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2025年5月25日 (日)

ニッポン放送企画制作「リプリー、あいにくの宇宙ね」本多劇場

<2025年5月24日(土)夜>

100隻の宇宙船を宇宙のあちこちの惑星に派遣して、何らかの鉱物を発見できないかと探すプロジェクト。その1隻の宇宙船が成果も乏しく地球に戻る途中で、アンドロイドが異常事態を発見して船員をコールドスリープから起こす。なんとエイリアンの卵が船内に産みつけられていた。ここから次々と災難に見舞われる宇宙船は、はたして無事に地球に戻れるのか。

ヨーロッパ企画で上演されてまったく不思議ない脚本で、今回はB級スペースコメディで辻褄を合せたながらもでたらめなのはお馴染みの展開。今回は外部出演者に劇団員少々の陣容で上演。全員気を抜かずに演じていましたが、どうでもいい場面でも顔芸で演技をしてくれた伊藤万里華のテンションは目を惹きました。シシド・カフカはでかい、という以上にあっさり目の仕上がり、に見せて割と長台詞を軽くこなして、こなしすぎて、あれは周りがもっとテンションが高くないと良さが半減するからこちら側のテンションを上げる演出プランもあったのではないかとか、なんというかいろいろ惜しい。

よく出来ていて笑いどころ多数も、グルーブ感を感じさせるところまではいかず。前回観たのが同じ劇場で「来てけつかるべき新世界」ですから、やや点が辛くなるのはしょうがない。難しいものです。

<2025年6月1日(日)追記>

少しだけ文章を調整。

悪童会議「見よ、飛行機の高く飛べるを」こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ

<2025年5月24日(土)昼>

明治44年の名古屋の女子師範学校。新しい時代にふさわしい女性像を探しながら学年中でも浮いてしまう2年生の杉坂は、学業運動なんでも随一の4年生の光島と、ある夜の目撃を通して意気投合する。教師から借受けた自然主義の小説や与謝野晶子発刊の雑誌に感銘を受け、他の生徒とも協力して宿舎内で回覧する雑誌の編集を目指す中、そのうちの一人が「問題」を起こしたところを目撃されてしまう。

やはり名作でした。「女子もまた、飛ばなくっちゃならんのです」の台詞が代表かと思いますが、それを補強する台詞も、否定する台詞も、あちこちに散りばめられていて、実によくできている脚本です。

終盤の裏で行なわれている運動会で、芝居の山場の裏の競技には綱引きを持ってきていることに今回気が付きました。脚本がさすがです。そして、光島の普段着を赤にしておいて、新庄が白組で白い衣装なところは、舞台作りが上手ですよね。スタッフワークに手抜きなしで、劇団名に相反して、この場面に限らず脚本を丁寧に立ち上げていました。

それは役者選びにも表れていて、年上組は腕のあるところで固めていました。菅沼くら役が千葉雅子、安達貞子役が砂田桃子、板谷わと役がザンヨウコ、青田作治役が新原武、板谷順吉役が柳下大、中村英助役が唐橋充、校長役が俵木藤汰です。全員いい感じですが、板谷順吉を演じて固い台詞もしっかりこなして見せた柳下大が発見でした。女生徒組もなかなかでしたが、ここは出だしは普通だったものの途中から思いっきり杉坂を演じてみせた今村美歩を挙げておきます。他もなかなかでした。

さすがに会場が広すぎて土曜の昼公演と言えども満席にはなりませんでしたが、それでも客を散らせずにきっちり前方に寄せて収めて客席密度を保った制作陣と、テンションを保って演じてみせた役者陣には拍手を送りたいと思います。

<2025年6月1日(日)追記>

少しだけ文章を調整。

2025年5月12日 (月)

イキウメ「ずれる」シアタートラム

<2025年5月11日(日)夜>

とある会社の社長の兄とその弟。豪邸を建てた両親は海外に移住して2人暮らし。弟は精神病院に半年入院して退院したばかりだが、仕事だけでなく家事一切すら行なうつもりはない。事情があって長年勤めていた家政婦に暇を出したばかりなので新しく人を探している。幸い隣町出身の格好の人材が応募してきたので兄は雇って働き始めてもらったが、弟は弟で怪しげな男を家に連れ込む。折しも、山を越えた隣町では豪雨災害の影響で人だけでなく野生の動物まで避難してきていると言われている。

