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2020年5月 6日 (水)

新型コロナウィルス騒動の中で公演を再開する方法を想像する

緊急事態宣言が延長されたので想像してみました。前のエントリーを前振りとして、続きです。この状況で劇団がどうするか。現金を確保していずれ来る上演の機会を待つか、上演する方法を模索するか。現金を確保しても先が知れている、1年持たないから上演の機会を探りたいとしたら、どういう手段があるか。

手持ちのカードは、これまでクラスター感染を出さなかった実績と、あと新型コロナウィルスの感染経路が、三密は駄目だとして、実はそこまではっきりわかっていないこと。そのうえで、世間の非難をかわすための大義名分を探すこと。

そこで、このままではどうにもならないという窮状を訴えたうえで、業界として感染防止策を検証するという名目を立てます。ライブハウスとは違ってクラスター感染を出さなかった実績はある、換気については劇場ごとに違うとしても強力な換気装置を備えている、新型コロナウィルスの詳細がわからなくてもここまでやれば大丈夫だという線を示したい、と旗を掲げてみます。

実際の上演はどうするか。まずは客側。感染が起きた時に追跡できるようにするため、住所まで登録した人だけがチケットを買えるようにします。感染者の移動の可能性を考えて、最初は遠方客は購入禁止でしょう。当日券の販売はもちろんなし、譲渡もなし、家族分も登録がないと買えない、入場時に身分証明書で本人確認実施。

マスク着用は必須だし、入場時の体温チェックや消毒も必須とします。発熱や咳がみられる場合は入場拒否することは、チケット販売時に明記しておきます。客席は1席飛ばしを目安に一定間隔を空けて、その他いろいろな三密解消対策も立てる。ただ、そもそもの客数が大勢すぎると、感染者が見つかった場合の追跡が大変なので、1席飛ばしとはいえ、人数を抑える。最初は1日1公演にしたほうがいいかもしれません。

上演側。稽古参加時点でスタッフ含めて検査してアウトなら別の人にバトンタッチ、劇場入りに合せてもう一度検査してだめならやはりバトンタッチします。特に最初は、私生活の行動も相当制限されることに同意した人でないと参加できないように制限が必要です。稽古から本番中の稽古場の換気と消毒も徹底して、劇場入り後の楽屋も同様の対策を取ります。相部屋も極力避ける。そのためには演目選びの段階から考慮する必要があります。上演中のロビースタッフも、同様の対応。そして上演前後で消毒実施。

これで1か月なりなんなり上演して、毎週の休演日ごとに調査してもらう。

こんなことをやるに当たって、前提がいくつかあります。まず、これまで中止した公演への金銭的支援は求めないこと。支援を求める、でも上演も続ける、だと炎上が予想されるためです。どうせ「自粛」した分はもらえないのが前提だから、そこは最初から諦めましょう。

感染者が見つかったら上演を中止することも前提です。客側に見つかったら、追跡調査が終わるまで待つ。上演側に見つかっても同様に待つ。上演側だけでなく客側にも、行動を律する高い自制心が求められますが、そこは信じるしかありません。もちろん、その間のチケットは払い戻して、検証という名目にふさわしく振舞う必要があります。

そして医療業界を敵に回してはいけないこと。上演するとなった時点で世間の反発は予想されますが、医療業界の反発だけは避けないといけない。いろいろ検索すると、4月上旬の首都圏の医療現場は本当にきつかったようです。それが落着いてきたところに上演とかふざけるな、と言わせてはいけません。そのためには検証の名目が名目だけではない(ややこしい)ことを信じてもらう必要があります。どういうことかというと、稽古前の段階から、稽古場、劇場とも衛生と導線の設計を行なう。関係者にそれを守ってもらうことで、感染者が見つかったとしても、感染経路を狭められて、観ていたから感染したのか、それ以外の場所で感染したのか、特定しやすくすることです。例えば、観客として来場した人が楽屋訪問をして接触、のような事態は厳禁です。なんならロビースタッフと出演者も接触禁止です。そういう設計を行なって、医療業界の人も結果に興味深々とできる専門家を招かないといけません。ダイヤモンドプリンセス号に乗込んで、能力と実績が十分なのに前線から浮いてしまっている専門家とかどうでしょうか。

こういう対策を立てて実行できる劇団はあるでしょうか。残念ながら普段から助成金をもらっている小劇場はお呼びではありません。上演しないとこの先が危ないと訴えられる自他ともに認められているプロ集団、稽古場と劇場を両方所有してその段階から設計対応できる設備、客を登録制にしても一定数の動員が見込める集客力、最初に予定していた人がダメになっても代わりの務まる人がいる人員の厚さ、この対応への協力を呼掛けて賛同してもらうための人気と知名度と政治力、そして、最初は儲けにならないだろうけれどそれでも投資可能な財力。

私はこれこそ劇団四季が適任だと思います。本当なら国公立劇場が率先できるといいのでしょうが、それでクラスター感染が発生した日にはどこから訴えられるかわかりませんので動くのは無理です。宝塚はファン層が女性に限られているので検証の効果が半減なのと、3月の上演が目立って叩かれてしまったので、避けたほうが無難です。創立者がヤス、ケイタの間柄で劇場立地を分捕って以来の政治力はもうなくなってしまったのでしょうか。

もちろんこれを実施した結果、感染が広がると信じられる結果が出たら、業界全体アウトです。あとは観客が想定よりも来なくて赤字が拡大して体力を弱める可能性もあります。なので、あれこれ天秤にかけての想像の話です。

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