業界のガイドラインに基づいて実施したとみている」としている。清水勇人市長は同日の記者会見で、「感染防止対策はかなり行っていたと認識しているが、要因をしっかり把握して、(業界に)対策で追加的な要請が必要であれば、実施していきたい」と述べた。

オーディションがほとんどということは他に仕事や用事がある人も大勢いるでしょうから、このミュージカルに専念できる人ばかりではないということですね。それと、換気が1時間ごとという情報も出てきました。調べているのですが、これだと不十分な気配です。別途まとめます。

阿部サダヲが新型コロナウィルス検査で陽性

「フリムンシスターズ」前に見つかったので載せておきます。シアターコクーンより。

シアターコクーン公演『フリムンシスターズ』(10月24日~11月23日)にご出演予定の阿部サダヲさんがPCR検査の結果、陽性であることが10月7日の夜に判明し、新型コロナウイルスへの感染が確認されました。ご本人は現在症状はでておりません。

これを受けまして、本公演の稽古は本日(10月8日)より一旦休止し、保健所、医療機関の指示に従い稽古の再開、公演の実施を検討していきたいと考えております。今後の情報につきましては、随時ホームページにてお知らせさせていただきます。

公演を楽しみにしてくださっているお客様には多大なるご心配とご迷惑をおかけいたしますことを心よりお詫び申し上げます。
弊社におきましては引き続き新型コロナウイルス感染症対策を徹底し、お客様、出演者、運営スタッフならびに従業員の健康と安全の確保に努めてまいります。

2020年10月8日
東急文化村

無症状なので、これから稽古が本格化する前に検査して陽性だったのでしょう。ただし初日まで2週間隔離になると稽古場での稽古ができなくなります。さらに共演者も濃厚接触者で隔離となると稽古が成立しません。それで中止になった芝居もありました。予想では初日を遅らせることになると想像しますが、注目です。

今年3月に宮藤官九郎が感染して、さらに緊急事態宣言と重なって中止になった「もうがまんできない」でも阿部サダヲは出演予定でした。ひょっとしてあの頃にも感染して再感染していないかな、と可能性を想像します。あの時期は患者が急増中で医療崩壊と言われていた時期なので誰でもPCR検査を受けるわけにはいきませんでしたから、今となってはわからないことです。もちろん、今回も含めてPCR検査が偽陽性だった可能性もあるのですが。

ただ今回に限らず、全体に、新型コロナウィルス検査陽性を芸能人が正直に公開するようになってきました。陽性報告が全国で毎日3桁いて、舞台でもテレビ局でもクラスターが発生して芸能界も他人事ではなくなって、「夜の街」以外の市中感染も一般的になって、正直に公開すれば叩かれない「雰囲気」が確立してきたのでしょう。いいことです。悪い話ほど正直な対応が一番コストが安く上がることが一般的になってほしいです。

2020年10月 4日 (日)

新国立劇場主催「リチャード二世」新国立劇場中劇場

<2020年10月3日(土)昼>

側近に恵まれないリチャード二世が統治下のイングランド。諸国との戦争が続きしかも負けが込んでおり、国庫は足りず民は重税にあえいでいる。そこに従弟のヘンリーが、2人の叔父にあたるグロスター公暗殺の主導者として反目する貴族のボリンブルックを告発する。王の説得もむなしく反目が解消できなかったため、決闘で勝負をつけることになったが、当日立会った王は決闘を中止させ、2人を国外追放する。この処置を苦にしたヘンリーの父ランカスター公が病を得て亡くなると、リチャード二世は戦費に充てるためその財産と所領を没収する。あまりの対応に怒ったヘンリーは、名誉と財産所領の回復を求めるため、兵を率いてイングランドを目指す。

ヘンリー六世」「リチャード三世(見逃した)」「ヘンリー四世」「ヘンリー五世」と続いたシリーズの最後は押さえておきたくて観劇。ここで出てくるヘンリーが後のヘンリー四世で、リチャード二世からどうやって王位を受継いだのかが描かれる。満足度は高い、非常に高い芝居だったけど、その満足の理由に悩む不思議な仕上がりだった。以下、どこまでネタばれかわからない内容を含めて考えてみる。

誤解を恐れずに書くと、おそらくこの脚本はそこまで面白くない。ヘンリーが兵を率いて戻ってくるけど闘いを行なうわけでもなく、フォールスタッフのような道化役が出てくるわけでもない。普通に演出したら、昇り詰めるヘンリーが、わがままな王であるリチャード二世を引きずり下ろすよう演出されるはず。

