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2011年3月 6日 (日)

自前の特設劇場なんてやめとけ、という話

元がライトノベルでまあ事実の整合性より娯楽が優先されるジャンルで、さらにfringeが取上げたネタを間接的に取上げるのもなんなんですけど、懐かしい話題だったもので。元ネタエントリーはこちらです。これを読んでいる前提で以下の話を。

公演の費用については、以前私が計算して、それをfringeで添削してもらうという流れがありました。なので、大きい劇場のロングランと、小さい劇場の週末公演とで1ステージあたりの費用がそんなに変わらないことは計算済みです。あと、北村明子氏がどこか(たぶんこの本だったと思うけど手元に見つからない)で「1ヶ月公演であれば黒字にできる、それより短いと無理」と言っていたので、そもそも多少のコスト削減をしたところで週末5日間の公演で黒字は無理でしょう。

ところで気になったのは以下のくだり。前半の記述とあわせると、これは費用削減を目的にして5日間の公演のために自前の特設劇場を組む展開らしい。

物語では、中劇場を借りずに自前で特設劇場を組むことになっていくのだが、付帯設備を考慮すると、そのほうが費用がかかるのではないか。こうしたシミュ レーションは作品にリアリティを持たせるものだけに、有川氏はもっと突っ込んだ取材をしてほしい。3巻も出るようなので、思わぬどんでん返しに期待したい。

私は学生時代に自前の特設劇場公演を経験したことがあるのでその経験からいうと、場所代タダだとしても、そんなに安くならないというか、割に合わないですよ。ちょっと細かい計算を忘れてしまったのがもったいないのですけど、確か費用は2桁万円の前のほうで納まっていました。ただし

  • 自前劇場用の器材をある程度持っている
  • 劇場機材についてもある程度持っていたり、無料で融通してくれる付合いがある
  • 建築に慣れた人が仕切って、予定通りにきっちり仕上げて、バラせる
  • 当然、建築に関係する人足は自分たちがやる

という前提です。加えて、特設劇場の費用以外にも、特設劇場ならではの費用も発生します。一番は電気関係かな。その上で、

・建築に役者も参加するため、その期間は稽古できないし、この屋外肉体労働に対する怪我、体調不良のリスクがある
・夜間の騒音問題が解決できないとある時間以降は稽古や公演に使えないし、逆に外部の騒音をどうやって防ぐかが問題になる
・盗難やいたずら防止に寝ずの番が必要
・時期によっては暑すぎたり寒すぎたりして、これは上演側、観客側両方の不利
・雨が降って漏電とか、ひどいときには悪天候で特設劇場が壊れるとか(いやほんとに)

とか、いろいろあります。それでもやったのは、やるほうは学生のイベントの一環として捉えていたからこそ、あれだけの時間と労力と熱意を注げたのだし、観るほうも劣悪な環境は学生のイベントとして多めに見てくれていたのだし、そもそも両方とも学生だから体力も風邪や怪我をしても休む余裕もあるわけで、仮に公演を職業と言うか興行として見るなら、上に挙げたリスクだけで、特設劇場なんて止めるべき。劇場費が1日8万円で7日間借りても56万円なら、リスク対策の保険料込みのつもりで払っとけ、それが払えないならそもそも芝居なんかやめとけ、と今の私なら思います。

ちなみに、元ネタの小説は一度本屋で手に取ったのですけど、今は読みたくないと思って買うのを控えました。その点で内容誤認があったらごめんなさい、とあらかじめ言い訳しておきます。でも上に挙げたリスクのせいで公演が中止になって大損害って展開なら読んでみたい。

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