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2015年11月27日 (金)

シーエイティプロデュース「スポケーンの左手」シアタートラム

<2015年11月26日(木)夜>

アメリカのある安ホテル。左手のない壮年の男が、かつて切落とされた自分の左手を探して宿泊している。左手のありかを知っていると持ちかけた若いカップルのうち、男を監禁して女に左手を持ってこさせようとするが、それは自分の左手ではなかった。怒る壮年の男に出まかせを伝えたところ、確認のための外出中の担保に女まで監禁される。騒ぎを聞きつけたホテルのスタッフが部屋を訪れるが・・・。

マーティン・マクドナーの近年物の4人芝居。マクドナーは長塚圭史の演出イメージが強いからもっとケバくてグロい芝居かと思いきや、効果音以外の音楽なしで90分最後まで緊張感を維持させたことも寄与して、乱暴な言葉遣いや派手な演出があったにも関わらず、イメージに対して比較的品のある仕上がり。、麻薬の売人の岡本健一とその恋人の蒼井優が幼く見えた分だけ乱暴なイメージが薄まったのはあるけど(若いカップルなのでこれは演技プラン通りかもしれない)、脚本の寓話的な側面を上手に出していて、マクドナーの脚本の力ももちろんあるけど、これはひょっとしたら演出の力かも。そういう区別がつかないところに一観客として未熟を感じる。

対面客席で劇場中央を横切るように舞台を配置して客席との距離を短めにとったのはよいけれど、自分はよくないポジションでの観劇となった。ただ、よく観ると万全の客席はほとんない、スイートスポットの狭い演出。上手のベッドの足元に座った役者と、中央の配管に監禁される役者とが向かい合うような場面が多いので、この幅に入れると役者の顔が両方見えるけど、そこから外れると片方は背中を観ることになりそう。自分がしょっちゅう批判する、対面の片方の客席だけが背中を観るようなことはないけど、悩ましい。舞台を劇場中央に置いたせいで配管の位置に制限が出たのが理由と推測。

舞台慣れした蒼井優には華がある。足がつりそうな色っぽい小技を楽しめるのは小さい劇場ならでは。左手を探す男を演じた中嶋しゅうの演技に文句はないのだけど、抑えた調子からはじけて狂った年配の男を演じる役が中嶋しゅうに集中している気がする。翻訳芝居でこのポジションがつとまる人材は他にもいそうなものだけど、自分の観劇本数が足りないための勘違いならなにより。

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