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2018年1月16日 (火)

シス・カンパニ―企画製作「近松心中物語」新国立劇場中劇場(ネタばれあり)

<2018年1月13日(土)昼>

元禄時代の上方、新町の遊郭。落とされた手紙を拾って送り主に届けに来た飛脚屋。普段は遊郭に寄付きもしない固い男だが、届けた先の店で働く遊女梅川に一目惚れし互いに恋に落ち、通い詰める。一方飛脚屋の幼馴染で道具屋の従妹と結婚した婿養子は、商売下手ゆえ姑と折合いが合わず連日遊郭に泊るが、夫に惚れて心配する娘を案じる姑が自ら連れ戻しに来る始末。ある日、裕福な商家の旦那による梅川の身請話が持上がるが、飛脚屋の養子には身請けできるような金の持ち合せはない。思い余って相談された道具屋の幼馴染は、相談なしに店の金蔵をこじ開けて手付けの金を貸してしまう。

タイトル通り最後は両方のカップルが心中になる。筋立てはシンプルを通り過ぎて雑じゃないかという不思議な脚本。成立させるには役者スタッフ総動員が必要だと思うのだけど今回は失敗。

梅川役の宮沢りえが真っ向勝負で最高にいい出来に持ってきて、飛脚屋の堤真一も悪くなかったけど、道具屋の池田成志と小池栄子の2人を最後までコメディ要素強めにしたため、緊張感が台無し。確かにふざけた展開の2人ではあるけど心中の場面までコメディになってしまいやり過ぎた。飛脚屋仲間の市川猿弥や姑の銀粉蝶もよかっただけにもったいない。あと多数の場面転換をこなすために劇団☆新感線でよく観るような骨組みだけの箱を使っていろいろな店の内外を作っていたのだけど、劇場の広さに対して柱が細すぎたせいか華奢な印象になってしまったのと、上側がスカスカな印象と、悪い感じが目立った。

全体には、正面からぶつかったほうがよい脚本にずらした体で臨んだいのうえひでのりの演出判断ミス。あそこまで仕上がっていた宮沢りえがもったいない。

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