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2007年6月28日 (木)

世田谷パブリックシアター企画・製作「国盗人」世田谷パブリックシアター

<2007年6月27日(水)昼>

白薔薇国と赤薔薇国との戦いが起こり、白薔薇国の勝利が決まった後のこと。白薔薇国の王族の一員でありながら戦いで怪我を負い、目だった官職に就けなかった悪三郎。様々な恨みが重なった彼は、自らが王の地位に就くべく、兄たちや、元赤薔薇国の王族だった者たちを追落とすことを画策する。

シェークスピアの「リチャード三世」がオリジナル。とは言いつつそちらは観たことが無い。「天保十二年のシェークスピア」とか「朧の森に住む鬼」とか、アレンジされたものから原作を想像するのみ。よくできた話しだなとは思うけど、休憩を挟んで3時間は長い。戦国時代ものは和風のアレンジが合うようで、能の技術をちりばめた演出は面白かった。けど、一部を除いて全体にリズムがゆったりしているので、間延びしているように感じた。休憩抜きで2時間20分くらいだとちょうどよくなったかも。いずれ再演すると思うので、その際はスピード感重視でおねがいします。

石田幸雄とか大森博史とか、周りの人はよいのだけど、主役でほとんどしゃべりっぱなしの野村萬斎の狂言口調が悪い方向に働いたのでは。王子(萩原もみぢ)が普通に話すのを聞いて、ものすごく魅かれた(この人、短い出番だったけどいい見せ場でしたね)。白石加代子はもちろん上手なんだけど、担当の役が多すぎて、人物関係の理解にはマイナスに作用したのが惜しい。

石と鉄の劇場である世田谷パブリックシアターから既存の舞台を取払って、木製の変形能舞台とブラインドを持込んだ美術は力作。ずいぶん太い木材で作られていたみたいだけど、どこかから既存の舞台を持込んだのかな。

劇場内ではシェークスピア史劇(?)シリーズと題して、日本で上演されたリチャード三世他のポスターを特集していた。いつもいろいろなポスターを飾っているけど、演目に合わせてこういう企画が繰出せるあたりは、劇場の余裕というものなんだろう。

2007年6月23日 (土)

タダ飯タダ酒タダ芝居

久しぶりにfringeのblogに釣られてみる。だいぶ順序を入替えた引用になっているのはご勘弁。
演劇評論家や演劇記者の招待

「招待」という言葉を使うから高尚な話題に聞こえるけど

制作者の側には、演劇評論家や演劇記者は招待して当然という思いがあります。劇評に取り上げてもらったり、助成金の選考に影響を与えたいからです

と書かれていることからもわかるように「接待(枠、券、席、etc.)」あるいはもう少しおとなしく「宣伝(枠、券、席、etc.)」と置換えて差支えないでしょう。

制作者がお世話になった方、ぜひ観ていただきたい方を招待する

のが「招待」であって、両者に同じ「招待(枠、券、席、etc.)」という言葉を使ってはいけません。混乱の元です。もちろん、ぜひ観ていただきたい方に評論家や記者は含まれていないと信じています。ちなみに

お忍びで必ずチケットを買ってご覧になる著名人もいて、そういう方はどんなスキャンダルを起こしても応援したい

というのは、意図してかどうかはさておき、逆接待とでもいうべき現象、あるいは高等テクニックというものです。

ご案内もしていないのに突然現われて招待(接待)を要求される方、自ら「招待(接待)されて当然」という発言をされる方は、やはり人間として好感を抱くことは出来ません。

というのはずいぶん控えめな表現です。これが本当ならタカリ屋ですね。

で、ここが一番の釣られどころ。

職業として劇評を書く立場の人間は、そこにもう少し毅然とした価値観があってもいいのではないか

という「毅然とした価値観」は何を指しているのか。タカリは論外として、まさか出席の返事を出したら必ず観る、なんて低レベルのことではないだろう。一般の感覚では、招待は一切受けない、くらいのことだと思う。でも接待(宣伝)は制作者から仕掛けるものだから、それならまずは接待(宣伝)から見直さないと。接待(宣伝)しておいて、それを受けたらロクデナシというのではマッチポンプもいいところ。

