劇団☆新感線「爆烈忠臣蔵」新橋演舞場
<2025年11月15日(土)昼>
天保時代。元役者の父に山の中で育てられた娘は、江戸で役者になる、忠臣蔵で大星由良之助を演じる、そして大看板役者になることを夢見て江戸に出てくる。だが女性が舞台に立てない御法度が出てから久しく、また天保の改革を前に歌舞音曲に目を付けられたくない小屋主たちも認めない。そんな中で女性も出ている闇芝居があるとこっそり教えられて連れて行かれたのは、無宿人が集まる島だった・・・。
芝居やミュージカルの有名な演目、サブカルというほどサブでもない有名な漫画やアニメ、そして新感線について、知らなくても楽しめる、知っていればなお楽しめる、これでもかと詰込まれた脚本は劇団員が集まった中途半端な45周年に相応しい内容。最後はスペシャルゲストに任せ過ぎではないかと思わないでもないものの、そこまでのハチャメチャを考えれば許される。
内容を云々するのも野暮なので役者寸評。主人公まで劇団員で欲張らずに小池栄子を連れてきたのが好判断で、カーテンコールで駆けてきたときの笑顔に文句なしの拍手。元劇団員の橋本じゅんは出番多数のおいしい場面多数で商業演劇での活躍多数に恥じない出来で、右近健一とのデュエットで美声を無駄遣いする場面はこの日一番のお気に入り。もはや劇団員の早乙女太一は相変わらず切れのいい殺陣を馬鹿衣装と一緒に披露してさすが。高田聖子と粟根まことが本格演技と馬鹿演技の切替を見せるも、どれだけ真面目にやっても小劇場新感線を失わなかった(褒め言葉)のは羽野晶紀。その分だけ他との絡み控えめで終わってしまった橋本じゅんが惜しい。タッパ高くて顔よしの向井理は顔が小さすぎて髷が似合っていないものの二役こなして活躍。そして古田新太はそれなりの役なものの出番控えめにしたのは正しい判断で、身体が動かなくなったのでは致し方なし。他は侍姿と芝居が妙に様になっていた世直隊長の川原正嗣と采女家臣の武田浩二を挙げておく。
あとは本筋とは関係ないけど、歌舞伎の見得を切る場面であれだけの役者がそろっても歌舞伎役者のように見得を切るのは難しいのだなとは発見だった。身体を大きく柔らかく使えないといけないのか。
« 松竹主催「吉例顔見世大歌舞伎(夜の部)」歌舞伎座 | トップページ | 阿佐ヶ谷スパイダース「さらば黄昏」小劇場楽園 »
« 松竹主催「吉例顔見世大歌舞伎(夜の部)」歌舞伎座 | トップページ | 阿佐ヶ谷スパイダース「さらば黄昏」小劇場楽園 »

コメント