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2017年10月 7日 (土)

国立劇場制作「霊験亀山鉾」国立劇場大劇場

<2017年10月6日(金)昼>

剣術試合の遺恨で相手を闇討ちにし、敵として追われる身である浪人の藤田水右衛門。敵討ちとして見つかるもあの手この手を使って返討ちにしながら逃げ続ける水右衛門と、返討ちにされてもなお敵討ちで追い続ける石井家との話。

初国立劇場にして通し上演。追う側と同じくらい追われる側を取上げて、3回も返討ちにする実に面白い脚本。何と言っても敵役の片岡仁左衛門が悪くて格好よくて色っぽい。二役で早替もあり、本水の場面もあり、桶を壊しての登場もあり、「うぇーぁっはっはっはっ」なんて笑い声があんなに板に付く役も役者も初めてで、劇団☆新感線だってああはいかない。悪い侍の坂東彌十郎とか助太刀を手伝う片岡松之助とか、他にもいろいろ活躍していた。

観ていて発見だったのは、脇のメンバーが何か違って見えて、たぶん長くやっている歌舞伎役者の身体付きや身体の使い方は昔の日本人に近くて、今の日本人とは違うんだなと認識。他に客席が自分も含めて筋立てに詳しい人が少なかったようで、見栄を決めても拍手や掛声をかけそびれた場面があったけど、そうすると実にさまにならない。歌舞伎は客席側からも盛上げる前提のライブパフォーマンスという面が見えた。難だったのは、座った席のせいか鳴り物がややうるさく、場面によっては台詞が聞こえなかった。特に前半、弦が荒い上に弦と打楽器との間でタイミングも合わなかったように聞こえたのは気のせいか。

ただし多少のことは仁左衛門が格好いいから許す。緩いテンポの長丁場だけど、脚本が面白いし、歌舞伎を観たい人の最初の一本にはよい。あと国立劇場なので(高いとはいえ)歌舞伎座よりもかなり安く観られるし、劇場がよく出来ていて、すくなくとも2階席3階席で観づらい席はなかった。1階席前方端も安い席になっていたけど、横に長いのが歌舞伎の舞台なので、目が良ければ3階席最後列のほうがむしろいいはず。で、そういう後ろの席はまだ残っているようなので、とりあえず興味があったら挑戦を。とにかく仁左衛門はいい。

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