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2014年5月31日 (土)

青年団「働く私」こまばアゴラ劇場

<2014年5月31日(土)夕>

人間と会話し、家事をこなしてくれるロボットがいる時代。2台のロボット「タケオ」「モモコ」と住む夫婦。が、家事をこなすはずの「タケオ」がなぜか働きたくなくなった。それで追出すわけでもなく一緒に暮らす夫婦とロボットとの生活の一コマ。

人間の役者と、本当にロボットが出てきて動く「ロボット演劇」。25分くらいで終わってしまう非常に短い作品だけど、ロボットの話も夫婦の話も少ない会話できっちり察せさせて、ロボット演劇っぽいアピールもこなして、ロボットと人間との違いは何ぞやというテーマも盛込んで、実にきっちり仕事していますという脚本。

段々ロボットが意思というか思考をしているように見えてきたけど、それは相手をしている人間の役者の反応や間でそう見えて(ついでにいうとそれは別にロボット同士の会話でも同じで)、演技を受ける側の演技が大事であるというのが演技や演劇の基本なんだなと今さら考えた次第。1000円で安いので、未見の人はちょいと観てみては如何。

2014年5月26日 (月)

イキウメ「関数ドミノ(プレビュー公演)」シアタートラム

<2014年5月25日(日)夜>

自動車事故の再調査で保険調査員に集められた関係者たち。自動車が歩行者をはねたはずなのに、歩行者は無傷で自動車が大破、助手席の同乗者が瀕死の重傷となる。関係者の証言を再確認しても原因は不明のまま。話が行き詰ったところで、目撃者の一人が仮説として、「ドミノ理論」として願いが何でもかなう人間が存在する可能性を指摘する。

初日のつもりがプレビュー公演だった。「散歩する侵略者」と並んで再々演だが設定はかなり変えたらしい。ドミノ人間の存在を指摘するところから始まる唐突感も、話が進むにつれて引込まれる。途中から最後が読めたけど、それが気にならないエネルギーあり。目いっぱい後向きな脚本を出来る限り前向きに演出した感じで、思わず前のめりに観てしまう仕上がり。この脚本を書いたころの作者の心境と、今の演出時の心境との違いが気になる。

再々演となると演じているほうも慣れたのか、前回と比べて安心して観ていられる演技。役どころとして安井順平が目立つ(そして目立つだけの演技をしている)のはあるけれど、それ以外にも伊勢佳世の、こういっては失礼なのだけど、若干微妙な演技を補って余りあった魅力を観せられて、演技って本当何なんだろうと考えさせられる。

1時間50分でコンパクトにまとまったよい芝居なので皆さん観ておきましょう。舞台美術は端から端まであってもアクティングエリアは中央に寄っているし舞台の見切れはないのですが、舞台前方で横に向かい合って片方の表情が見切れる場面が多かったので、前列の端よりはトラムシートでもいいから真ん中に寄っておけ、というのが前列の端で微妙になった私から当日券狙いへのアドバイス。それは演出家の場面作りのせいかもしれませんが、ああいう席より先にトラムシート解放してくれよ当日券向けに、とこれは文句言っておきます。

演劇集団円「錬金術師」東京芸術劇場シアターウエスト

<2014年5月25日(日)昼>

中世イギリスはロンドンの貴族の屋敷。ペストの流行で田舎に疎開した主人に代わって留守の間の管理を任された執事、だったが、街で意気投合した悪仲間と詐欺を働く。カモを見つけては屋敷に呼込み、錬金術やらなにやらを持ちかけては金を巻き上げようとする。

ただひたすら茶番劇が続く、との前触れ通りひたすら茶番劇が続くコメディ。芝居の前後は上演台本で追加したのかな。屈託のない詐欺話が続いて観ていて楽しいけど、演じているほうがもっと楽しんでいるのではないかという弾けっぷりで大満足。

橋爪功目当てだったけど、キャスト全員芸達者で、それが本気で馬鹿話を上演すると実にすがすがしい。詐欺の相棒を演じた金田明夫と朴璐美の憎めない感じがとてもよくて、特に聖書の話題で荒れる令嬢はぜひ一度観てほしい傑作。照明でガラッと変わる美術もいいけど、そこに合せた衣装はもっとよくて、手間暇かかった芝居を観ている気にさせてくれる。

2014年5月 8日 (木)

Bunkamura企画製作「殺風景」Bunkamuraシアターコクーン

<2014年5月3日(土)夜>

昔、炭鉱で栄えて、今は寂れた田舎町となっている福岡県某市。父親が暴力団の一家は商売が上手く行かず、街金から借りた数千万円の返済が滞っている。現金の強奪を目的に、一家は街金家族の殺害に踏切る。

初日観劇。某市と書いたけど途中で大牟田市とわかる作りで、本当の殺人事件を基にした今昔の話。冒頭から最後まで福岡弁の舞台は、真相不明確な話を達者な役者が演じきる。

現在の話がきれいな世の中の絶望という路線に対して、過去の話が汚い世の中の希望という路線で、うっかりすると昭和礼賛昔はよかった路線じゃないのと悪態つきたくなるところ。さすがに赤堀雅秋はそれを阻止するような脚本。なのだけど、微妙に昔は良かった的な印象を残すのは演出の意図か、それともシアターコクーンで上演するから本当の殺風景はためらわれたか。現在が絶望というのはいいのだけど、個人的な好みでは、希望は過去ではなく未来につなげてもらいたい。それともそこに未来があったのを自分が見落としたのか。もやもや感が、どこまで狙ったものなのかいまいちわからず。

