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2007年12月15日 (土)

東宝製作「恐れを知らぬ川上音二郎一座」シアタークリエ

<2007年12月11日(火)夜>

紆余曲折を経て役者になり一座を旗揚した川上音二郎。日本で興行を失敗して一座が解散となった彼は、新しい座員を募集してアメリカ公演を強行する。最初に公演を行なったサンフランシスコでこそ人気を博したが、売上を持逃げされてから苦難の連続。ようやくボストンで劇場を確保したが、今度は座員がストライキを起こす。起死回生の策として隣の劇場で人気の「ベニスの商人」を、ストライキに加わらなかった座員と、役者の素人だけで上演しようとする。

派手なキャスティングと万全のスタッフで臨んだシアタークリエの柿落とし。でも結果は、面白いけど値段に見合わない仕上がりとなりました。

何しろ実力派の揃った舞台なので、三谷幸喜は全員に見せ場を作るのですが、それがかえって冗長になってしまいます。

脇が達者なのは三谷作品の特徴ですが、今回も戸田恵子、今井朋彦、堺雅人は舞台を締めます。さらに飛び道具を最大限活用した瀬戸カトリーヌと堀内敬子には笑わせていただきました。残念だったのは主役の3人で、ユースケ・サンタマリアは上手いけれど地味で疲れ気味、常盤貴子は残念ながら下手、堺正章は上手いけれど声が枯れていてしかも一人だけ遅いリズムでの演技でした。

それにしても柿落としに合わせてそれにふさわしい、劇場を舞台にした作品を出してくるところは、三谷幸喜の制作面でのサービス精神は抜群であります。劇中劇やその練習の場面が特にいいです。

役者のファンならお勧め、そうでなければお金と時間次第、といったところでしょうか。

最後に新劇場のメモを2つ。一つ目は当日券。キャンセル待ちで30枚ほど出ていたが、最後の数名はおそらく買えていない。電話予約はぴあだが、購入時に身分証明証の提示が必要。窓口は2箇所で捌くも、チケット予約はコンピュータで順番に処理するので結局は並ぶ。2つ目は劇場。客席はまったく新しさを感じ「させない」シンプルな設計だが見易さは後ろの席でも容易。パルコ劇場を横に広げたイメージ。収容人数の割にロビーが狭い。廊下に段差が多数あったり、ボックス席の一部は客席を横切らないとたどり着けない。客席にスペースを割いてロビーや廊下を犠牲にした模様。その代わり休憩時間中なら客席内で飲食可能(ロビーにいたスタッフに確認)。

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