世田谷パブリックシアター企画製作「狂言劇場その四(Aプロ)」世田谷パブリックシアター
<2008年3月30日(日)昼>
文無しになった博打打ちが屋敷に盗みに入ったものの、子供の寝ている部屋を開けてしまい、目が覚めてしまった子供が騒がないようにあやしているうちに「子盗人」。鼓3人に笛一人の構成で能楽囃子。大陸に渡って皇帝に召抱えられるも故郷懐かしさに暇乞いを願う力士に、最後の御前相撲の披露が言い渡される「唐人相撲」。
芸術監督の野村萬斎が所属する万作の会による狂言2編と能楽囃子。前半は実質35分で休憩入りと前代未聞の体験(笑)。
面白そうな設定の割りに地味に終始してしまった子盗人はすこし残念。能楽囃子は聴かせてくれるも終了のタイミングがわかりづらく拍手のタイミングがずれる。笛の音はホワイトノイズも味わうものだと突然気がついて、なんか引込まれてしまった。
唐人相撲は古典狂言では最も多い人数が登場するものらしい。力士と通訳以外はみな中国語で能を演じる、とおもったら、あれは唐音というもっともらしいけどデタラメな能独自の言葉らしい。ニーメンハオとか言っていたから「中国語も覚えるんだ」とか勘違いして損した(笑)。部分的に適当な日本語も混じっていましたが(笑)。いろいろな方法で攻めてくる相手を力士がやっつけるだけの話なんですが、方法がいろいろすぎて、楽しませてくれます。
楽しかったのですが、少なめな動きと全体にゆったりとした進行とが、地味な印象につながってしまうのがもったいない。これを改善する方法が何かないものか。
解説イヤホンを無料貸出していたのですが、数が足りないため私が入場したときにはもう借りられませんでした。協賛貸出のブルームバーグにおかれましてはもう少し台数を用意していただけると助かります。
いつも工夫を効かせた劇場内展示のポスターは、狂言関係のポスターでした。野村萬斎ってやっぱりいろいろやっているんですね。
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