ただし今回、ヘンリーは謙虚で、(タイトルロールだから当たり前だけど)リチャード二世の視点を強調した演出だった。それで観ると、リチャード二世の哀れなところがよくわかる。
・仲裁しても決闘を行なうことを止められないくらいに有力な臣下からは軽く見られていた
・フランスから王妃を迎えた結婚の時点で結婚式の費用を立替えてもらうほど国庫が不足していた
・耳に痛いことを忠告してくれる叔父たちは、自分に忠誠を尽くしてくれているわけではなく、亡くなった自分の父(叔父たちの兄)への畏怖と憧れから忠誠を誓っている
・それで頼った側近の政治能力がいまいちだった
・帰国が1日遅かったばかりに側近の傭兵隊が解散してしまった不運
・自分が招いた結果ではあるけど、ヘンリーが優勢と見るや次々と諸侯が鞍替えしていく様を目の当たりにする
・それでいて最後にもうひと謀反が企てられるくらいの臣下の忠誠は残っていたし、真っ先に処分された側近の中には死の直前まで忠誠を失わない者もいた
・王妃との仲は最後の最後までよかった
・ヘンリーを「民や使用人にまで挨拶して頭を下げている」と侮蔑していたが、最後に王や王妃に同情を寄せてくれたのは使用人だった

決して悪い面ばかりだったわけではなく、能力を備える前に王位について、能力をみがいて王位を固める前に戦争を重ねざるを得なかった男の悲劇として描かれていた。タイトルは「リチャード二世の悲劇」としたほうがしっくりくるくらいで、ひとことで言えば諸行無常。そこが自分の琴線に触れて満足度が上がった。それでいて庶民役の数名が舞台の外から騒動を眺める場面があって勝手にやってらあな感も出していた。

ここまで整理して考え直すと、岡本健一はリチャード二世の弱いところ、不安なところを強調して、諸行無常の演出に資していた。ただ、王妃と仲が良く、一部臣下の忠誠も残った魅力、おそらく優しさについて、王妃との別れの場面以外でももう少し前面に出せるとなおよかった(それは戦争能力の欠如にもつながるし、たぶん、神への祈りも欠かしたことはなかったんじゃないかという想像にもつながって、聖職者が最後の謀反を主導したことの裏付けにもなる)。演出で、冒頭の決闘と、病のランカスター公に対する場面とを工夫することである程度調整できたはず。

だからといって不満なわけではなく、休憩をはさんで3時間20分の大作を引っ張り続けた仕上がりは見事。役者はリチャード二世の岡本健一とヘンリーの浦井健治も含めて、台詞の量と評価が比例する状態で、脇まで含めてみんな上手という幸福な舞台。めったに味わえない大量のベテラン組の声と台詞回しを堪能するのが正解(配役表がないので役名と役者名が一致せず、さらに一晩たったら王族以外の役名も忘れて、誰がよかったのか具体的に言えない状態)。そういえば全然出てこないなと思った那須佐代子が終盤に笑いをさらったのはご愛敬。

スタッフワークも十分で、ラストの音楽は前にも聞いたような気がするけど演出に合っていて、曲名が知りたい。美術だけ、通常場面はいいけど、城の場面にあのハリボテが必要だったか、ハリボテ感を演出していたのだとしても疑問で、安く見えてもったいない。継続出演の役者、スタッフが多い中で数少ない理由あり交代だけど、予算が足りなかったか。

全体に、大河企画の締めにふさわしい1本だった。

以下新型コロナウィルスメモ。

・演出では、可能な場面では配慮したかもしれないけど、至近距離で言い合う場面もあり、わざわざ距離を確保したような雰囲気は感じられなかった。ごく素直に演出したように見える距離感。

・最初は1席飛ばしだったけど、途中から全席を売出したのは以前書いた通り。自分は狙っていたので全席売出しよりまえにチケットガイドで確保。

・入りは、センター前方が埋まって、左右前方が端は空いていたけど通路よりは埋まって、センター後方は前2-3列が埋まってそれより後ろは一部が隣あわせだけどおおよそ1席飛ばし、左右後方は前が1席飛ばしで後ろ数列は空席が目立った。2階席は不明。当日券でも1階良席が確保できる状態。距離が気になるなら後ろを選べる。ざっとした感覚で7割切るくらいの入り。

・来場者用紙に記載して入口前で渡す仕組み(充てられていたのはクロークスペースだったか)。他の人の鉛筆を使わないで済むよう、使った鉛筆は使用済みの箱に入れられるよう配慮。当日券限定か、チケットガイド経由で買った人は不要だったか、不明。とりあえず書いて出した。

・そのあとで、検温、アルコール消毒、チケット見せて自分でもぎり、チラシはほしい人が自分でピックアップ、だった。

・劇場全体が不要な個所を閉鎖していて、1階奥のテーブルスペース、2階の舞台衣装展示スペースに入れなかった(おそらく入場しないとトイレにたどり着けない)。入場後のロビーは、ペットボトルの飲物だけ売っているけど食事やコップ飲料の提供はなし。椅子とベンチが全部窓向きに配置、椅子は約1脚分スペースを空けて配置、ベンチは1人分のスペースが空くように張り紙。細かいところでは男子トイレの小便器もひとつ置きで、間隔が東京芸術劇場ほど広くないといっても本多劇場よりは広いし、それはさすがに念を入れすぎでは。

