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2011年6月 6日 (月)

ナイロン100℃「黒い十人の女」青山円形劇場

<2011年6月4日(土)昼>

昭和の高度経済成長期。テレビ局のプロデューサーである風は、猛烈な数の仕事をこなす一方、妻帯者でありながら次々と女性に手を出す男だった。職場が重なっていがみ合うのにつかれた女性たちは、風の妻を巻きこんである計画を立てる。

映画原作の舞台化ですが、映画は未見。いかにもKERAっぽい演出だけど、多少ひねっているとはいえKERAでは観ないストレートな脚本。女優の競演を楽しむ舞台。あまり男女のあれこれの経験値が高くない男の感想という言い訳を先に書いた上で感想。

もともと女優陣に主眼を置いた芝居と思うけど、峯村りえの貫禄と、松永玲子の迫力と、村岡希美の情が見せ場。特に松永玲子はすごい。ナイロン100℃より武者修行を選んだころからめきめき実力をつけているけど、今回の迫力は圧倒される。十人の他の女優も決して悪くはないけど、この迫力の前に全部喰われた。そのせいで芝居がアンバランスになってつまらなくなったというくらいすごい。小ネタとしては、緒川たまきが声の演技を披露する場面で、もう展開がわかっていてあとは笑うところなのに、妙に上手で客席が笑い損ねてむしろ感心していたのが面白かった。いい芸を持っていますね。

一方、みのすけ演じる風は観て面白いけど、とっかかりがまったく見つからなかった。そういう人物として描かれているし、そこがみのすけの演技に合ってはいたのだけど。今回は、女性が観たら喜びそうな舞台。男の場合、身に覚えのある人が観たら面白いかも。

で、自分の結論は、原作の映画を観たくなった、むしろ原作の映画でよかった気がする。これを生で観ることによる迫力というのはあるんだけど、迫力じゃないんだ、最近の自分が芝居に求めるのは。それとも面白さを読取るだけのあれこれの経験値が足りないのか。足りないんだろうな。

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