新国立劇場演劇研修所演劇研修所「社会の柱」新国立劇場小劇場
<2026年2月15日(日)昼>
ノルウェーの海沿いにある小さな町。領事を務めるベルニック家の当主カルステンは造船業を営み町の経済を支え、公園を寄贈し、学校を作り、社会の柱として期待されるような名士である。その妻ベッティーも模範的な妻であったが、かつて弟のヨーハンと異母姉のローナが15年前に騒動を起こしてアメリカに渡って以来、影を引きずっている。町に鉄道敷設の話が挙がっているだけでなく、自前の船の整備に加えてアメリカの船が緊急修理でやって来たため造船業が忙しいある日、ヨーハンとローナがアメリカから戻ってくる。カルステンは2人に誰にも話していない負い目があった。
よくぞここまで問題を積上げたというイプセンの脚本は現代演劇のはしりと呼ばれるに相応しい1本。それだけに役者に求められるものも多く、言い訳出来ない万全のスタッフワークでこの演目を持ってきて千尋の谷に突落とす演出兼研修所長の宮田慶子は鬼畜半分親心半分か。主要人物を演じた役者は頑張りは認めるものの歯は立てど食いちぎって消化するところまでは届かず、オープニングの噂話も上滑りして休憩時間に登場人物図を見直す必要あり。造船業の現場監督の和田壮礼、支配人の森唯人、ベッティーたちの従兄ヒルマールの菊川斗希が役作りに揺れがあるとしても気になる場面あり。とは言え千秋楽でこの出来は観客として満足には至らず、役者各位には今後の奮起を望む。
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