・過去には掲示されていて感動した王朝図などはQRコード掲示のみ。閲覧のための人混みができるのを嫌ったか。公式ページの関連資料からアクセスできるので、気になる人は事前に見ておくとよい。ただし、今回の芝居に限ればおそらく事前チラシ(掲載されているか不明)の中にある小さな家系図のほうが役に立つ。

・休憩時間中に場内消毒などはなし。見た目でわかった対策はドア開放のみ。

・場内アナウンスはうろ覚えで、「スマートフォンで接触確認アプリをご利用のお客様は音が出ない状態に、それ以外のお客様は電源からお切りください」だったか。ただそのせいかどうか、上演中にスマホを確認する客がいて集中をそがれた。こういう理由があるのに、アナウンスでそれを徹底するのは難しい。

・退場は順番にとアナウンスされていて、終演時はその通りだったけど、休憩時間のトイレやベンチの争奪には役に立っていなかった。休憩ありの芝居でどう運営するか難しいポイント。見かけた女性用のトイレ行列は三重の折返しになっていて、あれじゃ距離を空けても密になることは変わらなくて、並ばせ方も検討が必要。

・休憩時間中にマスクを外してしゃべる老紳士を発見。後半が始まるとマスクをしていたけど、意味が分からない。あれは頭の中にどういう新型コロナウィルス対応がインプットされているのだろう。

・大多数の観客はマスクつけっぱなし。客席では静かでロビーでは会話はそれなりにしていた。ロビーのざわめきは通常芝居を思い出させるものだった。センター前方の客席が埋まっていたためか、終演後の拍手も塊感が出ていた。

願わくはこの公演が最後まで完走できますように。

東京芸術劇場の新型コロナウィルス対応の舞台スタッフルール

《舞台技術スタッフの皆さまへのお願い》」というタイトルで公開されています。他では見かけない珍しいと思いつつ、記録するのを忘れていました。7月25日付なので、7月頭に芝居でクラスターが発生したのを受けて作成、公開したものと思われます。

・個人保護用具は持ちこみ
・機材には感染防止対策
・スタッフ用入館口でもサーモカメラ
・劇場による朝礼実施

などが、通常の主催者向け利用案内には記載がないので、珍しかったです。ただ「感染防止対策のため、余裕を持ったスケジュールを組んで下さい」と言われても、それは主催者にも言ってくれ、でしょう。仕込みが1日増えたらそれで公演日程を1日削るか劇場を1日余分に借りるか、どちらにしても費用に直結しますので。

以下全文コピペです(改行調整)。

《舞台技術スタッフの皆さまへのお願い》

東京芸術劇場

東京芸術劇場では、来館者、利用者、スタッフや従業員など、劇場を利用するすべての方の安全と安心のため、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する取り組みを行っております。ご来館前に必ず《舞台技術スタッフの皆さまへのお願い》をご一読いただき、ご理解とご協力を何卒よろしくお願いいたします。

1)基本的な対策に対する考え方

・基本的な感染予防策の実施(咳エチケット、マスク着用、こまめな換気)
・手指の消毒の徹底
・人と人との適切な距離の確保
・個人の体調管理の徹底

2)公演前の対策について

・感染防止対策のため、余裕を持ったスケジュールを組んで下さい。
・マスクの使用による息苦しさ、熱中症への対策をお願いします。
・感染防止対策に必要なものの用意に関しては、予備を含めた十分な量をご用意下さい。
・個人保護用具(保護帽、安全靴、安全帯、フルハーネス型墜落制止用器具、など)についても基本的にお持ち込みをお願いします。
・持込機材、用具等に関しては感染防止対策を施してからお持ち込み下さい。
・各セクションの責任者は関係者の氏名及び緊急連絡先と健康状態を把握し、名簿を作成のうえ管理頂きますようお願いします。

3)入館に際して

・出勤前に検温し、発熱の自覚症状がある人は責任者へ連絡をし、来館をお控え下さい。
又は下記の症状に該当する場合も同様とします。
(咳・呼吸困難、倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、味覚・嗅覚障害、目の痛みや結膜の充血、間接・筋肉痛、下痢、嘔吐等)
・入館前の検温をしていない場合は楽屋口及び職員通用口に設置のミラータイプのサーモカメラを使用し、アラームが作動した場合には改めて検温し体温の確認を行います。
体温が37.5度を超えている場合は責任者へ報告し指示を仰いで下さい。

