アーツカウンシル騒動終わりました、プログラムディレクター募集中です
よくわからない情熱に駆られて書いた前回の長文の話ですが、終わったようです。パブコメ141件、それを適当に抜粋して議事資料に使い、まとめの報告書を清書して、お前らありがとう(棒読み)というありがたいお言葉で終わったようです。
結局今の日本芸術文化振興会の運営委員会は温存したままプログラムディレクターやプログラムオフィサーの分だけ焼け太りで、振興会の皆様おめでとうございます。そのプログラムオフィサーには助成の戦略やら方向性の検討やら、審査基準案の作成やら評価基準案の作成やら事後評価案の作成やら、運営委員会はいったい何をやっているんだというくらい仕事を押付けて、それでいて審査や評価への決定権は持たせないとか、こんなクレイジーな案を通してしまっていいんでしょうか議事出席者各位におかれましては。それとも馬鹿な政治家を振付けるのが当たり前で麻痺した官僚からの、委員を上手に誘導して名はくれてやれ、実はお前が取れ、振付師の楽しみを存分に味わえるぞという隠微なメッセージでしょうか。野心と能力によってはそれも十分可能なように読取れます。
それにあわせて音楽とダンスの分野でプログラムディレクターの募集が始まりました。初代かつ各1名で、方向付けのために責任重大と思いますが、再選ありとはいえ当初任期は8ヶ月、給料はよくわからんという非常に心もとない条件です。文化活動業績とか受賞歴が要求されるあたり、制作者よりもアーティストを求めているのでしょうか。さらに他薦が用意されているところを見ると、裏で誰か唾のついた人がいるはずです。活動開始の8月1日をわくわくしながら見守りましょう。
もともと野次馬の私からすれば、駆り出された議事出席者の調査委員のメンバーには特に恨みはない。志がなかったとも思えない。むしろ負け戦を承知で、多少なりともよい方向に物事を進められればという覚悟で来たのだと思う。ただ、セゾン財団は稽古場助成で最初は役人に反対されたと第3回の資料に書いてあったからここでにらまれたくないだろうし、東京芸術劇場の最終トップは石原慎太郎だから、事を荒立ててこんな大ボスに釈明することになって野田秀樹を巻きこむような事態も避けたいだろう。他のメンバーも多数決が成立する程度には似たような事情を抱えた人が多かったと推測する。委員の選定で戦う前に勝負を決めるのは官僚の得意技なので、そこに今更異議を唱えても甲斐はない。
ただし、何も方向性を示さない、責任が問われる決定が必要な場合は臨時職員(に類する立場)に押付ける、そもそも外部への責任の表明を別にしても過去の反省からの改善能力がないという、日本芸術文化振興会の無能無責任ぶりはよくわかった。これからは納税者として、この日本芸術文化振興会自体を仕分けして廃止にするべきという立場をとることにする。役員情報のリンク先がおかしいことすら悪意に見える。
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