パラドックス定数「殺戮十七音」荻窪小劇場
<2013年11月22日(金)夜>
俳句の会を主催する2人。片方が相手の妻と不倫していた。関係が気まずくなるなか、片方は俳句の世界を広げようと薬物に手を出し、片方は会の運営に腐心する。
過去の事件を膨らませていたこれまでのラインナップとは違い、書いていてもこれは違うけどなんと説明するのか迷う芝居。後で当日パンフを読みながら後追いで推測したけど、世界が見えてそれを俳句で描ける才能を持つ男と、その領域を目指そうとする男の芝居。気負った前説とは裏腹に、悪い意味での小劇場感が全面に出て、正直よくわからなかった。野木萌葱ってこんなにマイナー趣味全開な人だったのか。
マイナー趣味なのは別にいいとして、舞台全体にあまりよくない印象を受けた。それは何でだろうと考えて、俳句や薬物など取上げる題材が暗かったり、劇場が狭かったり、いろいろ理由はあると思うけど、たぶん至近距離で観た役者が不健康に見えたのが一番の理由だと思う。役作りかもしれないけど、健康な役者の不健康な演技じゃなくて、単にこの人たちは不健康だ、と見えてしまった。観る側の勝手な思い込みで申し訳ないですけど。
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