葛河思潮社「背信」KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ
<2014年9月13日(土)昼>
作家のエージェントをしている男。妻子ある身だが、出版社を経営している長年の友人の妻と不倫していた。すでに関係は終わっているが、女は今は別の男と関係しており、今度離婚することになる、その協議の途中で男との関係も夫に話したという。取乱した男は友人を呼出すが、友人は以前から知っていたという。ここから話はさかのぼる。
小難しいシリーズだと先入観を持っていたら、まったくそんなことはない大人の話。取乱すのは一部だけで、むしろ淡々と進むところが逆に冷や汗をかかせる。松雪泰子に不倫の役は似合いすぎるとか、田中哲司の油断振りとか、寸評はいろいろあるものの、久しぶりに観た役者・長塚圭史に惹かれた。何が違うんだろうか。
脚本の上で言えば、出てこない男の妻が気になるところ。芝居の上で言えば、これは色々な人の感想を聴いてみたくなる一本。この後に東京、さらにツアーになるので、大人の芝居が観たい人はぜひ。
« 演劇系大学共同制作「見よ、飛行機の高く飛べるを」東京芸術劇場シアターイースト | トップページ | SPAC「マハーバーラタ」KAAT神奈川芸術劇場ホール »
« 演劇系大学共同制作「見よ、飛行機の高く飛べるを」東京芸術劇場シアターイースト | トップページ | SPAC「マハーバーラタ」KAAT神奈川芸術劇場ホール »
コメント