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2007年3月19日 (月)

五反田団「いやむしろわすれて草」こまばアゴラ劇場(ネタばれあり)

<2007年3月18日(日)昼>

父と四姉妹の一家。父親が八百屋を切盛りし、病気がちの三女は自宅ではいつもベッドで臥せっている。それからしばらくたった後。三女は入院し、八百屋はたたまれた。そんな両方の時代をあわせて描かれる一家の群像劇。

再演物。病気とか、仕事とか、親の面倒とか、結構ありがちな問題を真正面から捉えたものすごいストレートプレイ。いろいろな出来事や言動が三女に絡まる展開。亡くなる入院仲間の話、三女の憂鬱がタイトルとつながる瞬間、意味を明示せずに泣いて終わる最後など、こんな話が書けたんだ前田司郎。何かを観客に伝えるときにできるだけ遠回りして伝える手法など、五反田団というより青年団に近いのでは。

約90分と短めだったとはいえ、密度は2時間ものと同様だったこの芝居で、一瞬を除いて出ずっぱりの端田新菜(三女)はお見事。あと、怒り方がとても上手だった兵頭公美(長女)がよかった。

家のベッドと、病院のベッドとの場面転換がものすごいあっさりしていて、わかるぎりぎりになっている。すごい演出だ。

再演するだけのことはある芝居。内容だけでもおすすめだけど、値段を考えたら、ものすごくおすすめ。

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2007年3月15日 (木)

新国立劇場主催「コペンハーゲン / COPENHAGEN」新国立劇場小劇場

<2007年3月14日(水)昼>

死後の世界で会話をしている、物理学者のボーアとハイゼンベルク、それにボーアの妻のマルグレーテ。ナチスの影響下で原子力の研究に関係のあった2人が1941年に交わした会話は、原子力の兵器転用に関して大きな影響があったと言われていたが、その正確な内容は不明なままだった。死後の世界で3人は、当時の会話の内容を再現しようとするが、お互いの記憶は食違う。

物事を突止めようという意思に満ちた会話ばかりで構成される、ものすごく濃い舞台。見終わった後は充実感と疲労感が半々。よい芝居は世の中にたくさんあるけど、日本では見ないタイプのよい芝居。超硬派。今井朋彦がよかったな。

劇中でも説明される、物体や実験道具を模した舞台と照明は非常に好み。模しただけでなく、ちゃんと芝居の内容ともリンクしている。

物理学者の話なので科学用語がたくさん出てくるが、それはわかりやすく説明されるし、わからなくてもほとんど問題なし。原爆の話題も扱うが、日本の話題はあっさり。

せっかくこれを再演するなら、中劇場か他の劇場で、同時再演として「東京原子核クラブ(これはマキノノゾミ作)」を計画するくらいのことは考えてほしかった。ドイツ目線、日本目線にアメリカ目線も加えた、原爆研究をめぐる芝居の同時上演なんて企画、誰か立ててください。

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