オリガト・プラスティコ「しとやかな獣」紀伊国屋ホール
<2009年1月31日(土)夜>
昭和の高度成長期。他人の金にたかりながら人並以上の生活を続ける一家。その一家の息子が会社の金を使い込んだらしく、社長が両親を訪ねるところから始まる物語。
原作は新藤兼人脚本の邦画。映画は観たことがないけど、特に手を入れたと思しき場面はなかったので、それなりに原作に忠実なんじゃないでしょうか。この上演時間でもこれだけ起承転結が出せるなら、普段の芝居も短かくしてほしい(笑)KERA演出。
出てくる犯罪とか、お妾さんにある意味大らかな点とか、全体に昭和の古さはあるのですが、脚本は今でも面白い。かといって無邪気に笑うようでは想像力が足りないと言われてもしょうがない、やっぱりブラックコメディーです。過去にも舞台化されたとのことですが、いかにも舞台向きです。
緒川たまきとか大河内浩とか佐藤誓とか広岡由里子とか、台詞を自分のものにしていたメンバーに対して、浅野和之とか近藤公園とか、台詞に負けていたメンバーが混在していたのがもったいない。
私にとっては1時間45分でもこれだけの内容が詰込めるということを再認識させてくれた点で価値ある芝居。来週平日はe+の得チケが出ていたはずなので、それで観るとお得感が感じられていいと思います。
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