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2017年9月17日 (日)

ななふく本舗「浪曲タイフーン!」カメリアホール

<9月16日(土)昼>

若旦那が泊った宿屋、預けた売掛金が足りなくて責められた宿屋の娘、自害を思いとどめてくれた武士を探しあてたら「赤穂義士伝 貝賀弥左衛門」。静岡は掛川の宿、大納言一行が泊るから宿泊お断りの宿屋に無理やり泊ったのは、名を明かさぬ名人の左甚五郎と、これまた謎の老人、夜中の厠の途中に新築の部屋を見つけた2人の悪戯ごころ「左甚五郎旅日記 (失念)」。家付き娘のお内儀の焼きもちが有名な上方の繁盛している商家、今は所帯を持ったかつての奉公娘が法事に寄ったら、旦那との不義を疑い追い返す始末「(失念)」、いつも酒に酔って金にも困った様子の男が兄上と酒を酌み交わしたいと訪ねたが、あいにく兄は留守で酔っぱらいの義弟を嫌う兄嫁は仮病で引っ込む、しかたなく兄の紋付を相手に酒を飲んだ男が出かけた先は「赤穂義士伝 赤垣源蔵 徳利の別れ」。

人生初の浪曲は玉川奈々福と春野恵子それぞれ2席ずつの4本立て(春野恵子、玉川奈々福、春野恵子、玉川奈々福の順)。聴いているこちらが気持ちよくなるほどの声。落語よりもさらに声を聴かせるスタイルの芸という印象。

日本人ならまず琴線に引っかかる赤穂義士伝が良くできていたのは当然。として、今の気分を表したという名人のいたずら話、他のどの登場人物よりも主人公の恨みがましさから思い切るまでの流れが一押しの話、そちら2本のほうがそれぞれ演者にマッチしていた。

三味線がまた興味深い。春野恵子と組んだ一風亭初月は弾くより叩いて盛上げるスタイルでこれはこれでいいのだけど(恨む女の場面は実に盛上げていた)、玉川奈々福と組んだ沢村豊子の音が太くて滑らかで、右手の撥の動きが弦を撫でるようにまた艶っぽくて、弦楽器を弾くならあんな音を出したいと思うような理想のひとつ。声も三味線もマイクなしでもっと狭い会場で贅沢に聴いてみたい。

客席からの掛声もあったけど、ファンなのか、上手前方にタイミング悪く声を掛ける客がいて、贔屓の引倒し。今後も機会があれば聴いてみたいけど、折込チラシを見た範囲ではだいたい1日限り1公演なので、観る側として日程調整で最優先しないと見逃してしまうのが難。

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