4)作業に関して

・入館時に、主催者による全員の健康状態の確認と手指の消毒が終わり次第、全体で朝礼を行います。(但し、総員が多く密な状況を避けられない場合には、必要最低限の人数で行います。その後、分科会にて必要な情報を共有します。)
・体調に異変を感じた場合には作業を中断し、責任者に報告をお願いします。
・体調不良の者を発見した場合、すみやかに責任者へ報告し対応を仰いでください。
・作業の際に可能な限りソーシャルディスタンスを保つよう留意してください。
・休憩の際には換気の良い場所で密集を避けるよう留意してください。
・飛沫感染のリスクを防ぐため、大きな声でのやり取りを極力減らすようお願いします。
・作業前後には手洗い、うがいを行い感染予防対策に努めるようお願いします。
・感染防止対策に伴う作業も含め、利用時間内に終えるようにしてください。

5)除菌・消毒について

・手洗い、消毒をこまめに行い感染防止に努めるようお願いします。
・個人保護用具等は機材の共有を避け、使用後は適切な除菌をするようお願いします。
・必要に応じて手袋を着用するなど、直接触れることが無いようにお願いします。
・備品、機材を除菌・消毒する場合は、その機能を低下させることがないように適切に行ってください。

6)「東京版新型コロナ見守りサービス」について

・東京芸術劇場では「東京版新型コロナ見守りサービス」を導入しております。東京都が提供するこのサービスは、新型コロナウイルスの市中感染リスクの低減や早期相談につなげ「新しい日常」の定着とともに、第2波への備えを強化していくためのものです。ご来館の際には、登録にご協力をお願いいたします。(本サービスの登録は任意です。登録なしでもご入館いただけます。)
新型コロナ見守りサービスの概要

※なお、この《舞台技術スタッフの皆さまへのお願い》は、当劇場における「新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」(令和2年6月10日策定)に基づき作成したものです。今後の対処方針の変更のほか、新型コロナウイルス感染状況の動向や専門家の知見、施設利用者等の意見を踏まえ、必要に応じ、適宜改訂を行うものとします。

《舞台技術スタッフの皆さまへのお願い》PDF版(リンク)

2020年7月25日
東京芸術劇場

2020.07.28

2020年10月 2日 (金)

裏賭博から即日解雇で残り舞台中止までものすごくスムーズでどこまでジャニーズが関与したかわからない

昨今は事務所を辞めて移籍や独立する話題が全盛の芸能界ですが、これは解雇のほうです。ただいろいろ引締めの激しいジャニーズということで、メモしておきます。とりあえずスポニチ3本で時刻も掲載して追います。1本目は「ジャニーズ事務所 『宇宙Six』山本亮太との専属契約を解除 スロット店で賭博行為」より。

[ 2020年10月2日 11:31 ]

 ジャニーズ事務所は2日、2日付「文春オンライン」で闇スロット店に出入りしていることが報じられた、ジャニーズJr.内ユニット「宇宙Six」の山本亮太(30)についてジャニーズネット内で、1日付で専属契約を解除したと発表した。

 ジャニーズ事務所は「日頃より応援してくださっているファンの皆様並びにご支援くださっている関係者の皆様にご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます」と報道を謝罪したうえで「この度、山本につきまして、スロット店で賭博行為に及んでいたという重大な契約違反行為が確認されたため、弊社は昨日をもちまして山本との専属契約を解除いたしました」と1日付で山本との専属契約を解除したことを報告した。

2本目は「契約解除の『宇宙Six』山本亮太 主演舞台が上演中 きょう2日夜も公演予定」より。

[ 2020年10月2日 11:57 ]

 山本は現在、4日まで上演中のWWW主催の舞台「川崎ガリバー once again」(こくみん共済coop ホール/スペース・ゼロ)で主演として出演中。同公演は2日も午後7時から公演が予定されており、対応が注目される。

 同公演は4日の千秋楽には、ネット配信も予定されている。

3本目は「契約解除のジャニーズJr『宇宙Six』山本亮太主演舞台 残り全公演中止決定 佐野瑞樹・大樹兄弟謝罪」より。

[ 2020年10月2日 14:01 ]

 今月1日付でジャニーズ事務所との専属契約を解除されたジャニーズJr.内ユニット「宇宙Six」の山本亮太(30)が主演を務める舞台「川崎ガリバー once again」(東京・こくみん共済coop ホール/スペース・ゼロ)の残る全公演が中止となった。2日、舞台の公式ツイッターなどで発表された。「出演者に関する諸般の事情」により、2~4日の残り4公演と千秋楽(4日午後4時)のライブ配信を中止する。

怒涛の勢いです。この公演はWBBという佐野兄弟の会社の主催で、社長の佐野大樹が脚本と出演、その兄の佐野瑞樹が演出と声の出演という、兄弟2人による公演です。公演期間は9月25日-10月4日、金、土、日昼、日夜の4ステージを残すところでした。佐野瑞樹が元ジャニーズで2018年まで所属だったので、主演に山本亮太を呼べたのもその伝手でしょう。

