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2023年7月 2日 (日)

National Theater Live「オセロー」

<2023年7月1日(土)夕>

ヴェニスで将軍を任されているムーア人のオセロー。上院議員ブラバンショーの娘デズデモーナと愛し合い、ふたりはブラバンショーに内緒で結婚したが、デズデモーナが本気のためしかたなく結婚を認められる。直後にキプロス島を守るためにオセローが派遣されるが、結婚したばかりのデズデモーナも付いていく。キプロス島は嵐のために敵の船が引返して無事だったが、嫌いな将軍にいいことが続く旗手のイアーゴーは、副官のキャシオーがデズデモーナと密通をしているとオセローに吹込み、両者の追落しを狙う。イアーゴーが自分の妻エミーリアに手に入れさせたハンカチのためにイアーゴーの言うことを信じてしまったオセローは嫉妬に苦しむ。

シェイクスピアの中でも観たことのない演目だったのでこの機会にと鑑賞。衣装がモダンでスタイリッシュな舞台だけど、脚本は一応原作通りなのかな? 芝居で観るとシェイクスピア特有の良くも悪くも回りくどい台詞を追うのに苦労することがあるけど、字幕頼りで観たらこれが随分とわかりやすくて今っぽい。なるほど、四大悲劇と言われるだけのことはある。内容の是非を問わなければ、この芝居はタイトル役のオセローより敵役のイアーゴーのほうが役としては「おいしい」ですね。

今っぽいのは現代の問題を反映させてそういう演出にしたと幕間の裏話で話していた。イアーゴーの妻エミーリアが後半に後悔するところはMeToo運動なんかを踏まえたらしく、短い出番ながらも激しい主張。あとイアーゴーがオセローを陥れた理由を問われた最後のあたりは、人種差別の意図。幕間の裏話によると黒塗りの役者が白人のデズデモーナ役とキスするのが大騒ぎになったこともあるんだとか。

だとしても、全体にすっきりと観やすい話だった。役者に外れはないので落着いて観ていられる。これも幕間の裏話によると周囲に座っている役者のリアクションも演出をはっきりさせるために効果的だったらしいけど、映像だとそこは一部しか観られなかったので、効果は不明。

全体によくできていたので、迷っている人なら観て後悔はないでしょう。

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