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2019年12月28日 (土)

宝塚も上演できるBrillia HALLを主導した池袋区長のインタビュー

2回に分けてインタビューが載っています(前編後編)。最初に劇場(Brillia HALL)の計画を聞いたときに「このご時勢に箱物行政とかさすが東京23区」とうっかり考えていたのですが、そんな余裕もないところから盛返して、劇場も前から計画していたことがわかります。後編の劇場関係のところだけ引用しておきますが、経営者と呼ばれる区長の取組がいろいろ面白いので気になる方はご一読を。

高野:当初、劇場は4トントラック2台分の楽屋口で設計していました。これだけでも、通常以上に余裕を持たせた設計です。

 しかしタカラヅカの舞台はご存じの通り、豪華絢爛さが売り物です。例えば舞台装置を搬入するには、11トントラックが2台入る楽屋口が必要になります。同時に大勢の出演者が使える楽屋、その出演者たちが衣装を着けた状態で行き来できる広い廊下なども求められました。宝塚歌劇団とのお話し合いの中で、先方からの要求事項を数えてみたら、実に75項目にも上りました。

- かぐや姫も真っ青ですね。

高野:東京建物Brillia HALLは新時代の劇場として、客席は「見切り席」(舞台の一部が見えない席)ナシで行くことを最初に決めていましたので、要求事項を一つかなえるたびに図面を引き直してと、調整は大変でした。それでも私が決断して、宝塚歌劇団からのご要望はすべて実現しました。

- おお。

高野:その都度、設計図を描き換えていくのは、現場にとっても大変な作業でしたが、タカラヅカの舞台に対応するハードにすることで、歌舞伎、バレエ、ミュージカルと、すべてのパフォーミングアーツに、高いクオリティーで対応できるホールになります。そのことで、ライバルとなる他の劇場への優位性ができます。ホールは今、3年先まで予約が埋まっています。

- 一昔前は行政が手がけるホールは、ハコを造って中身が埋まらないものの典型だったのに。担当者の数が足りない、お金が足りないということは起こらなかったんですか。

高野:いや、起こりましたよ。

- それで、どうされたんですか。

高野:議会でもがんがん質問されましたけど、職員には「3人でやるところを1人でできるようなプロになれ」と言いました。要するに、自分たちでどこまでやり切るかが大事なんです。おかげでホールの担当技術者は、どこへ行ってもホールを造れるようになった。それぐらい勉強しました。

- ホールの内覧会に行ったとき、職員の皆さんがずらっと並んで、お辞儀をしながら来場者をお見送りしていた様子も印象的でした。ここは老舗旅館か、と思わされるくらいで。

高野:ですから人材育成にしても、ホールの稼働にしても、いろいろな意味で採算性はちゃんと成立しているんです。このホールはおかげさまで「東京建物」の企業協賛もいただき、池袋東口の新しい顔となりました。

75項目はどこかに載っているんでしょうか。大劇場建築の参考になるので残しておいてもらえるときっと嬉しい人たちがいる。

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