ワタナベエンターテイメント企画製作「関数ドミノ」下北沢本多劇場
自動車が歩行者をはねたはずなのに、歩行者は無傷で自動車が大破、助手席の同乗者が瀕死の重傷となる。状況が不可解なため、再調査を依頼された保険調査員に集められた関係者たち。だが関係者の証言を再確認しても原因は不明のまま。話が行き詰ったところで、目撃者の一人が仮説を提案する。願いが何でもかなう人間が存在する「ドミノ理論」、その中でも思った瞬間に願いが叶う「ドミノ1枚」の人間がいたのではないか。提案した目撃者はこの仮説を確かめるためにある手段で調査を開始する。
自分が以前観たイキウメ本家はリライト版で、今回が初演版とのこと。演出の違いがあるにしても、印象が全然違ってもっとシリアスに。もともと面白い脚本が、全体にハズレのない役者陣でさらに面白く上演。その中でも目立ってよかったのは瀬戸康史と柄本時生だったけど、久しぶりに見た勝村政信ともっと久しぶりに見た千葉雅子の信頼感はさすがだった。いままで気がつかなかったけど、ひょっとして寺十吾っていい演出家なのかも。
勧められる仕上がりだった、といいたいけど、前回に続いて今回も前列端席を引いてしまい減点。しゃべっている役者の顔が見えないどころかその陰になって奥の役者まで見えない場面が多数。主なアクティングエリアは上手手前、下手手前、奥を含めた舞台全部の3パターンだったけど、席に近いエリアを使われたときのほうがむしろ見切れが激しい。端席より中央補助席のほうがいいのでそこは注意。
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