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2025年11月 3日 (月)

ほろびて「光るまで」浅草九劇

<2025年11月2日(日)夜>

ぼんやりとしか思い出せない男が語る、妻の実家に初めて顔を出した話。実家の家族とは折合が悪くもう10年以上帰っていない、結婚したことも手紙で知らせただけの仲だが、ある日妻が実家に帰らないといけないと言い出して一緒に妻の実家に出かける。挨拶した母親と兄は愛想よく歓迎してくれるが、姿が異なる別人だと妻が言う。

前に観たときが良すぎたので再挑戦のほろびてです。この4人の関係はどうなっているのか、という点を曖昧にさせ最後に明かすのは芝居の手法の1つですが、途中まではよかっですし、質は高いのですが、最後のオチが急展開過ぎて付いていけなかった。ちょっともったいなかったというのが感想です。

チラシやサイトには「過去に作った『公園』を原案として作成した、新作を上演します」とありますので、おそらく最後の場面は今回足したものではないかと思われます。ただ、それまでのぼんやりとした雰囲気、壊れそうなところを壊さないように努めるところをチラ見せしながら、唐突にかつ中途半端に具体的な話に飛びすぎでした。これがもっともっと具体的な現実の具体的な話だと野田地図なんかでも見かけるような展開になりますが、あちらはそれまで具体的な話に負けないくらいテンション高めのしゃべり通しで種を撒いて土台を作った上での急展開です。どれだけテンションの高い場面でも緩さと柔らかさが基にあって膨らませた場面をいきなり握りつぶすような展開は、うーん、どうなんでしょう。

役者は問題ありません。主人公の藤代太一と妻役の藤井千帆、母親役の佐藤真弓と兄役の佐藤滋。むしろ素晴らしい出来。舞台の奥を空けて楽屋まで見せるのは平成中村座が浅草でやっていたのを場所柄思い出しました。だから80分の芝居でしたが開演前のゼロ場を入れると2時間近くやっていたことになります。すっきりした舞台美術も、ほとんど流れないけど今時らしい綺麗な音響もよかった。ただ今回は私の好みに合いませんでした。

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