2018年5月10日 (木)

演劇の契約について

蓬莱竜太がオーディションについてツイートしていました。

オーディション終了。勝手に台詞を創作する若者が多い。自分の間を埋めるために、自分の感覚によせるために。相手はやりにくそう。与えられた台詞だけで成立するように書いてる。無くされるより足されるのが嫌だ。いらないから書いてない。まずは与えられたもので成立させるのが演劇の契約だと思うよ。

言われてみればその通りだし、実際どんな感じだったのか気になるけど、何よりも「演劇の契約」って言葉がいいですよね。さすが脚本家。

誰か「演劇の契約」で1本書いてくれないかな。業界あるあるみたいになったりして。

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2018年5月 9日 (水)

劇場とか劇団とか

劇場がブランド化している」と以前書いたエントリーを見つけたので、自分の場合はどうなのか調べてみた。期間:2012年から2017年の6年間、これは元エントリーが2010年に書かれていて、2011年はいろいろあったのでその翌年からとする。対象はその間に観た185件。これを劇場別で数えて、2桁(10回)以上のものを並べたら以下のような結果になった。

・東京芸術劇場 29回(プレイハウス4回、シアターウエスト6回、シアターイースト19回)
・世田谷パブリックシアター 22回(世田谷パブリックシアター8回、シアタートラム13回)
・Bunkamuraシアターコクーン 19回
・PARCO劇場 14回
・こまばアゴラ劇場 13回
・下北沢本多劇場 13回
・新国立劇場 10回(小劇場6回、中劇場4回)
・神奈川芸術劇場 10回(ホール2回、大スタジオ8回)

185件中130件が以下の8劇場に集中して、自分の好みが偏っていることがはっきりわかる結果が出た。このうちPARCO劇場は建物ごと建替中なので、そうでなければもっと伸びていたはず。

ちなみに、何を持って同一劇場とするのかは難しい。運営母体中心で考えると、国立劇場を新国立劇場と同じと見なせば1回追加、東急シアターオーブをBunkamuraと同じと見なせば1回追加、下北沢本多劇場はザ・スズナリと駅前劇場がそれぞれ2回ずつ追加になるし、ランク外ですが吉祥寺シアターと三鷹星のホールが同一だと5回と3回で計8回、紀伊国屋ホールと紀伊国屋サザンシアターが2回と4回で計6回となって、ますます寡占傾向が強まる。今回は同じ建物の劇場を同一と見なして上の結果でよしとした。世田谷パブリックシアターとシアタートラムは、一括計画で建設されたものだから同じとみなす。

これだけ見れば自分にとって面白い劇場のことはわかる。ただ、これで劇場がブランド化していると言えるかというと、ちょっと微妙になる。

たとえば実力ある演出家に人気の役者を集める辣腕のシス・カンパニーが、シアターコクーンで5回、新国立劇場で3回、世田谷パブリックシアターで3回入っている。やれば客が入る企画を立てるから少しでも大きい劇場でという制作と、自主制作で年中埋める余裕がないので貸劇場公演を混ぜて稼働率を上げたい公立劇場側の事情とが一致してそういうことになる。もっとすごいのになると神奈川芸術劇場が一番大きいホールを劇団四季に5ヶ月貸している。建設計画時の青写真でどれだけ盛ったのか気になる始末。

PARCO劇場は単体共催両方あっても全部パルコが絡んでいた。自分の記録が雑なのだけど、シアターコクーンはシス・カンパニー上演時も共催の体を取っていたかもしれない。むしろ一部民間劇場のほうが制作体制が整っていて、新国立劇場は頑張っているほう、とも言える。

貸劇場については、本多劇場のことを「ナイロン100℃と大人計画と阿佐ヶ谷スパイダースだけ順番に上演するのが役目のように思える」なんてけなしたけど、今は阿佐ヶ谷スパイダースの代わりにM&Oplaysが入って事情はあまり変わらない。ただ、公立劇場で200席規模のところ、上演側が一番やりやすくて劇場側が儲からないため民間劇場の手薄なところは、ほとんど貸劇場化している。具体的には東京芸術劇場のシアターイーストとシアターウエスト、世田谷パブリックシアターのシアタートラム、神奈川芸術劇場の大スタジオ、吉祥寺シアターなど。民間劇場が減ったのもあるけど、ここから大きい劇場に行かない団体が多い。

