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2010年5月 3日 (月)

青年団「革命日記」こまばアゴラ劇場

<2010年5月2日(日)夜>

表向きは政治思想を持って弱者救済活動を行なう団体。裏では本当のテロを計画する「革命」集団。テロ計画の最終打合せのために活動家の家に集まった構成員たちだが、様々な来訪者のためになかなか打合せができない。

まったく見落としていた青年団の芝居をなぜか初日に観るという不思議はさておき、もともと外部に書いた脚本の再演とのこと。大げさなタイトルにふさわしい設定に、似つかわしくない設定と会話(笑)が混ざって、青年団には珍しい怒鳴りあいの場面もあり、「なんとも切ない90分(当日パンフ)」を通り過ぎて、虚しくなりました。

革命を宗教や芸術に置換えてもいいと、これも当日パンフに書かれていましたけど、私は仕事に置換えました。先を考えない計画、議論のすり替え、日常の犠牲、普段とかけ離れて実体を失った言葉遣い。個人が自由意志で集団に参加するはずが、集団が個人の自由意志を無視した上に成立って、その集団の目的を絶対的な善とするごく少数の個人の意見に構成員が振回されるという点では革命も町内会も同じ。集団のあり方という言い方をされていましたが、もっとネタばれっぽく言えば、個人に無理を強いる集団はやがて歪むということ。それを描いて見事すぎるのですが、なんなんでしょうね観終わったあとのこの絶望感。

こんな魅力的な女性陣ばっかりの団体だったら入っちゃうぞーとか最初気楽に思っていたんですけど、近藤強の歪ませた口元を見ながら台詞を聞いていたら殴りたくなってきた。笑えるはずの場面でも笑えない。芝居を観てそんな風に考えることはあんまりないんですけど、ちょっと仕事に忙殺されて神経まいっていたのかな。

客席には小さい子供もいましたが、こんなシニカルな芝居を楽しむにはまだ早いぞ、とか考えたあたりがもうおっさんの証拠ですね。しかしシニカルになってしまった大人にはぜひお勧めしたい。そんな95分。

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