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2019年11月 8日 (金)

北村明子の直球インタビュー

北村明子といえばこんな人ですが、林真理子が北村明子にインタビューしたAERA dot.の記事を見つけました。この分量に読みどころが詰まっているのがすごいので、前半と後半の見所をご紹介。まずは前半。

林:たとえば吉田鋼太郎さんみたいに、シェイクスピアの舞台をやっていた方がNHKの朝ドラに出てすごい人気者になりましたけど、ああいうコースもできあがっていて、それと同時に、映像育ちの人気者も舞台をやりたがりますよね。

北村:それは甘いんですけどね。もちろん映像育ちでうまい人もいますけど、映像で「うまい」って言われるのは編集の美学なんですよ。だってネコでも私たちを泣かすでしょ(笑)。ネコはただ「ニャン」と鳴いてるだけなのに、編集すれば「あー、可哀想に」って思うでしょ。極端に言えば、ものすごくヘタクソな役者でも、編集でうまく見せることができるんです。でも、舞台の上に立たされて「何かやれ」と言われたら、歩くこともできないでしょう。

林:できないと思います。

北村:それが舞台なんですよ。映像ですごい人気者になったから「舞台で主役でお願いします」みたいなことを言われても、「ちょっとカンベンして」って話よね。時間をかけて、ノーギャラででもやるという意欲を持って舞台に入ってくる若い子がいたら素晴らしいんだけど、そうじゃない。映像で人気者になって、「僕も舞台をやりたい」って事務所に言って、マネジャーが売り込みに来るところたくさんありますけど、私は主役じゃ使いたくないから、「一から始めるんだから、このへんの役でもいいですか?」って言うんです。「いや、それはちょっと」と言って出ない人が多いですよ。舞台をやったこともないし、実力もないのに、なんで主役にしなきゃならないんですか。

次は後半。

北村:つまんないときは、私は寝ないで出ますね。途中で。

林:北村さんが途中で出ていったらコワ~い(笑)。

北村:前にうちの高橋克実の劇団の公演を見に行って、それが桟敷席なんですよ。でも、あまりにもおもしろくないから、15分ぐらいたって、まだ克実は出てないのに席を立ったんです。そしたら「おまえのところの社長、帰ったぞ。おまえが出る前に」って劇団員がソデで大騒ぎしてたらしい(笑)。

林:そりゃあショックだったと思いますよ。

北村:でも、見るのが耐えられない。出たほうが正直でしょ?

キレッキレですね。なお嬉しい情報を見つけたので最後にこれもご紹介。

北村:そんなことないですよ。来年の春にチェーホフの最後の作品「桜の園」をやるんですけど、杉咲花ちゃんに初舞台で出てもらうんです。もちろん主役じゃないですよ。事務所の人が「杉咲を舞台デビューさせたいので、何かありましたら」って来たんです。彼女うまいから、このへんだったらできると思って「この役どうですか」って言ったら、「ぜんぜん大丈夫です」って。それを言えるマネジャーは偉いんですよ。

これはKERAとのチェーホフ四大悲劇企画の最後の1本ですね。期待しています。

ちなみに写真ではおっとり見えますが、シス・カンパニーの公演で劇場で見かけたときはもっと現役バリバリな印象を受けました。いやバリバリってこともないんですが、背筋の伸びが違う。物理的に。人があふれるロビーでも見た瞬間に、あ、この人がこの場所の責任者だ、とわかります。シス・カンパニーの公演を観に行く人はロビーできょろきょろしてみてください。

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