以前だと大きくなる劇団は本多劇場か紀伊国屋ホールか紀伊国屋サザンシアターか青山円形劇場かスペースゼロを経由して、サンシャイン劇場かシアターアプルかさらに頑張って青山劇場に行って、そこからたまにシアターコクーンやPARCO劇場に呼ばれていた。これがスペースゼロが振るわなくなって、青山円形劇場と青山劇場が閉鎖されて、シアターアプルが無くなって、サンシャイン劇場は東宝があまり冒険せずキャラメルボックス以外は新感線のチャンピオン祭りすら見かけなくなった。赤坂ACTシアターはできたけどあそこもTBSのプロデュース劇場で、新国立劇場の小劇場と中劇場も劇団がおいそれと借りられる劇場ではないから、結果、劇団が成長するための出口がなくなってしまった。

こういうことを書くと劇場すごろくとかケチがつくのだけど、大勢集められる劇団が小さい劇場で上演するのと、小さい劇場で細々と上演するのとでは全然違う。1公演で全国回って3万人以上を集められてこそ一般にもようやく知られるようになるのであって、そのためには600人以上入る東京の劇場で1ヶ月回せないといけない。なのに上演側でそのキャリアパスを描けない。ひたすら貸し館で上演するキャリアパスが無効になるとは書いたけど、淘汰の圧力が強くなるとも予想したけど、それを跳ねかえして自力で大人気劇団になって人気者が生まれるパスがつぶれるところまでは考えが回らなかった。集客力があって劇団に一番近い形はTEAM NACSだと思うけど、あれも半分プロデュース公演化しているみたいだし。

これほんと、今後はどうするんでしょうね。劇団がないとプロデュース公演への人材供給パスもつぶれると思うけど、そこは個人単位で実力者がオーディションを勝ち残っていくようになるのか、新劇の養成所や劇場の研修所が脚光を浴びるのか。新国立劇場は新芸術監督の企画で全員オーディションとかこつこつプロジェクトとか、いろいろやるみたいだけどちょっとまだ見えない。日本はアメリカみたいに世界から人が集まってくる国ではないから、どこかに人材育成の仕組がないと死ぬはずだけど。

劇団のブランド化の話からだいぶそれて長くなったので本日はこれまで。

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2018年5月 7日 (月)

小劇場のポスターを見てもまったく訳分からん人の意見

Twitterでこんな意見を見かけました。メインの人の前半部分を引用しておきます。

あまり小劇場を見ない友人から「小劇団見てって誘われても、ポスターのあらすじも作者のおもんないポエムみたいなん多いしポスターも抽象的で、全く訳分からんのに短くない時間も安くないお金もはたいて気軽に見に行けん、皆なんであんな分かりづらくするん?決まり?」って言われてぐぬぬってなった

合わせて「そらポスター見てもSNS見ても中身まったく訳分からんから(わざと隠してるんか知らんけど)、そんなん名前が売れててすでに固定客ついてる有名劇団か売れっ子タレント使ってる所以外の作品には、そらキャスト繋がりの身内しか来やんやろ」って言い放っててぐうの音も出ねぇぜって…

友人は商業メインだけど演劇好きで「単純に今時ようわからん作品のポエムとかポスターだけ見て行こってなる程金と時間持て余してる奴少ないし何が目玉も伝え切れんと"頑張るので来てください!"って。誰がそんなお情けで金払えるかよ」って言っててお前は前世で演劇人に村でも焼かれたんかって思った

そうなんですよっ!生で見る舞台やからこそ極力ネタバレしたくない制作陣側も分かるし、情報が全くない中でチケットを買おうか不安になる消費者側の気持ちも分かるし…友人は演劇自体は好きで色んな所に足を運ぶ人なんでその人からの言葉は説得力ありました…

詳しくは聞いてませんが「出演者も"おもろいです"とか"頑張ります"じゃなくていっぱしに表現者名乗るんやったらもっと書き方個性出したらええのにね」とか「パッと見て何の情報も伝わって来ないポスターってポスターの意味成してなくない?見る人がおってこそのデザインやろ」とは言うてた気が…

どこかで読んだことがあるような気がしたら自分でも似たようなことを書いていました。やっぱりそうだよなあと観客の立場でうなずきながら読みました。一点だけ反論するとしたら、ネタばれしたくないのではなくて、脚本が完成していないどころか粗筋があればいいほうだからチラシ作成の段階でアピールすべき内容がわからないケースはかなりの数に上るのではないかと推測します。

初期の五反田団みたいに確信的に貧相なチラシを入れていたところは別として、チラシが駄目でも内容がよかったという公演はあるんだろうか。そもそもそういう公演に足を運ばないのでわからないけど、ないんじゃないか。

