野田地図「表に出ろいっ!」東京芸術劇場シアターイースト
<2017年11月4日(土)夜>
能の家元の家で、飼犬が出産を控えたある日の晩。仕事仲間と協会の行事に出かけようとする家元と、3か月前から計画していた予定に出かけようとする妻と、友人との約束に出かけようとする娘。今晩限りは何としても出かけたい3人は、互いに相手に押付けあいながらなかなか表に出られない。
今は亡き勘三郎との共演で制作された芝居を、今度はイギリスの役者と英語上演。舞台美術や衣装をポップにし、役と役者の男女を入替えることで、エスカレートしていく展開がリアルにならないようにする配慮。
ふざけた展開をもっとふざけるうちに深刻な話になるところがミソだと思うけど、これだけのふざけた設定をもってしても、イギリスの役者は真面目さが伝わってくる。日本での英語上演なのでアドリブに限度があることもあるけど、ふざけられないお国柄なんだろうか。そこに限界があるのが残念。
あと、野田秀樹だけでなく大竹しのぶや阿部サダヲがイヤホンガイドを務めていたということだけど、よさがわからなかった。録音のせいか、単純に英語と日本語の台詞があっていなかったし、情報量もかなり落ちていた感触。もうちょっと何とかならなかったか。
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