ケムリ研究室「ベイジルタウンの女神」世田谷パブリックシアター
<2025年5月11日(日)昼>
親から社長の椅子を譲り受けた、とある大デベロッパー会社の世間知らずの令嬢社長。1か月後に結婚を控える婚約相手の専務は次の市長選に打って出る予定で順風満帆。そのためにもと、街中の貧民街ベイジルタウンの再開発を計画する。隣接する区画を譲ってもらうため訪れた会社の社長はかつての小間使いだが、まったく覚えていない。そこに相手から持掛けられたのは、令嬢社長1人だけでベイジルタウンで着の身着のまま1か月無事に過ごせたら土地をただで渡す、過ごせなかったらただで譲るという賭け。こうしてベイジルタウンにやってきた社長令嬢だが・・・。
これがKERA芝居かと言いたくなるくらいの予定調和に充ちたハートフル不条理ファンタジーコメディ。相変わらず名人芸の映像とステージワークまでハートフルな絵を使って、お終いは思いっきり甘く巻いて仕上げた1本。緒川たまきに本気でぶりっこをさせてどこまで魅力を引出せるかに挑戦したに違いないので、主役が体調不良では中止もやむなし。もともと緒川たまきメインのKERAとのユニットでもあるし。
役者は書かれている名前から好きな人を選べばいいんじゃないですかね、1行目と3行目なんて誰を選んでもいいですよ、と言いたいところだけど、古田新太があの役かと言われるとそれは疑問。この日は台詞ととちっていたけどそんなことは関係なく、さすがに役に合わなさすぎじゃないのかと。
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