最後に繰返しの繰返しになるけど、脚本家、演出家、役者に勝る観劇判断材料はない。

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2018年4月26日 (木)

黒柳徹子の海外コメディーシリーズ最終回

この記事を読み始めて、さすがの黒柳徹子も諦めたのかと思った。日刊スポーツより。

 黒柳徹子(84)が1989年から続ける「海外コメディ・シリーズ」が、今秋の主演舞台「ライオンのあとで」(9月29日~10月15日=東京・EXシアター六本木、10月中旬=大阪・森ノ宮ピロティホール)でファイナルとなることが21日、分かった。黒柳が女優として続けてきた唯一の公演で、30年で32作品を上演して、歴史に幕を閉じる。

 黒柳は同シリーズをライフワークにしていた。89年に東京の銀座セゾン劇場(00年からル・テアトル銀座と改称)でスタートし、14年からはEXシアター六本木で上演してきた。「世の中はつらいことも多いけれど、お芝居を見た時だけは笑って、『面白かった』と楽しんでもらいたかった。お客様もたくさん入って、よく笑ってくださった。感謝の気持ちでいっぱいです」。

ところが最後がこれですよ。

 昨年は8月末に大腿(だいたい)骨を骨折しながら、9月末からの舞台を車いすで演じきった。日本に海外の喜劇作品を根付かせたシリーズはファイナルとなるが、黒柳に舞台をやめる気持ちはない。「舞台のお話があって、やってみたいものであれば」。生涯女優の心意気は健在だ。

引退する気なんてこれっぽっちもない。それでこそ黒柳徹子。そのくらいの意気込みであってこそ、この年齢になっても第一線で活躍できるんでしょう。演出のクレジットに高橋昌也を入れ続けるのもなんだから、シリーズとしては一度閉じましょうかってくらいなもんですよね。

すでに来年の劇場ブッキングまで済んでいるに100ペリカ。

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2018年4月25日 (水)

岸田國士戯曲賞の選評が面白い

岸田國士戯曲賞の選評がまとまって公開されているとは実は知らなかった。とりあえず今年の分を読んでみたけど、面白い。あまり飛びぬけた候補作がなかったようだけど、だからこそなのか、選考委員の言葉が鋭い。

いくつか引用してみると、これは岩松了。

登場人物の言葉を「信じて、信じて」と言われてるような窮屈さを感じ続けた候補作の果てに読んだこの作品は、言葉など「信じなくていい」と言われているような安堵感を感じさせてくれた。実際そうなのだ、言葉など信じなくていい。信じたくなった時に信じるだけのこと。そのことがわかっているから人物の体の状態にドラマを見ようとする。石王の満洲からの引き揚げの話は語るべくして語られているから、つまり体がそれを要求しているから、信じたくなる言葉として機能するのであって、しかもそれは人が語る言葉は全て嘘、という前提を覆すことはない。嘘を信じる、という演劇の可能性に関わる問題だ。そこに挑戦するからこそ、構造に神経を使う。劇作家のやるべきことだ。

KERA。選考会は体調不良で欠席したらしい。

「面白けりゃいいのか」と言う人もいるけれど、面白くなきゃダメだ。

野田秀樹。

そういった「身の丈」から逃れられないのが、作家というものであり、作家はなにも「身の丈」にあったものだけを書けばいいというものではないが、常日頃、自分の「身の丈」を知るべきである。つまり、自分が書くことのできるもの、書いていいものを「自問自答」し続けるべきである。

平田オリザ。

岸田賞を受賞することによって得られる最大の果報は、もう岸田賞について考えずに済むことだ。

第43回から選評があるので、いずれ読まないと。

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演劇は恐ろしい

どこまでいっても個人の感想なのだけど。

観た芝居についていろいろ考えた末に「これは描かれるべき何かを隠している」という結論になった先日の芝居。単にお話を書いてそれを上演しただけなのに、そんな印象まで伝わってしまうという生舞台の不思議。

あるいは主役の仕上がりが追いつかなかったと書いた先月の芝居。今さらもっと細かく感想を書くと、引出がまったく足りなくて逆さに振ってもこの役者はこれ以上何も出せないんだろうなというのが伝わる生舞台の不思議。ただこの場合は、空っぽになるまで出し切った役者の思い切りと、そこまで出させた演出家の手腕は凄かったともいえる。

