新国立劇場主催「夢の泪」新国立劇場小劇場
<2010年5月16日(日)昼>
終戦後の東京。新橋で法律事務所を営む弁護士夫婦。女癖が悪い夫に妻は腹を立てて別居している。そんなある日、妻が東京裁判で松岡元外相の弁護団の一員に選ばれる。
井上ひさし東京裁判三部作の第二部。前作が戦争責任の追求を中心においたのに対して、今回は戦争や裁判の位置づけ、それに戦争に翻弄された国民を描くことを主にしている。よくできているのは第一部と変わらないけど、熱中して観られないのも第一部と変わらず。
戦争の位置づけとか、差別の話とか、それはそれでいいんですけど、急に登場するから、第一部ほどではないにしても、脚本が説教くさいんですよね。あと音楽劇にすると上演時間が長くなるわけで、それも個人的にはマイナス。ただし、最後の10分はとても美しい。これは認める。
役者は全員上手だし、音楽劇なだけあって、みんな声がきれい。聴いていて心地よい。初見の人も多かったけど、石田圭祐と大和田美帆は別の芝居で観てみたい。
なんか意地になって観ている気がしないでもないけど、ここまできたら第三部も観ないといけない。でもどんな感じになるんだろう。
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