殺伐とした役を殺伐としたまま魅力的に演じるのはやっぱり難しくて、過去と現在でほぼ全員二役を演じる達者な役者はよくぞ揃えたという感じだけど、初日だとキムラ緑子が別格の出来。ただし過去に見たTHE SHAMPOO HATはもっと乾いた芝居のことが多くて、あの魅力が芝居に狙い通りに作用したのかは気になるところ。

体調が悪かったので歯切れの悪い感想になってしまいましたが、こういう芝居をシアターコクーンでやるのだから、がんばっていますよねBunkamura。

2014年5月 6日 (火)

2014年5月6月のメモ

気になる芝居がたくさんあるのはいいことだと思っていましたが、全然観られないと逆にいらいらする最近です。この中から3本は観たいのですけど。

 

・松竹主催「團菊祭五月大歌舞伎」2014/05/01-05/25@歌舞伎座:勧進帳があるので
・Bunkamura企画製作「殺風景」2014/05/03-05/25@Bunkamuraシアターコクーン:もう観たのだけど体調不良で感想まだなのですが、本当に殺風景
・世田谷パブリックシアター企画製作「ウージェーヌ・イヨネスコ『禿の女歌手』『椅子』」2014/05/10-05/11@シアタートラム:出演者が面白そうなリーディング企画
・劇団青年座「見よ、飛行機の高く飛べるを」2014/05/10-05/18@下北沢本多劇場:永井愛の名作らしいので一度観てみたい
・地人会新社「休暇」2014/05/10-06/01@赤坂RED/THEATER:栗山民也演出の翻訳モノ
・財団、江本純子「人生2ねんせい」2014/05/13-05/18@下北沢小劇場B1:なかなか観られない江本純子
・LAUSU「青年Kの矜持」2014/05/14-05/18@俳優座劇場:映像脚本家の舞台初脚本を千葉雅子演出で
・パラドックス定数「昭和レストレイション」2014/05/16-05/25@三鷹市芸術文化センター星のホール:二・二六事件を扱うらしいけど、本当に縁がないというか
・演劇集団円「錬金術師」2014/05/20-06/01@東京芸術劇場シアターウエスト:シェイクスピアと同時代の芝居らしいけど、橋爪功のホームを観たい気分も手伝って
・世田谷パブリックシアター企画製作「THE BIG FELLAH」2014/05/20-06/08@世田谷パブリックシアター:殺伐としたアイルランドのIRAモノの翻訳みたいですけど出演者人気のせいかチケット見切席販売まで行なう状態
・小林賢太郎演劇作品「ノケモノノケモノ」2014/05/21-05/29@天王洲銀河劇場、2014/07/15-07/20@神奈川芸術劇場ホール:すでにチケット完売
・スタジオライフ「トーマの心臓」2014/05/24-06/22@紀伊国屋ホール:あまり偏見を持たずに一度くらい観てもいいかなという気分になったのでピックアップ
・イキウメ「関数ドミノ」2014/05/25-06/15@シアタートラム:激戦のこの中でも必須の1本
・アマヤドリ「ヘッダ・ガーブレル」2014/05/29-06/01@スタジオ空洞:イプセンで最近妙に上演されている1本なので機会があれば
・サンプル「地下室」2014/05/30-06/01@相模女子大学グリーンホール・多目的ホール:この前観たサンプルが面白かったのでピックアップですが場所が
・NPO法人劇場創造ネットワーク/座・高円寺企画製作「リア」2014/05/31-06/08@座・高円寺1:前回見逃したのがレパートリー化されたようなので今度こそ
・青年団「平田オリザ・演劇展vol.4」2014/05/31-06/15@こまばアゴラ劇場:ロボット演劇の「働く私」に「忠臣蔵・武士編」「忠臣蔵・OL編」「ヤルタ会談」と全部観たくなるラインナップ
・青山円形劇場/ネルケプランニング主催「赤鬼」2014/06/04-06/15@青山円形劇場:野田秀樹の赤鬼を中屋敷法仁演出によさげなキャスティングですが、今掲載されているスケジュールだと青山円形劇場最後の芝居(たぶん何か企画されると思いますが)
・梅田芸術劇場企画製作「昔の日々」2014/06/06-06/15@日生劇場:翻訳モノですが、出演者に加えて演出がデヴィッド・ルヴォーということでピックアップ
・松竹/Bunkamura主催「三人吉三」2014/06/06-06/28@Bunkamuraシアターコクーン:勘三郎亡き後のコクーン歌舞伎ですが、演出助手に長塚圭史がなぜか入っている
・マームとジプシー「ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと—————」2014/06/08-06/22@東京芸術劇場シアターイースト:一度くらい観たいと思いつつまだ観られていない
・鵺的「毒婦二景」2014/06/12-06/23@下北沢小劇場楽園:阿部定をテーマにした2本立てがチラシから訴えかけてきたのでピックアップ
・FUKAIPRODUCE羽衣「耳のトンネル」2014/06/13-06/22@吉祥寺シアター:これもそろそろ一度くらい観ておきたい
・こまつ座「てんぷくトリオのコント」2014年/06/19-07/06@あうるすぽっと:井上ひさしが書いたコントをやるそうです
・メジャーリーグ主催制作「白石加代子『百物語シリーズ』」2014/06/20-06/22@世田谷パブリックシアター、2014/09/30-10/01@彩の国さいたま芸術劇場小ホール:これで2話やって完結らしいので観たい

 

あと調べていて気がついたのですが、新国立劇場の次のシーズンラインナップが何か気になる芝居ばかりで、ひょっとして当たりシーズンになるかも。

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