TAAC「だから、せめてもの、愛。」「劇」小劇場
<2019年12月26日(木)夜>
癌で余命半年と医者に伝えられた男。妻と息子2人を集めて告げるが、今しかないとその場で長男が養子であることを明かしてしまう。その後3年経ち、男は回復に向かうが、妻が寝たきりになる。夜勤の長男と、次男の恋人とが介護するが、回復した男は介護を2人に任せてギャンブルや飲酒にのめりこんでしまう。
この設定からねじれた関係の行方を描く。三上市朗を筆頭によくぞ揃えた役者陣は主力には物語を脇役にはおいしい場面を用意。美津乃あわの出番が少ないのがややもったいないくらいか。牛乳の飲み方や仏の話のような小技も効かせつつ、深刻な話にネタを適度におりまぜて、全方位に見ごたえ十分。そこまで言わないほうがいい台詞が5、6個あったけど、そもそもオープニングでそこまで設定してから後を描くところがよい。「劇」小劇場という規模には贅沢な良作。
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