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2018年8月19日 (日)

パラドックス定数「5seconds」シアター風姿花伝

<2018年8月18日(土)夜>

機長による着陸直前5秒前の操縦が原因で墜落した日航機三五〇便。精神病と鑑定されて警察病院に入院中の機長に最初についた弁護士は話が合わず、同じ事務所の若手弁護士に担当替えとなる。心神喪失による無罪を確信しながらも、なかなか話の合わない機長との面会に繰返し訪れて聞取りを試みる。いったい墜落直前の5秒間に何が起きたのか。

初日観劇。これで4演目という、病院の面会室が舞台の2人芝居。逆噴射という単語にうっすら聞き覚えはあってもそれ以上は知らない航空機事故を元に、「その瞬間」を突止められるかどうかの対話が続くサスペンス芝居。実際に起きた事故なだけあって、固有名詞や時刻などの細部に説得力が強い。繰返し上演してきただけのことはある脚本。机と椅子しかない舞台の後方には、場面転換中に準備する小道具などが置かれた場所を用意して、1時間45分出ずっぱりで演じた役者の集中力もさすが。観て損はない仕上がり。

でもこれが正解の方向だったかというと疑問。楽しんだけど、脚本の掘る向きを演出も役者も間違えた印象。若手弁護士の成長物語を強調するような演技は注意深く減らしてほしかったのがひとつ。そこは脚本ですでに完成しているので、控えめにしてもらったほうがより引立ったはず。成長物語を全面に出したドラマに食傷気味だったのもある。

あともうひとつ、声と表情を豊かに演じすぎて緊張感が犠牲になっていた。トレードオフで選んだ結果と言えるかもしれないけど、自分は緊張感とリアリティを優先してなおかつ最後のやり取り開始まで違和感なくつなげてほしかった。わがままな客の注文という自覚はあるけど、でも実際に24人が亡くなった事故の話にしては、ややくだけた雰囲気ではなかったか。精神分裂病の人間がどのくらいリラックスできるのかは知らないけど、そんな事件の担当者になった弁護士があんなに興奮するものなのか。機長が弁護士に向かって「みんな顔がない(あなたにだけはある)」という挿話があるけど、それは抑えた演技と両立するもののはず。

全席自由だけど、ほとんど椅子に座りっぱなしの場面ばかりなので、センター寄りがおすすめ。机より手前にはほとんど来ないので、最前列でもちょうどよかったかも。舞台サイドも席があるけど、あそこに座る場合は、手前の役者はほとんど背中しか見られないことを覚悟。

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