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2013年12月23日 (月)

橋爪功企画製作「犯罪」東京芸術劇場シアターウエスト

<2013年12月23日(月)夜>

開業医として地元の尊敬を集めながらも地味に暮らしていた彼の人生における妻の件「フェーナー氏」。建設会社の創業家に生まれたが母が早くに亡くなったため抑圧的なしつけをされて育った姉弟の物語「チェロ」。質屋の強盗容疑で逮捕された兄の公判で証人に立った末弟の証言「ハリネズミ」。

シーラッハはドイツの弁護士にして作家で、この「犯罪」という短編集がベストセラーになった、とは寡聞にして知らなかったけど、その中から3編を順番に出ずっぱりで2時間朗読。当日パンフによると自分でやりたくて発作的に劇場を予約したらしく、企画製作には自分の名前をクレジットしています。多少舞台は作っていて動きもあるけど、なにしろ朗読。それでいて、元の小説が受賞多数のベストセラーとはいえ、レベル高い。こんなもの観せられたら貧弱な小劇場芝居とか吹っ飛ぶ。あと2日あるから、時間がある人にはぜひ観て(聴いて)ほしい。本当は「罪悪」も観たかったけど、駄目だったのが悔やまれる。

法の裁きとは何ぞやの1本目、美しくてグロテスクな2本目、それだけじゃさすがにと思ったのでコミカルな3本目を選択、なのかな。2本目の、日本とは違ったゲルマン流の重たさは、観る(聴く)側の体力気力も試される。年末の定番を狙っているらしいけど、なのにまったく年末に相応しくない重たい小説を選んでしかもやり通してしまうあたりが、橋爪功の真骨頂、なんだろうか(個人的に一番重たいと思った2本目は内容が年末なので適切といえばその通りなのだけど)。

あと、誰かこれを映像化して、それを元に朗読の技術を解説してください。演技とは別に、緩急強弱いろいろ技術はあると思うのですけど、知りたい。

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