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2011年12月 9日 (金)

ままごと「あゆみ」横浜赤レンガ倉庫1号館

<2011年12月8日(木)夜>

主人公・あゆみが、生まれてはじめの一歩を踏出してから、最後の一歩を刻むまでを描く。

評判だったので観ましたけど、「わが星」よりもこっちのほうが面白い。

今にして思えば「わが星」はいろいろな人物が出てくるわりに脚本で人物が描かれていなくて不満だった。今回はひとりの人物に焦点が当たって、それこそ一生を描いていたので、そういう不満はない。そうすると、周りの人物の情報が少なくても、主人公経由で想像力が働いて、いろんな人物が立上がった。他の役経由の想像力というのは面白い発見だった。

全員全役の芝居はすごい久しぶりに観たけど上手。女性8人がいろんな場面のいろんなあゆみ(とそれ以外の役)を交代に演じて、いい意味でほとんど差がないのに驚き。どうやって揃えたのか興味がある(余談。こういう芝居で、役者ごとに演じた役に差があるのとないのと、どちらのほうが演出としてよくなるのか。やっぱり差があると混乱するのか)。ユニゾンとか周ったりの演出は2回目にしてすでに驚かなかったことに我ながら驚き。

あと会場。会場がどこでやってもこの面白さは出たと思うけど、でもこの会場のおかげで絶対に雰囲気がよくなっている。微妙に声が反響していたけど、それがまた演出効果につながっていた。演出家が一目ぼれしたのも納得。東京公演は観ていないけど、絶対こっちのほうが好みと断言できる。歴史があるのに手が入ってきれいになっていて、素舞台でやるような芝居なら一度は挑戦してみたい空間。

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