普通に考えたらこの3日を急遽中止にするほうが混乱しますし、コロナで客入りが悪かったとしてもここまでやって止めて払戻しをするほうが赤字幅が広がりそうです。それでも止めたのは、裏賭博がばれた役者で公演を続けることによる世間の非難を回避するための自主的な決断か、見せしめのためにジャニーズから圧力がかかったか、どちらか。どちらもいかにもありそうで判断に困ります。

元の文春の記事にも記載されていますが、裏賭博は暴力団の資金源になるので、手を出していいものではありません。ただまあ、美空ひばりを挙げるまでもなく、芸能界と暴力団の付合いは深いですし、そもそもジャニー喜多川氏自身も芸能界の暗い部分を代表する大ボスの1人でした。その事務所のタレントがお手付き即死というのは、時代です。

昨今はSNSを中心に不祥事に対する非難の声が大きく、相対的にマスコミの影響力が弱まったため、昔なら抑えられていたであろうスキャンダルが表に出やすくなりました。それでも一次報道がマスコミなのは変わらないので、本気で抑えようと思ったら抑えられたはずです。ジャニーズは、新社長になってからのはずですが、素行が悪いといわれる所属タレントをあっさり見放す傾向が見えます。近年、警察が暴力団根絶に力をいれているせいか、芸能界も氏素性に厳しくなったと読んだことがありますが、そういう理由でしょうか。

舞台中止で取上げましたが、いろいろ考えさせられる一件でした。

2020年9月27日 (日)

客席制限緩和で上演側の鼻息が荒すぎて緊急事態舞台芸術ネットワークの呼びかけの意味がわからなくなっている

暫定緩和で劇場では観客席の制限がほとんどなくなったことを受けて、ガイドラインの改定が相次いでいます。緊急要望を出していた団体(なのにアナウンスしなかった団体)でもある緊急事態舞台芸術ネットワークも「『舞台芸術公演における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン』(2020年09月18日改定)を公開しました」で改定を行なっています。このお知らせには本文のURLしか載っていませんが、トップページに新旧対照表のURLが載っているので、見比べやすいです。

それとは別に、トップページに関係者への呼びかけが掲載されています。

「座席数の規制緩和」は、私ら舞台芸術界にとって待望の、喜ぶべきことではあります。けれども、依然として「コロナ感染」という、ひとたび人間が抱いてしまった「恐怖心」は拭いさられておりません。私たちの舞台は、観客の心と共にあります。ゆえに、観客が心から安心できる劇場空間を提供することは、「規制緩和」があっても、いまだ喫緊の課題であります。とりわけ、「若き熱き演劇人」たちが正常な劇場に戻りたいと、そのハヤル思いは十分理解しておりますが、今しばらく、安心安全な公演体制を心がけることを、当ネットワークは呼びかけたいと思います。

最初は、クラシック業界のように段階的に客席を増やす方針なのかと思っていました。ところがそのあとの上演側の動きがすごい。全部追いきれませんので思いついたところで。

最初はパルコ劇場。トップページに短くも力強い文章が掲載されています。

当社主催公演におきまして、入場制限緩和に伴い、9月19日以降の全公演で座席を追加販売いたします。
感染予防対策には引き続き万全の体制で臨み、皆様に安心してご来場いただけるよう努めて参ります。

実際に、上演中の「ゲルニカ」は9月19日分から追加販売しています。

舞台『 ゲルニカ』9月19日以降の公演チケット追加販売決定!

9月19日以降の公演は、入場制限緩和に伴い、当初空席としていた座席を追加で販売いたします。
一般発売日:9月16日(水)12:00

Bunkamuraはシアターコクーン分より。上演中の「十二人の怒れる男」ではもともと9月11日から9月22日までを前期、9月24日から10月4日までを後期として販売を分けていましたが、これについては1席飛ばしを維持です。センターステージで追加販売が難しいのかもしれません。

・「11月末までの催物の開催制限等について」(令和2年9月11日付 内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室長事務連絡)の通り、9月19日以降の催物開催についての制限緩和に記載された十分な距離(舞台から観客の間隔2m)を遵守し、飛沫防止策を講じたうえで座席配置しております。
(中略)
・お客様同士の間隔を空けるため、座席を左右1席ずつ空けて販売いたします。
※本公演は、通常の客席ではなくセンターステージとなります。
※9月11日(金)~10月4日(日)の公演を前期と後期に分けて販売いたします。前後期ともに新型コロナウイルス感染症対策を講じ、左右1席ずつ座席を空け販売させていただきます。
※左右の空席の追加販売は行いません。
※一部、舞台と客席の間に透明のビニールシートを設置し、お客様にはフェイスシールドの着用をお願いいたします。

