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2022年3月 7日 (月)

松竹製作「三月大歌舞伎 第二部」歌舞伎座

<2022年3月5日(土)昼>

御数寄屋坊主にしてゆすりたかりで悪名高い河内山早春が、たまたま目を付けた質屋で騒動があると訊いてみれば娘が大名に軟禁されていると聞いて解決料と引換えに取返すという「河内山」。心を入替えて商売に励むと誓った魚売りが早朝に海辺で拾った財布に喜び自宅で宴会を開くも、酔って目が覚めたら妻にそんな財布は知らないと言われる「芝浜革財布」。

仁左衛門の河内山。悪人という設定の割りに悪人然とは感じず、すっとしていた。娘を取返してやろうと持ちかける出だしは、金を借りられない代わりの儲け話が見つかったから吹っ掛けるという強気を抑えめにして、代わりに駆引きの要素を多めに混ぜた印象。乗込んで話が付いた後にたかった金子を懐に入れようとしたときの驚きも、客席サービスにはいいが人物が小さくなってしまうマイナスあり。悪人をより悪人がやっつけるという素直な建付けにはしなかったか。人物の大きさでは殿様の鴈治郎、練れた雰囲気は家老の歌六が、それぞれいい感じ。

菊五郎の芝浜。ちょっと型を感じてしまったけど、それでも政五郎を演じる菊五郎と、妻おたつを演じる時蔵の掛合いがよかった。落語も聞いたことがないのに粗筋を知っている有名な演目だからと構えずに観ていた分だけ、引き込まれた。みんな妙に上手な宴会の場面、女房自慢をすることでそのあとの話を不自然にさせないのは脚本の工夫か。

2本ともよくできた話とはいえ、というか、よくできた話だからこそ、そこに寄り掛かった感が強い。芝浜で寺嶋眞秀演じる丁稚が芝居の名場面を披露するところが2本通して本日一番の拍手になってしまうのは、子役贔屓とはいえいかがなものか。2本とももっと面白くできたはず。

<2022年3月9日(水)追記>

片岡仁左衛門 休演のお詫びと代役のお知らせ」が出ていました。

 平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 歌舞伎座「三月大歌舞伎」第二部『河内山』の河内山宗俊に出演をしております片岡仁左衛門ですが、体調不良のため、本日3月9日(水)から当面の間休演し、下記の通り、代役にて上演させていただくこととなりました。

 なお、復帰につきましては決定次第、お知らせいたします。

 何卒ご諒承を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

松竹株式会社

■歌舞伎座「三月大歌舞伎」
【第二部】
『河内山』
河内山宗俊  中村 歌六
高木小左衛門  坂東 亀蔵
大橋伊織  片岡 孝志

2022/03/09

無事に復帰できますように。

<2022年3月19日(土)追記>

復帰してた。歌舞伎美人より。

歌舞伎座「三月大歌舞伎」第二部『河内山』片岡仁左衛門 出演についてのお知らせ

 平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 歌舞伎座「三月大歌舞伎」第二部『河内山』の河内山宗俊に出演をしております片岡仁左衛門は、体調不良のため、3月9日(水)より舞台を休演しておりましたが、体調が回復し、明日3月16日(水)公演より舞台に復帰させていただくことになりました。

 つきましては明日より、当初の配役通り上演いたしますので、よろしくお願い申し上げます。

 皆様には、多大なるご迷惑、ご心配をお掛けしましたこと、お詫び申し上げます。

松竹株式会社
2022/03/15

無事でよかった。

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