初日。ああ、イキウメっぽい、という芝居。具象芝居ではあるけど、半分ネタバレで書くと「人魂を届けに」とか「新しい祝日」とか、そんな感じ。そこでいままでのイキウメと違うなと感じたのは、観客に芝居と距離を取らせたかったか、登場人物5人とも、素直に感情移入できないような要素を持たせていること。さらっとしていいように見せているけどあの役もしれっと酷いですから(ネタバレ防止)。

それなりに笑いはあっても、観終わってすっきりするかというと、そういう芝居ではない。こんな終わり方でいいのかという終わり方。こんな終わり方でもそれなり以上に格好が付いてしまう世の中になってしまった。そういう現代をイキウメっぽく切り取って見せた1本。

ケムリ研究室「ベイジルタウンの女神」世田谷パブリックシアター

<2025年5月11日(日)昼>

親から社長の椅子を譲り受けた、とある大デベロッパー会社の世間知らずの令嬢社長。1か月後に結婚を控える婚約相手の専務は次の市長選に打って出る予定で順風満帆。そのためにもと、街中の貧民街ベイジルタウンの再開発を計画する。隣接する区画を譲ってもらうため訪れた会社の社長はかつての小間使いだが、まったく覚えていない。そこに相手から持掛けられたのは、令嬢社長1人だけでベイジルタウンで着の身着のまま1か月無事に過ごせたら土地をただで渡す、過ごせなかったらただで譲るという賭け。こうしてベイジルタウンにやってきた社長令嬢だが・・・。

これがKERA芝居かと言いたくなるくらいの予定調和に充ちたハートフル不条理ファンタジーコメディ。相変わらず名人芸の映像とステージワークまでハートフルな絵を使って、お終いは思いっきり甘く巻いて仕上げた1本。緒川たまきに本気でぶりっこをさせてどこまで魅力を引出せるかに挑戦したに違いないので、主役が体調不良では中止もやむなし。もともと緒川たまきメインのKERAとのユニットでもあるし。

役者は書かれている名前から好きな人を選べばいいんじゃないですかね、1行目と3行目なんて誰を選んでもいいですよ、と言いたいところだけど、古田新太があの役かと言われるとそれは疑問。この日は台詞ととちっていたけどそんなことは関係なく、さすがに役に合わなさすぎじゃないのかと。

映画のリーディング公演が中止に

こんな企画があったんだということを初めて知りました。

Classic Movie Readingは名作映画を朗読劇にし、名作の魅力に再び焦点を当てるプロジェクト。
過去には「ローマの休日」「自転車泥棒」「風と共に去りぬ」「若草物語」を上演しており、
Vol.4ではシリーズ初となる邦画、小津安二郎監督の傑作「東京物語」を上演しました。
Vol.5では「ローマの休日を」脚本を一新して再演いたします。

著作権の切れた映画の名作なら脚本の出来は保証されていますから、それを朗読劇に仕立て直せばいいとはいい目の付け所です。少し前には江戸川乱歩の著作権が切れて上演が重なったこともありましたが、著作権切れなら堂々としたものです。

それが今回は中止になりました。公式より。

Classic Movie Reading Vol.5『ローマの休日』
公演中止・延期のお知らせ

平素よりClassic Movie Readingシリーズにご愛顧を賜りまして、誠にありがとうございます。

Classic Movie Reading Vol.5『ローマの休日』につきまして、製作委員会内における重大な相違が発覚し、協議を続けてまいりましたが、公演を無事に上演するまでのクオリティの担保や進行が難しいという判断で、大変残念ながら、7月12日(土) 、13日(日) 4公演を中止・延期とさせていただきます。

これは出演者、スタッフに関しての非は一切なく、運営サイドの責任となります。ご来場を楽しみにされていたお客様には、大変なご迷惑をお掛けすることとなり、誠に申し訳ございません。心よりお詫び申し上げます。

<中止となる公演>
7月12日(土) 14:00/18:00
7月13日(日) 12:00/16:00

チケットの払い戻しに関しましては「チケット払い戻しのお知らせ」をご確認ください。

Classic Movie Reading Vol.5『ローマの休日』製作委員会

初めは何か著作権に触れたのかと思いましたが、出演者やスタッフに非は一切なく運営サイドの責任と書かれていますし、そもそも再演かつ他の映画のリーディングも上演しているから、著作権周りの確認でへまをしたとも思えません。