ただし10月24日から11月23日の「フリムンシスターズ」は解禁しています。念のために書いておくと、芸術監督になった松尾スズキの新作ミュージカルです。

※「11月末までの催物の開催制限等について」(令和2年9月11日付 内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室長事務連絡)に基づく制限緩和に伴い、「フリムンシスターズ」東京公演では9月19日のチケット一般発売日より、お客様同士の間隔を空けるために売り止めていた席も販売をいたします。(9/17更新)

東宝はシアタークリエで上演中の「Gang Showman」が9月18日から10月3日までですが、座席は1席飛ばしを維持です。

※新型コロナウィルス感染拡大防止対策のため、座席の間隔を空けております。予めご了承くださいませ。

ただしその次の帝国劇場の「ローマの休日」が10月4日から10月28日までですが、解禁しています。予告通りと言えば予告通りです。

※感染予防対策を鑑み、前後左右1席ずつ座席を空け販売させていただいておりますが、今後の状況によっては当初販売をしていなかった前後左右の空席を追加販売する可能性がございます。
あらかじめ、ご了承ください。
※政府から発表されました入場者制限の緩和方針に基づき、一部のお座席は前後左右を空けずに販売させていただきます。何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます。(9.18追記)

劇団四季は10月分までは維持、11月分から解禁です。「11月公演分チケットの販売について【9/25更新】」を公開しています。

劇団四季の11月公演につきましては、政府の制限緩和にともない、新しい座席位置にてチケットを販売させていただきます。

衛生対策のため、舞台前から数列を空けて販売予定です。
現在販売中の9~10月公演分とは座席位置が異なりますので、ご注意ください。
各公演の販売詳細につきましては、下記をご覧ください。

ちなみにこちらのページでは「※『コーラスライン』全国公演では、10月の一部公演につきましても、新しい座席位置にて販売させていただきます。」とあるので、10月分は様子見なのではなく、追加販売に対する混乱回避の面が強くて11月分からの解禁になったと推測します。

ホリプロは赤坂ACTシアターで「ビリー・エリオット」を9月11日から10月17日まで上演中(その後で大阪公演)ですが、1週間遅れて9月26日以降の公演を追加販売しています。

販売座席、追加のお知らせ

「ミュージカル『ビリー・エリオット』東京公演におきましては、政府並びに東京都による9月19日から11月末までの観客数の制限緩和を受け、これまで左右1席ずつ空けて販売していた未販売座席の一部を開放し、以下の要領にて追加販売をさせていただきます。

発売開始日時 9月25日(金)午前11時
発売対象公演 9月26日(土)~10月17日(土)までの全東京公演

上演に際しましては、制限緩和に伴い令和2年9月18日に改定された公益社団法人全国公立文化施設協会「劇場、音楽堂等における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン改定版」及び緊急事態舞台芸術ネットワーク「舞台芸術公演における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」に従い、更なる感染防止策を実施いたします。お客さまにおかれましては、引き続きご理解とご協力をお願い申し上げます。

ジャニーズは東京グローブ座扱いで世田谷パブリックシアターと共同で「エレファント・マン」を10月27日から11月23日で予定していますが解禁です。払戻しを用意しているところが親切と言えば親切。

配席について(2020.9.24更新)

本公演では、新型コロナウイルス等の感染症対策の一環として、前後左右1席空けた座席配置を予定しておりましたが、世田谷区の区主催イベントへの収容率制限が10月1日(木)より当面緩和されることに伴って世田谷パブリックシアター新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン改定を行い、販売席数を見直してチケットの発売を実施いたします。

世田谷パブリックシアターチケットセンターでは、これを受けて本公演の配席を見直した上で収容人数100%以下での追加席を設け、9月25日(金)アーツカード会員先行発売、9月26日(土)に一般発売を行います。

客席は100%以下の席数で販売をいたしますが、劇場ガイドラインに基づき、 舞台と客席の間は余裕を持った客席配置にしております。

すでにご購入されたお客様におかれまして、前後左右1席空けた座席配置ではなくなることへのご不安がある場合、下記の期間限定で払い戻しをいたします。
2020年9月25日(金)~10月9日(金)
『エレファント・マン』払い戻しフォーム

何卒ご了承いただきますようよろしくお願いいたします。

ちなみに現在上演中のケムリ研究室「ベイジルタウンの女神」はキューブ扱いですが、間に合う分は販売するようです。これは空けていた席を販売するだけでなく、販売済みの席も調整するようです。後から買ったほうが良席になるからキャンセルする、という行動を防ぐためかと想像しますが、それにしてもなんと手間な。

