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2024年11月17日 (日)

こまつ座「太鼓たたいて笛ふいて」紀伊國屋サザンシアター

<2024年11月3日(日)昼>

「放浪記」で売れた林芙美子。二人暮らしで元行商人の母は小説なんていつ書けなくなるかわからないと必死に切詰めた暮らしを送る。やがて出版した本が発禁処分になってしまうが、ここで腐れ縁の音楽業界の男から従軍記者の仕事をもらう。初めは調子よく書いていたのだが・・・。

初演を観ていたけど中身はすっかり忘れてこの再演。今観たらあれで反省した気分にならないでくれという後半だけど、それはそれとしてよく出来ているのはさすが。序盤の台詞にあった、昔の貧乏暮らしの種を全部売ったらもう書くことがなくなるかもしれない(大意)という台詞は当時の井上ひさしの気分もあったかなかったか。

ただし、役者としてメインを張る大竹しのぶが、強かな面は出せているにしても「あれっ」というくらいのパワー不足。この劇場でその程度の声では本当かよと疑ってしまった。それに合せたか、周りの役者も小さく始まったけど、そちらはそのうち解消。母親役があまりに上手で、誰だこれと休憩時間に確かめたら高田聖子でびっくり。新感線からこんな役までなんと幅の広いことよと感心しきり。あとは音楽業界から渡り歩いていく胡散臭いプロデューサーの福井晶一はここぞというところで声を張って盛上げてくれる。だけど主人公の大竹しのぶがあのパワー不足ではちと厳しい。この日限りの出来か今の実力かは不明だけど、まあまあいい歳になっているからマイクなしの芝居は厳しいか。

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