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2009年2月22日 (日)

ポツドールの当日運営をほめてみる

先日のポツドール「愛の渦」は当日券で観たのですが、当日券販売前から開演まで、いろいろ工夫が見られました。ポツドールが初見なので今回からなのか以前からなのかはわかりませんが、ちょっと感心したので別エントリーでご紹介します。

<当日券販売まで>

販売するチケットは販売時にすでに半券をもぎり済みで、開場後の入場がスムーズに行くようになっていました。手軽な入場スピードアップとしては盲点で、いままでやっている劇団に当たったことは、おぼえている限りではありません。

また、この劇場では当日券はたいてい階段に並ばされるのですが、販売開始までは列の先頭を半階分だけ下げることで、5階(?)の役者やスタッフの出入りが目立たないようにしていました。

さらに、販売チケットのお知らせチラシを事前に用意しておき、エレベーターからきた客にはその場で、階段から来た客には足音と随時の確認で、チラシを配ることで販売時の混乱を防止していました。このチラシは優れものだったので後で詳しく取上げます。

<ロビー>

今回はチケット販売場所をエレベータと階段の間に設けることで、ロビーが広く使えるように配慮していました。客席100人強でもロビーがそれ以上に狭いTHEATER/TOPSの使い方としては秀逸ではないかと思います。

他にも、開演終演時間を書いたタイムテーブルを劇場入口に貼っていました。貼る場所はもう少し工夫の余地があると思いますが(混雑しているロビーではもう少し高い場所のほうが見やすい)、この規模の劇場で用意されていることは珍しいです(商業演劇の劇場や本多劇場なんかだと置いてある)。来場前に終演時間まで確認する客ばかりではないでしょうから、この親切心はよいです。

<劇場内>

今回は映像を使う芝居だったということもあるのですが、開演前までずうっと、携帯電話の電源はお切りください云々の説明がスクリーンに表示されていました。観劇経験が長いほど注意は直前が当たり前と思ってしまうところで、これも盲点です。わざわざ最後にアナウンスを流す必要がないので、開演がスムーズに行くというメリットもあります。

あと、上演時間が長いのでトイレは先に済ませる、というのは案内として普通ですが、混雑すると客席の出入が困難になるので早めに済ませてください、という趣旨の案内をするのは、今回のような狭い劇場ではよいと思います。音量が大きすぎて客席整理担当者の声が聞こえづらいのは、まあ、あの音量も導入の一部ですから、大変でしょうが大声で頑張ってください。


で、当日券待ちの客に配ったチラシの内容を以下に掲載します(改行、記号は適宜いじってます)。販売時間、席種、購入後の入場案内、チケットの優先度、料金の支払タイミング、席選択の制限など、ややこしいチケットの販売をスムーズに進めるための工夫だと思いますが、これくらい詳しい案内は、シアターコクーンの芝居くらいしか思いつきません(それも野田地図とかコクーン歌舞伎とか、当日券が忙しい芝居限定)。

それぞれのチケットの値段と、販売開始時間が「開演」1時間前であることと、販売枚数がひとり1枚であることまで載っていると言うことありませんでした。

<以下チラシ引用>

当日券をお求めのお客様へ

本日はご来場いただきまして、誠にありがとうございます。当日券は各ステージ1時間前から販売開始いたします。受付開始時間より、シアタートップス4F階段壁際にお並びいただいている順にご案内いたします。事前に販売整理券などはお配りいたしておりません。今公演販売の当日券は3種類ございます。ステージにより各種販売枚数は異なりますのでご了承ください。

(1)椅子席・普通席
前売り券のお客様と同じ列・同じ形状のパイプ椅子でのお席でございます。予定枚数終了までは、こちらのチケットを優先的に販売させていただきます。

販売終了の後は、ご希望のお客様に限りまして以下の2種類をお選びいただいております。それぞれの予定枚数を終了し次第、順次締め切りとさせていただきます。

(2)補助席
・客席の、中央右よりにございます通路に、補助席を出して座っていただくお席です。
・ご入場は、開演10分前に階段に集合いただいてから、開演直前のご着席になります。
・ただし、より見やすいお席のキャンセルが出た場合でも、キャンセル待ちのお客様が優先となりますのでそちらへのご案内はいたしかねます。

(3)キャンセル待ち券
・受付でキャンセル待ち券(番号札)をお渡ししまして、開演5分前までにお戻りいただき、予約のお客様のキャンセルが出次第、ご入場いただくチケットです。
・どちらのお席がキャンセルになるかは直前までわかりかねますので、前方のお席、後方のお席、(2名様以上の場合お並びのお席)などはお選びいただけません。通路席、お座布団席の場合、
お立見席の場合があることをご了承ください。事前に当日料金のご精算をいただきますが、ご予約のキャンセルがなくもしご入場いただけなかった場合はお渡ししたキャンセル待ち券とお引き換えにご返金いたします。

その他ご不明点がありましたら、どうぞお近くの係の者へご質問ください。それでは販売開始まで、今しばらくお待ちください。

ポツドール制作部

<引用ここまで>


どれもお金をかけずにできることばかりです。事前用意の手間は増えますが、客のためにもなるし、それが当日の運営をスムーズに回すことにもつながるでしょうから、十二分に投資効果はあると思います。

当日パンフによれば、制作が木下京子、運営が山田恵理子とクレジットされているので、この2人のどちらか(あるいは両方)の工夫だと思われます(そもそも「運営」というクレジットも珍しい?)。劇団に限らず、組織が一定規模を超えて成長するためには製作部門だけでなく制作部門にも能力が求められるのですが、こういう工夫を拝見する限り、なかなかしっかりした制作陣ではないかと推察されます。

すでに400人規模の劇場(本多劇場)にも進出済み、今回で1ヶ月のロングランを経験、ということで、今後ポツドールの活躍の場が広がるごとに、当日運営と制作陣のクレジットにも注目してみましょう。

このブログで制作に言及するときはケチをつけることが多いので、たまには褒めてみます。

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