松竹製作「六月大歌舞伎 第二部」歌舞伎座
<2022年6月4日(土)昼>
妻と母の不仲に悩まされるも戦の才と忠誠心あふれる家臣に恵まれた信康が織田信長の勘気を受けて謹慎を命じられる「信康」。山王祭の江戸で芸者や鳶たちが踊りや芸を披露する「勢獅子」。
時間の都合で第三部が観られず、ならばと第二部に挑戦。
「信康」は染五郎が歴代最年少の17歳で信康を演じるのが目玉だったけど、「役者は声」派の自分には残念な出来。どれだけ見た目に凛々しく大声が通っても正直な声が出ていないのは駄目。役作りをどれだけ頑張っても声で結果が出せないのは駄目。贔屓のアイドルの初舞台なら温かい目で見守っても高麗屋でこれは駄目。信康、信長双方の家臣役や徳姫など正直な声の出せる役者が揃っているので、この公演の最中に吸収してほしい。家康の白鸚の活舌が衰えすぎなのも厳しかった。去年の弁慶では体力はまだしも活舌が悪いとは思わなかったけど。晩年の家康ならしっくり来たけど、40歳になるかならないかくらいの時代なので、貫禄は十分でも活舌で年齢が狂うのは困る。
「勢獅子」はにぎやかな踊り多数。獅子舞が出ているから正月の演目かと思って調べたら山王祭が舞台でちょうどこの時期の話題。我ながら祭りの季節感に鈍い。
« 日本総合悲劇協会「ドライブイン カリフォルニア」下北沢本多劇場 | トップページ | 鵺的「バロック」ザ・スズナリ »
« 日本総合悲劇協会「ドライブイン カリフォルニア」下北沢本多劇場 | トップページ | 鵺的「バロック」ザ・スズナリ »
コメント