劇団☆新感線「五右衛門ロック」新宿コマ劇場
<2008年7月26日(土)昼>
豊臣秀吉を相手に盗みを働いて、釜茹の刑にされるところを逃げきった石川五右衛門。その五右衛門を助けたお竜が持込んだのが、月生石という貴重な石がたくさん埋蔵されているというタタラ島での盗み。誘いに乗ったはいいが、移動の船が嵐にあって難破してしまう。なんとかタタラ島にたどり着いた五右衛門が見たものは・・・。
2008年夏興行と銘打ったSHINKANSEN☆RXシリーズ。フルメンバーに豪華なゲストを迎えて、チャンバラあり、笑いあり、涙もなくはない、3時間半の一大芝居です。主要メンバーの顔見せが済むまでの前半1時間くらいがやや間延びするんですが、その後の展開が、ぐいぐい引込まれる面白さです。
ばれても差支えない範囲でちょっと書くだけでも、森山未來と川平慈英とのタップダンス競演とか、松雪泰子と高田聖子の女の対決とか、白波五人男風の口上とか、盛上がりどころ満載です。最後はスタンディングオベーションで、もう盛上がりすぎ。
とにかく役付きの役者が光っていたんですが、最近舞台づいている江口洋介とか、改めて見直した松雪泰子とか、いいですよね。一番よかったのは、出番が遅かったけど、高田聖子かな(カーテンコールでは笑顔がものすごくきれいだった)。古田新太は主役の割に出番が少なくて、しかも省エネモードっぽかったですけど(笑)、古田新太が目立たない舞台というのは周りのレベルが高い証拠で、結構なことです。
で、スタッフを見たら、限りなく蜷川芝居に近づいていました。結局このくらい大掛かりな芝居をやるためには、定番のスタッフになってしまうんでしょうか。今回の内容に文句はありませんが、贅沢をいえば大掛かりな芝居をうつ劇団には、大掛かりな芝居も勤まるスタッフの発掘もお願いしたいところです。途中で出てくるXXX(ネタばれ自粛)の衣装がよかったな。
で、芝居自体には文句がないんですが、S席がなかったので、うっかりA席を取ったら、おそらく劇場で一番観難い席でした。コマ劇場は初めてだったのですが、あんなに観やすい劇場だとわかっていれば、B席を選んだ方がお得でした。A席は見切れが多いのと、美術のよさが伝わらないのと、音響が体の横を通り過ぎて台詞が聞き取れないのと、とにかく残念だらけの席でした。
あとは当日券について。
- 3時間半前に並んでもキャンセル待ちってのは人気公演すぎというか、当日券枚数少なすぎ。まあこの面子では全日程満員御礼で予算は組んでいるだろうから、それはしょうがない。
- 約XX枚と看板に書かれた枚数も、どうも日によってだいぶ違いがありそう。
- これは文句だけど、キャンセル待ちも一定枚数しか発行しないなら、最初から列をあそこまで長くしないで、大人計画みたいに一定数以上は並ぶのも切ってしまえばいいじゃないかと思う。
- これも文句だけど、当日券整理にスタッフを、せめて一人は張りつけておけ。放置プレイはないだろう。「お一人様2枚まで」とはいえ、割込み上等な列は嬉しくないぞ。
- 東京公演は千秋楽に限り、抽選方式を採用しています。早い者勝ちではないのでご注意ください。
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