実際のところ、接待(宣伝)なしというのはあり得ないだろうから、すっぽかし対策としては先行トラックバックに載っているように

評論家を無料で招待するのはやめるべきでしょう。優先枠を設けて、当日の開場時刻までに予約があれば正価で販売することにする。予約がなければ当日券として販売する。

というのがいいのかなと。ただ当日券派の私は、当日券のキャンセル待ちのために並んで、すでに予定の時刻を過ぎているのに、関係者向けのチケットを捌く受付にハラハラすることを一再ならず経験しています。「こっちまで回ってくるかな」と芝居が始まる前から緊張するのはよくないです。だから「当日の前売券販売時刻までに予約して、かつ受付に来場すれば」というあたりまで基準を厳しくしていただきたい。

最近はブロガー招待という企画も多数あるようで、もちろんそれは宣伝のための接待。以前のブログのコメント欄にブロガー招待の案内が貼られていて、それについて激怒のエントリーを書いてしまった。あれは今となっては大人気なかったと思う。けど、酷評を書く自由とか、そもそも何も書かない自由とか、そういう選択肢の多さは私にとってはものすごく大事。今までブログに書いた観劇録エントリーが、たとえどれだけ的外れだったとしても、全て自腹一般席というのは、私には大事な自己満足。

タダで芝居を観させてもらって、酷評を載せる人がいたとしたら、それはどうなのだと。タダより高いものは無い。上手におごられるというのは難しい。

ところで後半に載っている「高額なチケットの芝居と賞や記事の関係」についてはいろいろ考えさせられるところ。だけど違う話題にしたほうが適切と判断して、これはまた気が向いたら。

2007年6月17日 (日)

阿佐ヶ谷スパイダース「少女とガソリン」ザ・スズナリ(一部ネタばれあり)

<2007年6月16日(土)夜>

地理に由来した差別を周囲から長年受けてきた某地域。再開発の影響で長年営業されていた蔵元が解散し、そのため無職となった元職人たちは居酒屋に集って蔵元の復興を目指しつつ、再開発に抗議を続けている。彼らはあるアイドルとその歌を支えに日々の苦難を辛抱していたが、そのアイドルが再開発のオープニングセレモニーに招待されたことを知り、葛藤する。ところが、向こうから店にやってくる。

長塚圭史の妄想炸裂。過去にも組んだ男臭いキャストで、はじけるはじける。歌もあるし、舞台びしょ濡れだし、血もあるし(笑)。演歌の世界とお笑いの世界を自由に組合わせつつ、差別の話をひっそりと絡めて、休憩なしの2時間30分をまったく飽きさせない。最後の歌は男の声を強調した歌い方(海外のサッカー中継を見るときの、男の声が地鳴りのように響く応援みたいな感じ)で格好よかった。この歌詞は当日パンフに載っているけど、作詞はやっぱり長塚圭史なのかな、とてもよいです。

終盤に中村まことと犬山イヌコと2人だけの場面があるが、ここでの2人の表情が違うベクトルでそれぞれ絶品。それを堪能できたのはこの規模の劇場ならでは。小劇場の芸達者がそろってしまった中ではあるが、それを差引いても下宮里穂子は歌も演技もまだまだ。これを上手く使いこなした長塚圭史はさすが。

スタッフワークは、スズナリでは観たことがないような高水準。特に、乱暴に扱ってもビクともしない美術と格好いい音楽。劇場全体までいろいろ飾りつけている。当日券の発売も人手を割いて丁寧な運営で、好感度アップ。

少々値段が張るけど、それ以上の価値はある。文句なしのお勧め。

M&Oplays + ペンギンプルペイルパイルズプロデュース「ワンマン・ショー」シアタートラム

<2007年6月16日(土)昼>

懸賞マニアの男。最近は架空の人物を利用して多数の応募を行なっている。夫婦仲は上手くいっているが、妻の兄が無職で頻繁に押掛けるため、妻は肩身が狭い。夫婦の家の庭は隣家の住人に覗かれているようだ。ある日その兄に仕事が決まったが、どうも胡散臭い。

