劇団新感線「犬顔家の一族の陰謀~金田真一耕助之介の事件です。ノート」サンシャイン劇場
<2007年8月14日(火)夜>
ものすごい金持ちである犬顔家の当主が亡くなった。奇妙な遺言が残され、遺産を相続するためには(略)。
チャンピオン祭りと銘打った約2年に1度のおポンチ芝居。と思いきや、それなりにしっかりした芝居。
題名からわかる通り、金田一耕介の「犬神家の一族(と他の作品も少々?)」のパロディ。知らなくても楽しめるけど、知っているともっと楽しめる。展開はおポンチで下ネタてんこ盛でアドリブ多用だけど、筋は結構残してあるし、一部の音楽や映像で映画を想像させたりするので、ふざけている割には崩れない芝居という仕上がり。
いわゆる「看板」な役者や常連の役者は控えめな役に、いつもは脇を固める役者をおポンチの中心に据えたキャスティング。中心に据えられた役者が全力でバカをさらす一方、ベテラン勢は少ない見せ場で確実にさらっていくなど、非常にバランスが取れている。世代交代をいろいろ考えているのかな、とどうでもいいことを考えたり。
台詞しゃべりっぱなしの宮藤官九郎は、久しぶりに上手さを再認識。なんだかんだで破壊力抜群の橋本じゅんは、カーテンコールで拍手が一番大きかったかも。
後に残らない笑いという点では先日のPiperに共通だけど、過剰な作りこみにかける熱意ではやはり新感線に一票。チケット代が高いのが唯一最大のネック。
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