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2024年7月 2日 (火)

2024年上半期決算

恒例の決算、上半期分です。

(1)ホリプロ/フジテレビ主催「オデッサ」東京芸術劇場プレイハウス

(2)(3)神奈川芸術劇場プロデュース「スプーンフェイス・スタインバーグ(片桐はいり版)(安藤玉恵版)」神奈川芸術劇場大スタジオ

(4)KERA CROSS「骨と軽蔑」シアタークリエ

(5)劇団四季「ジーザス・クライスト=スーパースター(エルサレム・バージョン)」自由劇場

(6)MONO「御菓子司 亀屋権太楼」ザ・スズナリ

(7)パラドックス定数「諜報員」東京芸術劇場シアターイースト

(8)青年団「S高原から」こまばアゴラ劇場

(9)梅田芸術劇場企画制作主催「VIOLET」東京芸術劇場プレイハウス

(10)(11)新国立劇場主催「デカローグ1・3」「デカローグ2・4」新国立劇場小劇場

(12)青年団「銀河鉄道の夜」こまばアゴラ劇場

(13)青年団「阿房列車」こまばアゴラ劇場

(14)青年団「思い出せない夢のいくつか」こまばアゴラ劇場

(15)新国立劇場主催「デカローグ5・6」新国立劇場小劇場

(16)劇団青年座「ケエツブロウよ」紀伊国屋ホール

(17)フライングシアター自由劇場「あの夏至の晩 生き残りのホモサピエンスは終わらない夢を見た」新宿村LIVE

(18)ゴツプロ!「無頼の女房」本多劇場

(19)劇団四季「オペラ座の怪人」神奈川芸術劇場ホール

(20)東京喜劇熱海五郎一座「スマイル フォーエバー」新橋演舞場

(21)ナイロン100℃「江戸時代の思い出」本多劇場

(22)ほろびて「音埜淳の凄まじくボンヤリした人生」STスポット

(23)パルコ企画製作「ウーマン・イン・ブラック」PARCO劇場

以上23本、それと隠し観劇が1本ありますがそちらは非公開です。合計24本、すべて公式ルートで購入した結果、

  • チケット総額は 166600円
  • 1本あたり(チケットあたり)の単価は 6942円

となりました。なお各種手数料は含まれていません。また、上半期は映画館での芝居映像見物はありません。

チケット単価ですが、高いと言えば高い、こんなものかと思えばこんなものです。昔は均せば1本5000円の勘定でしたけど、物価が上がっての3割高くらいだと思えばしょうがない。願わくは6000円くらいに収めたいとは思いますが、歌舞伎を観なかった代わりに銀座有楽町方面に足を運んでいますし、ミュージカルをいくつか観たりしています。といって小劇場を増やして総額が上がる代わりに単価を下げるのは、近頃体力がきついので、どうなることやら、です。

寸評ですが、観終わったときにはそれなりに楽しんだ気分になったものでも振返ればどうかなというものもあります。だからその分は差引いてほしいのですが、やっぱりよくできていたよねの(1)、あと一歩がほしかったけれども挙げておきたい一人芝居の(2)、「ちゃんと負けないのがいけない」の名台詞が印象強い(6)、2度目でも楽しめた(14)、こういうのだよこういうのの(16)、元ネタはさておき仕立ては間違いなくぶっ飛び名人芸の(21)、名作にして名演の(22)、3度目を楽しんだ(23)です。

ここからもうひと絞りすると(16)(21)(22)ですが、上半期の1本を選ぶなら(22)です。他が好みの人もいるでしょうけど、(22)は観たのが千秋楽前日でなかったら緊急口コミプッシュを出していた仕上がりで、間違いなく名演でした。

上半期は今のうちに観ておかないとということで観た芝居がいくつかあります。まず、こまばアゴラ劇場閉館で観に行ったのが(8)(12)(13)(14)。これだけ観ればすっきりしました。それと歳が歳だからと観に行った(17)と(20)。これは串田和美のもう少し平気だろうという調子と対称的に、伊東四朗はきついなという印象でした。公演前半ならもう少し元気だったのかもしれません。

あとは代替わりというのでしょうか。二世がどうした何のそので女優を育ててみせた老舗劇団の(16)と、当たり役の後継者を無事に見つけられた(23)です。劇団四季はあまり詳しくありませんが、(5)や(19)には名作の引継ぎみたいな目的もあったのでしょう。それで言えば青年団も(8)なんかは昔よりも役者が入替っています。本拠地を移転して今後どうなるかです。

上半期の話題はいくつかありましたが、ブログに書かなかった宝塚のいじめ自殺事件の和解と、日本テレビと小学館の雑な仕事で原作の漫画家が自殺した話を挙げておきます。前者は自殺直後にふざけた顔の企画室長が出てきていじめはまったくありませんでしたと言い切ってからの無様な和解、後者はこれで怖がっちゃいけないとふざけた調子のまとめを書いた報道機関にあるまじき内部調査報告書、どちらも論外です。加害者側がそんなものを表に出してはいけないという判断が働かない時点で頭がおかしい。創作においては「頭がおかしい」は誉め言葉になり得ますが、運営において「頭がおかしい」は組織が駄目になっている、言葉通りの悪口です。いつからかああなったのか、元々ああだったのが今回明るみに出たのか、どちらなんでしょう。

この手の話題、去年から何なんだろうなと考えているのですが上手くまとまりません。考えのとっかかりとして「リスクを取るべき人がリスクを引受けて手を打つ代わりに、リスクの責任部分だけを他の人に押付ける行動をとり、上手くいったときの成果は攫っていく」「リスクを引受ける人の中には度胸一発でやりたい放題やる人が出てくるが、責任を押付けている人は何も言えないのでやりたい放題が増長する」「責任を押付けられた人は損を被って後始末をするが、報われない」「それは自分だけが儲かればよしとするビジネスモデルを考えれば理想だが破廉恥に過ぎて、だけどそれがまかり通る環境があった」「資金と志望者が潤沢な限りはやりがい搾取で回るが、それが先細りすると破綻する」までは思いついたのですが、まとめようとするとどうにも主語が大きくなってしまう。この話はこれ以上書くとそれだけで気分が悪くなりそうなので、書かずに考え続ける話題になりそうです。その他の上半期の話題はまあ、ぼちぼちです。

引続き細く長くのお付合いをよろしくお願いします。

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