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2019年4月21日 (日)

松竹製作「実盛物語」歌舞伎座

<2019年4月20日(土)夕>

 

平家の時代に源氏の子を身ごもる夫人を匿っている百姓家。源氏の仲間に連絡しようと出した娘は帰ってこない。そこに夫人の見回りに侍が来る。実は源氏贔屓の斎藤実盛は、産まれてくるのが男子ならその場で始末すると意気込む同僚の瀬尾十郎をなだめて追い返す。が、それを怪しんで隠れていた瀬尾に、出産したことをつかまれる。赤子が男子か女子かと詰寄る瀬尾に百姓夫婦が差出したのは、切られた女性の腕。さきほど川に流れてきたものを拾ったものだった。それを手掛かりに実盛は瀬尾を言いくるめて一度は切り抜けたものの・・・。

 

あっさり人が死んだり死ななかったり、入組んだ人間関係だったり、歌舞伎だけど小劇場的な要素満載の物語。筋だけ見れば陰々滅々な芝居になるところ、妙にさわやかでむしろめでたい仕上がりになったのは何と言っても仁左衛門の色気と華やかさ。そこはこんなインタビューが見つかった。たしかにこんなやり方もあるんだな、と納得させられた。

 

「演目によっては深く掘り下げなければいけませんが、こういう演目は、ご覧になる方にもドラマや理屈ばかりを追い求めるのでなく、歌舞伎独特の雰囲気というものを味わっていただきたいですね。歌舞伎には役者の華で魅せる芝居というものもあるのです」

 

それはそれとして、主要登場人物に話が集中しているせいか、役者を楽しむ見方もできる。全員いい感じだったけど、仁左衛門以外では特に瀬尾十郎の歌六がよかった。出番は少ないけど夫人の葵御前の米吉も声が色っぽかった。そして台詞の多い子役は寺嶋眞秀のクレジット、寺島しのぶの息子だ。

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