★イベント収容人数制限の緩和に関してのお知らせ(9/25 12:00付)
これまで新型コロナウイルス感染予防対策として、政府および自治体等による感染拡大予防のための各種ガイドラインに基づき、座席の間隔を空け、総席数の約50%以下での配席にしておりました。
此度の政府のイベント収容人数制限の緩和に伴い、東京公演の9/26(土)~9/27(日)計3公演に関して、総座席の80%まで上限を引き上げ、追加販売を行います。ただし、舞台との距離を確保するため、今までどおり1階席最前列は配席いたしません。また、感染予防対策も引き続き徹底してまいります。

追加発売を行いますと、これまでに購入されたお客様のお座席に関しましても、多くの席で前後左右にお客様がお座りになることになります。これにより、ご来場に不安を持たれるお客様に対して、当該の3公演におきましては、チケット払戻を下記の時間まで延長して受付いたします。
9/26(土)12:00開演の回→当日9/26(土)8:00まで
9/26(土)18:00開演の回→当日9/26(土)12:00まで
9/27(日)12:00開演の回→前日9/26(土)18:00まで
詳しくはこちらのページをご確認ください。

チケットの追加発売日は下記になります。
9/26(土)12:00開演/18:00開演、および9/27(日)12:00開演の計3公演
→ 9/25(金)17:00発売開始

追加販売のチケットは、下記の直前販売サイトでのみ発売を致します。こちらは追加チケット発売日以降、完売となりましても随時在庫を追加する可能性がございます。まだチケットをお持ちでないお客様は、どうぞこの機会をご利用ください。
https://ticket-every.jp/all/ticket/kemuri_no1

なお、追加販売でご購入されたお席に関しまして、S席は2階席もしくは1階後方席になります。A席はサイドのお席になります。また、制限緩和以前に購入されたお客様で、複数枚購入のお客様におかれましては、隣り合ったお席になるよう調整を進めておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

公立劇場つながりで新国立劇場に飛ぶと、「【重要】収容率緩和に伴うチケット追加販売及び11月以降の公演の座席について」を9月23日付で発表しています。

このたび、政府によるイベント収容率の制限が緩和され、東京都の確認も取れましたので、10月以降の下記の新国立劇場主催公演につきまして、間隔を空けるために売り止めていた席を追加販売いたします。

・演劇『リチャード二世』 
・【特別イベント】シェイクスピア歴史劇シリーズ映像上映
・演劇研修所『尺には尺を』
・バレエ研修所「バレエ・オータムコンサート2020」

各演目ともに、下記の追加販売日(アトレ会員先行発売日の前日)までは、これまでどおり「前後左右をあけた席配置(全指定席)」の販売をいたします。順次、売り止めていた席を、下記の追加販売開始日より販売いたします。購入方法等の詳細は各公演の公演情報ページをご参照ください。

この座席追加販売に伴うチケットの変更及び払い戻しはいたしませんが、体調不良や感染予防のためにご観劇を取り止められる場合、チケット代金は払い戻しさせていただきます。詳しくは新国立劇場における新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みと主催公演ご来場の皆様へのお願い別ウィンドウで開きますをご覧ください。

また、オペラ『夏の夜の夢』、バレエ『ドン・キホーテ』につきましても、間隔を空けるために売り止めていた席の追加販売を計画しておりますが、追加販売開始日等詳細につきましては、東京都の確認が取れ次第、後日お知らせいたします。
※追加販売が決定いたしました。詳しくは下記をご覧ください。(9月25日現在)

収容率緩和に伴うチケット追加販売について(オペラ『夏の夜の夢』、バレエ『ドン・キホーテ』)

既にご購入いただいているお客様には、多大なるご迷惑をおかけしますことを謹んでお詫び申し上げます。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

追加発売日

購入方法等の詳細は各公演の公演情報ページをご参照ください。
公演名 アトレ会員先行発売日 一般発売日
演劇『リチャード二世』 
 10月2日~9日公演 9月28日(月) 10:00~ 9月29日(火) 10:00~
 10月10日~17日公演 10月5日(月) 10:00~ 10月7日(水) 10:00~
 10月18日~25日公演 10月14日(水) 10:00~ 10月15日(木) 10:00~
【特別イベント】
シェイクスピア歴史劇シリーズ映像上映 10月20日(火) 10:00~ 10月21日(水) 10:00~
演劇研修所第14期生試演会『尺には尺を』 10月20日(火) 10:00~ 10月21日(水) 10:00~
新国立劇場バレエ研修所公演
『バレエ・オータムコンサート2020』 10月28日(水) 10:00~ 10月29日(木) 10:00~

クラスターの発生した宝塚はどうだったかというと、これも解禁しています。本家で9月25日から11月1日まで上演予定の月組「『WELCOME TO TAKARAZUKA』『ピガール狂騒曲』」は、舞台から近い場所以外は解禁です。実際にクラスターが発生した花組「はいからさんが通る」は東京公演が10月9日から11月15日ですが、こちらも同様です。思えば、大手で真っ先に上演して真っ先に再中止になったのも宝塚でした。制限が緩和されて我慢するわけがありません。