いかにも舞台向きのテーマに、様々な仕掛けを凝らした一品。面白いが、内容の割にずいぶんおとなしい演出で損をしている。小林高鹿やぼくもとさきこが引張るも、水野美紀がおとなしすぎ。美人にして力業も任せられる小島聖は貴重な役者。長い手足を見せつけるような衣装で、結構見とれる。最近そんなのばっかだ。

いくつか光る台詞があったけど、「もっと決め付けて」はよかったな。笑える割に奥が深い。

2007年6月13日 (水)

キャスティングだけなら大河ドラマより豪華

シアターコクーンの9月公演。

『ドラクル God Fearing Dracul

神を信じた悪魔と、悪魔を愛した一人の女。革命の足音高鳴る18世紀フランスを舞台に浄血ひろげられる、悍ましくも美しい禁断のゴシックホラー。

作・演出:長塚圭史

出 演
市川海老蔵
宮沢りえ
永作博美
渡辺哲
山崎一
手塚とおる
山本亨
市川しんぺー
明星真由美
中山祐一朗
勝村政信』

渡辺哲だけ観たことないけど、それを差引いてもガチガチの銀行レースではないか。どうやったらこんなキャスティングになるんだ。蜷川幸雄でもありえない。野田地図と三谷幸喜を足して追いつけるような豪華な顔ぶれ。

たまに豪快に空振りをする長塚圭史だけど、これで空振りしたら犯罪だ。

2007年6月10日 (日)

グリング「ヒトガタ」THEATER/TOPS

<2007年6月10日(日)>

祖母の通夜に集まった家族。同居していた者、金をほしがる者、夫婦仲が微妙な者、家族同様に世話をしていた隣家の者、その関係者たち。昔の傷と現在の悩みが錯綜する、通夜の最中の別室の話。

あらすじがそっけないのは家族関係が抜けているから。それを書くと長いのでまあ省略。というか、非常に説明のしずらい芝居。最後の5分でもって行く豪腕はさすが。仕上がりは十分。まだ未解決の問題を残して終わるあたり、いいなあ。

だけどもっといけるはず。全員上手だけど、雰囲気が設定と一致しない役者多し。そんなにひどくないけど、グリングでは珍しい。当初予定の役者が体調不良で交代したけど、それが理由ってこともないでしょう。そんな中では、人形職人役の辻親八と、その息子の妻役の弘中麻紀と、息子の同級生役の杉山文雄がよい。人形教室の生徒役の高橋理恵子は、艶っぽい喪服姿に大満足だけど(違)、設定がかなり強引で、脚本をもう少しなんとかしてほしかった。

それと、目にまぶしい蛍光灯と、つながっている畳(ロールシートのためか)は再考してほしいところ。あれだけ声が筒抜けな部屋で(実際筒抜けていたし)、あんなに密談をしていいのかな、なんて他人事ながら心配したり。

これだけ言うのは期待度が200%くらいまで高かったからで、もちろん芝居はよい。それだけに、あれだけ空席の多い現状は何事かと。前回公演で紀伊国屋に来たお客さんはどこにいったのだろう。

2007年6月 8日 (金)

みんな日程かぶりすぎ

まだ1本も観られていないけど。

・劇団本谷有希子
・阿佐ヶ谷スパイダース
・ペンギンプルペイルパイルズ

は外したくないけど、ちょっと日程かぶりすぎ。そこへ

・グリング

があるのは知らなかった。さらに

・「夏の夜の夢」

がどうもよさそうだということで。あと他にもあったはずだけど覚えていないや。

繰返しになるけど「み ん な 日 程 か ぶ り す ぎ」。阿佐スパを後半に回して、間に合う範囲で観るのが精一杯。後半の阿佐スパっていうのも混むから嫌なんだけどな。

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