それでサイトの下を見ると、このような記述があります。

企画・製作:style office
主催:Classic Movie Reading Vol.5「ローマの休日」製作委員会

この業界における企画と製作と主催の使い分けがいまいちわかっていないのですけど、長年薄らぼんやり考え付いたところでは、企画は劇場との調整を担うところ(公演スケジュールとチケット販売と役者スタッフのキャスティング)、製作は稽古して上演まで持っていくところ(演劇っぽいところ)、主催は金を出すところ(それと引換えにチケットのいくばくかの販売権を握る)、ではないかと考えています。

それと製作委員会というのは映画でよく聞く体制で、複数名が製作費を出す代わりに、一定以上儲かったらあとは全部自分たちで持っていくための体制だとどこかで見たことがあります。

だから製作委員会内における重大な相違とは、つまるところ儲かったときの分け前の取分が決まっていなかった、あるいは損が出たときの負担割合が決まっていなかった、ということではないかと思われます。どちらでしょうね。

日付は入っていませんが、これが発表されたのが2025年4月23日です。上演予定が7月12日と13日ですから、ドタキャンよりはずっとよかったでしょう。少なくとも観客にとっては。

2025年5月 6日 (火)

2025年5月6月のメモ

他の用事を優先していたらまとめが遅れて一部公演は始まってしまいました。

・ニッポン放送企画制作「リプリー、あいにくの宇宙ね」2025/05/04-05/25@本多劇場:ヨーロッパ企画の上田誠の脚本演出

・ケムリ研究室「ベイジルタウンの女神」2025/05/06-05/18@世田谷パブリックシアター:KERAと緒川たまきの主催名で再演ですが頭から2公演は緒川たまきの体調不良で公演中止案内が出ているので注意頭から2日間3公演を中止して開演

・小松台東「ソファー」2025/05/10-05/18@ザ・スズナリ:一度くらい観ておきたいのですけど

・イキウメ「ずれる」2025/05/11-06/08@シアタートラム:久しぶりのゲストなし劇団員だけの公演は1か月公演にも関わらず前売完売

・新国立劇場主催「蝶々夫人」2025/05/14-05/24@新国立劇場オペラパレス:一度くらいは観ておきたいけれど7月に学生向け公演があってそこを狙うのは下品かどうかと悩んだり

・悪童会議「見よ、飛行機の高く飛べるを」2025/05/21-05/25@こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ:昔観て名作だったし千葉雅子が出るなら怪しい団体でもないだろうとピックアップ

・ほろびて「ドブへ」2025/05/21-05/26@吉祥寺シアター:前に観たのがとてもよかったのでもう一度確かめたい

・シス・カンパニー企画製作「昭和から騒ぎ」2025/05/25-06/16@世田谷パブリックシアター:三谷幸喜がこれだけ役者を集めたらそれはもちろん観たい

・劇団普通「秘密」2025/05/30-06/08@三鷹市芸術文化センター星のホール:短い間に三演目らしいのでピックアップ

・パルコ企画製作「先生の背中」2025/06/08-06/29@PARCO劇場:演出家にやや不安があるも他は盤石の体制だから間違いはなかろうと

・THE ROB CARLTON「ENCOUNTERS with TOO MICHI」2025/06/11-06/15@赤坂RED/THEATER:前は見逃したので今回観られれば

・名取事務所「燃える花嫁」2025/06/11-06/15@吉祥寺シアター:重たい話題で気が重いですけど公演のころには気が変わるかもしれないとピックアップ

・新国立劇場主催「ザ・ヒューマンズ」2025/06/12-06/29@新国立劇場小劇場:桑原裕子の翻訳物演出は前回が好印象だったのでピックアップ

・平凡パンチライン「Wife is miracle」2025/06/19-06/29@本多劇場:宮藤官九郎が大人計画の女優多めで上演するときのユニット名でしたっけ

・iaku「はぐらかしたり、もてなしたり」2025/06/27-07/06@シアタートラム:もう一度観たいと思いつつ全然観られていない

4月は見る本数を減らしましたが、この期間は三軒茶屋の前売完売群をどれだけ拾えるか努力しつつ他も日程の都合次第でとなりそうです。

<2025年5月10日(土)追記>

中止情報を直して、日付の記載がおかしかったのを直して、並び順が初日順になっていないところを並べ直して、1本追加。慌てて書いたら駄目ですね。

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