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2011年11月18日 (金)

キューブプレゼンツ「有毒少年」CBGKシブゲキ!!

<2011年11月17日(木)夜>

旅をする読書家と1人(?)の幽霊しか残っていない世界で、2人が語り合う15年前の話。そのころ残っていた人間たちが集っていた最大の都市ヘブンズパレス。ある日突然、すべての住人が名前を忘れ、奇形となり、子供が生まれなくなった都市で、当時その現象を免れた大公の娘と、生まれて以来地下で育って毒性のない環境に耐えられない有毒少年の、2人をめぐる物語。

吉祥寺に行こうか迷って、懐かしい名前と新しい劇場見たさに選んだ芝居ですが、駄目って言ってもいいでしょうこの出来では。これだけ役者が揃ってどうしてこうなった。

脚本は後藤ひろひとの「ダブリンの鐘つきカビ人間」を彷彿とさせるもので、インスパイア兼オマージュ兼リスペクトくらいの設定。起承転々結くらいの展開で、そんなに悪くない。主人公を演じた2人が何か嫌な予感がして、案の定下手だったけど、主人公の割に出番が少ないから他の場面が悪い理由にならない。2人だけで会話を進める読書家(三倉茉奈)と幽霊(六角慎司)の場面が全編を通して比較的安定していて、ノーマークだった三倉茉奈がちょっと気になる演技をしていたのは収穫。主役級の役者が惑星ピスタチオ調の演技で、やや大げさでも個人単位で見れば別に悪くないんだけど、それが勢いや流れにつながらない。それとは別にストレートな演技をする役者もいて、統一感にも欠ける。やっぱり演出なのかな。芝居の最中ほとんど寝っぱなしの客が1人いて、いびきが迷惑なことこの上なかったんですが、それを差引いてもあの出来では集中できない。

照明は惑星ピスタチオと同じ人でしたね。細い線と太い線の組合せだったり、床から手前向きに並べたり、懐かしかったです。

噂の制作部門ですが、上演時間情報がわからない、当日券販売の予定が載っていない、並ぼうとしても劇場前に並ぶ場所の紙1枚も案内がないのでどこに並んでいいかわからないなど、あまりフレンドリーとは言えない。ちなみに、当日券は1時間前から販売開始、並ぶ場所に迷ったらできるだけ劇場入口近くに陣取ること、休憩挟んで2時間40分、6300円です。

劇場は、200人強のキャパで非常にコンパクトにまとまって、客席の傾斜も含めて観やすい。その分、椅子の前後のスペースが詰まっているので、真ん中よりの席の人は開演してからだと入りづらいので注意。椅子はふかふかで背もたれ高め、ただし座面は低め。あと音響がよかったのは劇場設備のおかげなのか、高音低音とも好みな響き。立地のよさはやはり特筆もので、繁盛してくれることを願っております。

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