○感染予防対策として、最前列ならびに花道沿いの座席販売は見合わせます。(座席間隔につきましては、左右1席を空けず通常通りの販売を行ないます)
○販売可能なチケット枚数は、ご観劇者様の把握を目的として、宝塚友の会会員先行販売は「(1公演につき)おひとり様1枚」とさせていただきます。また、先行販売でご購入いただける座席位置は通常の公演時と異なる場合がございます。

そんな中で松竹だけが違う動きを見せて「歌舞伎座へご来場の皆様へ」を公開しています。思いつく理由は、(1)10月の歌舞伎座公演は発表済みだし、新橋演舞場はジャニーズに貸しているし、一拍置いて様子を見る時間がある(2)NHKのニュースで歌舞伎再開が取上げられるくらい影響が大きかったので劇場公演の日本代表として万全を期す(3)観客も出演者も高齢化気味なので安全方面に倒さざるをえない(4)8月に危うく公演中止になりそうな経験をしたためリスク管理のための今の公演形態をしばらく続けたいがそれで満席にするのは無理がある、などが挙げられます。実際にはおそらくこれら全部を考慮したのだと思います。注目は歌舞伎座ではなく新橋演舞場で、スケジュールを変更した大竹しのぶ主演の「女の一生」が11月2日から11月26日まで予定されているので、こちらが解禁されるかどうかでしょう。ここが見送られて50%維持なら本物で、次は1月の新年公演と予想します。

 日頃より、松竹の公演にご来場いただき誠にありがとうございます。お蔭さまで、歌舞伎座は8月より公演を再開することができました。当9月も、引き続き無事に公演を続けさせていただいております。我が国も、いまだ新型コロナウイルス禍のなかにございますが、これも歌舞伎をご愛顧くださる皆様のお蔭と厚く御礼を申し上げます。

 さて、このたび、西村経済再生担当大臣より、イベント人数の規制緩和について発表がなされました。従来の入場人員数の50%以下という規制が解除され、歌舞伎を含めた伝統芸能や演劇界の興行は、100%の座席を使用することが可能になりました。あらたな一歩と存じております。

 この間、政府をはじめ関係機関、各自治体、保健所、医療関係の皆様のご努力に改めて感謝いたします。

 これを受け、松竹といたしましても100%の座席使用に向け、鋭意検討、検証を重ねております。しかしながら、興行再開からまだひと月半あまりの現状を考慮いたしますと、まずは、さらにお客様の安全安心を第一に考え、俳優及び舞台関係者の健康にも万全を期すことを徹底させていただくため、当面の間は、従来の50%の座席使用を維持し、引き続き感染対策を実施して参りたいと思うに至りました。今後もより慎重に、世の中の変化に見合うように劇場座席の規制の緩和を行っていく所存でございます。

 ご来場の皆様には、今しばらくご不便をおかけいたしますが、安心して劇場に足をお運びくださいますよう、何卒、松竹の感染症予防対策にご理解ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

松竹株式会社
2020/09/18

ここまで見てきて冒頭に戻ります。「とりわけ、『若き熱き演劇人』たちが正常な劇場に戻りたいと、そのハヤル思いは十分理解しておりますが、今しばらく、安心安全な公演体制を心がけることを、当ネットワークは呼びかけたいと思います」とはいったい何なのか。

緊急事態舞台芸術ネットワークに賛同している団体が真っ先に我れ先にチケット追加販売に殺到する様子は十分見て取れました。緊急要望を出していたからには緩和されたら即座に活用するのも一貫しているといえば一貫しています。ただ、それなら「正常な劇場」とは何なのか。単に消毒や三密回避を表現しているのか。若くないおっさんおばさんなら構わないのか。全体にちぐはぐで、緊急事態舞台芸術ネットワークが、ネットワークとして機能していません。

そもそも設立趣意が「『緊急事態舞台芸術ネットワーク』は、今回の新型コロナウィルスのような緊急事態にのみ活動します」なので、もともと「業界」が存在しない人たちが、フリだけでもまとまった行動を取るのは無理だったのでしょう。むしろそんな人たちはガイドラインだけ提供して相手にせず、メインは個人や小規模な団体を相手に当座をしのぐための手法を整理して提供する、それが緊急事態舞台芸術ネットワークだったと考えるとしっくりきます。

そういう「業界」向けに、一時的な措置と最初から言われて、事務局がどんな方針で運営をしていたのか興味があります。演劇「業界」の新型コロナウィルス騒動を芝居にするなら、この中の人たちを中心にした視点でぜひ作りたいですね。

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