「ネタバレされたい人」が世の中にいる
たまたま見つけたブログですが、読んで驚いたので紹介します。
最近になって、ようやく私は気付きました。
世の中には「ネタバレされた方が嬉しい人」がいる―――ということを。
1ヶ月くらい前のことです。Twitterで仲の良いフォロワーさんが(鍵アカなので紹介はしません)、「私はネタバレされたい人なのでみんなもっと好きな作品のネタバレ語りをして欲しい」と呟いているのを見かけて雷が落ちたような衝撃を受けました。
私はネタバレに関しては、
「ネタバレされたくない人」←―――→「ネタバレが気にならない人」というグラデーションだと思っていたのです。
でも、世の中には「ネタバレされたい人」がいるのです。
「ネタバレされたくない人」←――「ネタバレが気にならない人」――→「ネタバレされたい人」というグラデーションが正確なのです。
今まで私は「私はネタバレされたい人だっ!」という自己申告を受けたことが一度もなかったので考えもしませんでしたが、しかし実際にはそういう自己申告をしないだけで「ネタバレされたい人」って結構多いんじゃないかと思うのです。今までずっと疑問だったことが、これで一本の線に繋がった気がしました。
歌舞伎やシェイクスピアのような古典ならいざ知らず、私も「ネタばれされたくない人」なので、これを書いた人と同じく、まさか積極的に「ネタばれされたい人」がいるとは思いませんでした。すごい丁寧に書いてくれているのでぜひ一読を。
ちなみに「歌舞伎やシェイクスピアのような古典ならいざ知らず」と書きましたが、古典は鑑賞側に、その演目について一定の知識があることを前提に上演されることが多いので、むしろ予習して自分からネタばれを探しに行くことが求められます。別の言い方をすると、鑑賞側に一定の知識を要求する度合いが多いほど、よく言えば古典、悪く言えば死んだ芸術になります。
ところが、一定の知識が、現在ただいまの社会状況で鑑賞側が自然に体験していることだと、それは時代を映し出した云々ということになったりするのでややこしいです。鑑賞側に、どういう種類の前提をどの程度要求するかの按配は、キャリアが長い脚本家ほど気にしているんじゃないかと推測していますが如何。
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ネタバレされたいです。
個人的には、その目的のためブログを読むことの方が大きいですし、検索しなければいいのでは?と思いますが。
投稿: たんぽぽ | 2015年6月 6日 (土) 18時09分
>たんぽぽさん
どうも。コメント遅れてすいません。検索するからにはネタばれもいとわない、というのは確かにありますね。あと、観てから他の人の感想を知りたくて検索することはたまに私もあります。
ただ、元のブログでは、そもそもまだ観ていないものについて、オチまで分かってから観たいという趣旨だったので、びっくりしたのです。
投稿: 六角形(管理人) | 2015年6月12日 (金) 19時16分