パルコ企画制作「志の輔らくご in PARCO 2025」PARCO劇場
<2025年1月12日(日)昼>
いろんな人がやって来る窓口は応対する職員も大変で「みどりの窓口」。実家の寺を継ぐつもりで故郷に戻ったものの父が元気なら自分は必要ないとわかって市役所勤めを始めた男の無鉄砲な行動力「ローマへの米」。博打に狂った左官の親方、積もった借金をきれいにしてほしいと娘が吉原に身を売ろうとするも、女将の計らいで一年の猶予をもらって大金を手にしたが「文七元結」。
新年吉例。「みどりの窓口」は聴いたことがあったけれどもやっぱり面白い。「ローマへの米」は細部はともかく実話だけれど、家に帰って検索してわかったのは故郷に戻る前の前職で、それは行動力もある人だろうなと。そしてたまに見かける話の元がこれだったかとようやく知った「文七元結」。どれもよくできている。幕間の映像だけは、笑わせようとして一部ネタを入れていたんじゃないかと思うけど、客席全員信じていたみたいなので笑うか迷った。でもパルコが2位なわけないだろうと思う。
聴き終わって、1本目はともかく2本目と3本目はいい話に寄せてきたなと感じたけれど、それは終わりに志の輔が話していた。去年1年のあれこれをどうまとめようか毎年うんうん唸ってようやく形にするのがこの1か月公演、昨今のひどい世の中を考えると何とかなってほしい。それは自分にはよくわかって、昔の世の中だってひどいことはたくさんあったけど、それだからこそそれ以上に世の中捨てたもんじゃない話もたくさんあったんだという話。昨今は下は余裕がなくて、余裕があるはずの上は狡すっからい考えが目に付いて、神も仏もあるものかと言いたくなる世の中だからこその演目選定かと。
« 2024年下半期決算 | トップページ | ポウジュ「リタの教育」シアター風姿花伝 »
コメント