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2011年9月15日 (木)

海外と関係する芝居の話あれこれ

・その1

日本のマンガを原作にしているが、舞台化の許諾権が未解決のまま韓国で上演されたミュージカルを、松竹が日本で興行しようとして漫画家に訴えられる、という話。見つけたのはこちらですけど、引用元の読売より。権利の話でなんだけど、内容把握のために全文引用で。

 松竹が10月から上演を予定している韓国ミュージカル「美女はつらいの」を巡り、漫画家の鈴木由美子さんが、「原作者の許諾がないまま上演するのは著作権の侵害にあたる」として、松竹に上演の差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てたことがわかった。

 申し立ては14日付。

 同ミュージカルは、美人歌手のゴースト・シンガーを務める体重125キロの女性がプロデューサーに恋をする物語。10月8日から11月6日まで大阪松竹座(大阪市)で上演される予定。

 鈴木さんの漫画を出版している講談社によると、同ミュージカルは、鈴木さんが1997年に刊行した「カンナさん大成功です!」を原作とし、2006年に韓国で公開された映画「美女はつらいの」が基になっている。講談社は映画化の際、韓国企業に許諾を与えたが、ミュージカル化を巡っては、08年、映画にも関わった別の韓国企業と合意に至らないまま韓国で上演されたという。鈴木さんは「心血を注いで生み出したキャラクターとストーリーが自分のものとして認めてもらえず悲しい」とコメント。講談社は「作家の創造性を尊重する姿勢のない上演は許されない」としている。

 一方、松竹は「基本的には講談社と韓国企業の問題と認識しているが、今後も講談社と交渉を続けたい」(広報室)とし、上演は予定通り行うという。

これが本当なら「原作者である漫画家は明らかに上演を認めていない」「松竹はそれを把握しているが、それでも上演は行なう」で、さらに推測されることとして「漫画家の代理人を講談社が請け負っている」で、ひとつわからないのが「講談社がどんな契約で映画化の際の許諾件を与えたか」。なんかいろいろ絶望的なんですが。

一応、松竹の事業のひとつに「演劇のライツビジネス」って入っているのに、これだけ強引なのは赤字でやらかして後先考えられないんでしょうか。部外者としてはやめとけと思うのですが、契約内容を把握した上で、問題ないと判断したんでしょうか。それともディズニーのライオンキングのアレっぷりからすれば契約書があるだけでも余裕とか勇み足したんでしょうか。

で、この手の話は漫画家が専門のエージェントを雇っていればもう少しいいと思うのですが、アニメやグッズならいざ知らず、興行なんて出版社がそれほど詳しいとも思えないので、そこにしか頼れる拠り所がなかった漫画家の不運に合掌。あと上演2ヶ月前に差止めとか言われても代替企画が間に合わなくて引くに引けない事情というのもあると思うので、今度からはもっと早めに訴える事をお勧めします。

・その2

シアターガイドに載っていたので初めて知ったのですけど、維新派って海外公演したことあるんですね。ひょっとして細かく探すと海外公演の実績を持つ団体ってたくさんあるのかも。

ただ、本当に芝居ど真ん中、という団体が海外公演の実績を積んでくれないのは寂しいです。

・その3

これもシアターガイドに載っていたのですが、Kevin Spacey主演のリチャード三世は海外公演を行なうらしく、その中に中国が入っているようです。日本でやらないで中国で上演、ってのが時代を表しています。

別に何でも日本に来ないからって拗ねているわけではなく、すごい上手という話を聴いていたので、観られるものなら観てみたかった。つーか観る機会はあったんだが、そのときはまだ知らなかったし勝手もわからなかったので別のを観たんだ。もったいないことをした。

・その4

ピーター・ブルックの「魔笛」が発表になっていた。埼玉で観たいんだが、期末で立込みがちなこの時期に、ちょっと期間が短すぎやしないか。でも観たいのでメモしておく。

<2011年9月16日追記>

・その5

これも読売から。

ドイツ・ミュンヘンのバイエルン州立歌劇場の今月下旬からの日本公演(日本舞台芸術振興会など主催)で、福島第一原発事故による放射能汚染を懸念し、当初参加予定だった団員約400人のうち約100人が日本行きを拒否したことが15日明らかになった。

 

 日本公演は9月23日から10月10日までで、主に東京でワーグナーの「ローエングリン」などを披露する。

 

 同歌劇場の広報担当者によると、欠員を補うため外部の演奏家を臨時に雇用する。

オペラは守備範囲外ですけど、来日を決心してくれたことには感謝です。ちなみにドイツは大使館でもこの通りですから。やっぱり読売より。文化班長もいないようでは、そりゃ拒否した人も責められない。

在東京のドイツ大使館(東京都港区)で約10のポストが空席となっており、業務にも支障を来していることが4日分かった。

 

 独外務省職員が福島第一原子力発電所事故による放射能汚染を懸念する余りに、日本への赴任を希望しないためだ。

 関係者の話を総合すると、大使館全職員の4分の1に当たる約10のポストが現在空席になっている。その中には経済部長(公使参事官)、政務班長(参事官)、経済班長、文化班長などの重要ポストが含まれるという。

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