2021年上半期決算
恒例の決算です。
(1)世田谷パブリックシアター企画制作「子午線の祀り」世田谷パブリックシアター
(2)シス・カンパニー企画製作「ほんとうのハウンド警部」Bunkamuraシアターコクーン
(3)劇団☆新感線「月影花之丞大逆転」東京建物BrilliaHALL
(4)松竹製作「四月大歌舞伎 第一部」歌舞伎座
(5)松竹製作「四月大歌舞伎 第三部 桜姫東文章 上の巻」歌舞伎座
(6)野田地図「フェイクスピア」東京芸術劇場プレイハウス
(7)松竹製作「六月大歌舞伎 第二部 桜姫東文章 下の巻」歌舞伎座
(8)世田谷パブリックシアター企画制作「狂言劇場 『武悪』『法螺侍』」世田谷パブリックシアター
(9)新国立劇場主催「キネマの天地」新国立劇場小劇場
以上9本、隠し観劇はなし、すべて公式ルートで購入した結果、
- チケット総額は107700円
- 1本当たりの単価は11967円
となりました。高え。歌舞伎を一等席で3本観て、新感線に野田地図にあれやこれや。高くなるに決まっている。
言い訳をしますと、新型コロナウィルスの流行で観たい芝居を絞って、さらに感染推移をにらみながら行けそうな時期をぎりぎりまで見極めると席種を選ぶ余裕もなく、なんなら貴重な機会だから張り込んでもいいよねという気分にもなって、こうなりました。
芝居の絞り方ですが、(A)今のうちに観ておかないと今後観ることがかなわないかもしれない役者の出演作を中心に、(B)過去の経験で観たい芝居と、(C)何とか観ておきたい演出家とを並べたらこうなりました。
(A)は今回だと木野花、白鸚、仁左衛門、白石加代子、橋爪功、万作です。結果、ほとんどみんな元気でした。白鸚だけ、弁慶がきつすぎて危うかったですが、他の役なら多分大丈夫でしょう。(B)は(1)、(C)は野田秀樹と小川絵梨子です。本当は(B)にもう一本、薔薇を添えたかったのだけど、あそこだけ日程を合せられなかった。
これだけ厳選したら面白い芝居ばっかりに決まっています。さらに絞るなら、思いっきり笑わせてくれた(3)(9)、色気ってのはこういうものだと見せてくれた(5)(7)です。多少ひっかかることもありましたが、このご時世でストレートプレイでこれだけのコメディを見せてくれた総合力から、(9)を上半期の1本に選びたいと思います。個人賞だと孝玉のどっちだとなりますが、それは通年勝負で。
この新型コロナウィルス感染のさなか、わざわざ東京に出かけてまで芝居を観るに至った心境は「1年経つとさすがに厳しい」と「新型コロナウィルスの最中に芝居を観るにいたった雑感」に書きました。
新型コロナウィルスの話題は追いきれないのと疲れていたのとで、減らしていきました。それ以外でこのブログらしいエントリーは「昔も今もわからないものは面白くない」です。元Twitterに半分以上寄りかかったエントリーですが、この話題はもう少しまとめられるようになりたいです。
あとは久しぶりにマンガに手を出したら面白くて、それで思わず芝居を思い出した「芝居を観てマンガを読んでパロディあるいは文化の関連性と炭鉱のカナリアに関する雑感」を書きました。今読み返すと誰にもわかりませんねこれ。完全に自分用のエントリーです。書いたときは疲れていたことを思い出しました。
全体に、疲れていた半年でした。本を中心に、芝居と、音楽少々で生き延びたような気がします。だから文化は必要だ、とは言いません。「不要不急で無駄だからこそ芝居は文化たりうる」の立場は変わりません。不要不急だから役立つんです。必要ぶった文化はいりません。「西洋は芸術、東洋は芸能」というタイトルも思いついたのですが、タイトル止まりで書けませんでした。まとめられたらそのうち書きます。
新型コロナウィルスのワクチンが、年初だといつになるかと気をもんでいたのに、接種が加速して、このまま突っ走るかとおもったら供給不足がアナウンスされて、浮き沈みが激しいです。そしてワクチン接種が中途半端な状況でオリンピックパラリンピックは開催されそうで、ここに海外から大勢来たら感染拡大ついでにもっとすごい変異株が産まれるんじゃないのかなんて冗談がまんざら冗談でもないかもとなって、大変です。私は早くワクチンを打って気を楽にしたいので、待っています。そしてもっと気軽に出かけたい。
こんな状況なので、いろいろな立場で観に行きたくとも芝居見物を控えている人も大勢いるかと思います。ワクチン接種がほぼ全員に行きわたるまで、あと少し、と言えないのがつらいところですが、お互い気を長く持ちましょう。
引続き細く長くのお付合いをよろしくお願いします。