世田谷パブリックシアター企画製作「奇ッ怪」シアタートラム
<2009年7月19日(日)昼>
田舎の、さらに人家から離れた、昔は寺だったという旅館に泊まりこむ小説家。そこにやってきた2人の男。話の流れでお互い知っている怪談を披露することになるが・・・。
小泉八雲が聴き集めた怪談5本を、イキウメの前川知大が構成。あらすじを詳しく書くとネタばれして面白さが消えてしまうのであまり書きませんけど、一味加えた絶妙の組合せと仕上げで魅せてくれます。ああ、怪談という素晴らしいコンテンツが日本にはあるんだなと認識できました。いやー面白かった。
怪談5本と言いましたが、怖いものあり、笑えるものあり。しかも仲村トオル、池田成志、小松和重の芸達者がぐいぐい引張ってくれます。照明や音響を使った効果も手伝って、緩急自在で飽きさせません。
観ておいた方がいいですよ、といいたいところですけど、残りは千秋楽だけなので、今更あまり強くは勧めません。
苦情を2つ。当日券が正真正銘立見だけ、っていう公演は、そこそこ長い観劇歴の中でも初めてでした。最近は観客の入りが悪い芝居も多い中、できるだけ販売を確定させたい事情はあるでしょうけど、トラムシートすら売切れってのはさすがに前売のしすぎだと思います。千秋楽に挑戦する人は2時間立見を覚悟しておいてください。
あと、当日券は45分前から販売開始です。劇場のページには掲載されていたので見落としていたのはこちらのミスですけど、せめて劇場入口には「45分前から販売」と一言書いておいてほしかったです。当日券販売は1時間前がデファクトスタンダード(?)なので、そこからはずすなら、劇場入口に小さな紙を貼っておくくらいのことは、やってくださいな。
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