伝えたくないことまで伝わってしまって、でもそのくらい出し切れないと客席まで届かない世界。演劇ってのは恐ろしい表現形態だ。

だからこそ、「演劇は、素晴らしいです」という台詞が成立つのだな。

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2018年5月6月のメモ

あーみんなこの時期に集めてきたか、という大量の芝居。こんなにあったら観たいものも観られない。

・松竹/Bunkamura製作「切られの与三」2018/05/09-05/31@Bunkamuraシアターコクーン:今回は七之助が男役で主役を演じるコクーン歌舞伎

・さいたまゴールド・シアター「ワレワレのモロモロ」2018/05/10-05/20@さいたま芸術劇場NINAGAWA STUDIO:ハイバイで上演された、役者に持寄ってもらったエピソードを岩井秀人がまとめるスタイルを、人生経験が倍以上長いゴールドシアターのメンバーで試す

・こまばアゴラ劇場主催「こまばアゴラ演出家コンクール」2018/05/11-05/13@こまばアゴラ劇場:いろいろ企画を考える平田オリザによる演出家の能力を見るコンクール、一次審査金曜日、二次審査日曜日の変則スケジュールで、かつ一次審査は4時間強を見込むので時間注意

・PARCO企画製作「ハングマン」2018/05/12-05/13@さいたま芸術劇場大ホール、05/16-05/27@世田谷パブリックシアター:マーティン・マクドナーをえげつない演出で上演する長塚圭史が、先日自分でも翻訳演出を担当した小川絵梨子を翻訳に迎えて、最新作に挑戦

・イキウメ「図書館的人生Vol.4 襲ってくるもの」2018/05/15-06/03@東京芸術劇場シアターイースト:久しぶりの新作短編集、「関数ドミノ」で抜群の安定感を見せた千葉雅子がゲストなのも嬉しいポイント

・iaku「iaku演劇作品集」2018/05/16-05/28@こまばアゴラ劇場:面白かった「粛々と運針」に加えて「人の気も知らないで」「『あたしら葉桜』+『葉桜』」「梨の礫の梨」の一挙4本を短い期間に上演するので日程注意

・新国立劇場主催「ヘンリー五世」2018/05/17-06/03@新国立劇場中劇場:「ヘンリー六世」「ヘンリー四世」と来てようやくここまで到着

・M&O playsプロデュース「市ヶ尾の坂」2018/05/17-06/03@下北沢本多劇場:竹中直人の会で上演された芝居を改めて岩松了の手で再演

・赤坂ACTシアタープロデュース「志の輔らくご」2018/05/24-05/27@赤坂ACTシアター:忠臣蔵と中村仲蔵を組合せた定番落語

・FUKAIPRODUCE羽衣「春母夏母秋母冬母」2018/05/24-05/28@吉祥寺シアター:クロムモリブデンの森下亮を招いての2人芝居

・田上パル「Q学」2018/05/25-06/03@アトリエ春風舎:「走れメロス」を高校の演劇の授業で演じることになる話、チラシで面白そうな印象を受けてピックアップだけど場所が遠い

・五反田団「うん、さようなら」2018/05/26-06/04@アトリエヘリコプター:休演日が変則的だけど上演日は昼夜2回公演するアグレッシブな日程

・スタジオライフ「アンナ・カレーニナ」2018/05/26-06/10@あうるすぽっと:一度くらい観たい劇団と一度くらい観たい有名な話の組合せ

・劇団フルタ丸「寂しい時だけでいいから」2018/05/30-06/03:サイトの写真とあらすじを見てピックアップ、1度も観たことがないのに選んだというプロデューサーの言葉もいい感じ

・MTP企画製作「百物語 牡丹灯籠」2018/06/04-06/05@紀伊国屋ホール:白石加代子の百物語アンコールだけど前売はすでに完売

・日本のラジオ「ツヤマジケン」2018/06/05-06/10@こまばアゴラ劇場:前回が気になった日本のラジオ、タイトルからしてきつい内容が予想される今回は実際に起きた猟奇事件を女子高生の話に読替えた再演

・こまつ座「父と暮せば」2018/06/05-06/17@俳優座劇場:まだ観られていない、定番に定着した2人芝居を、山崎一と伊勢佳世にキャスティングを一新して上演、演出は鵜山仁

・Bunkamura企画製作「ニンゲン御破算」2018/06/07-07/01@Bunkamuraシアターコクーン:勘三郎の初演は微妙な仕上がりだった記憶があるけど、今回は如何に

・青年団「日本文学盛衰史」2018/06/07-07/09@吉祥寺シアター:2年ぶりの新作は珍しく音響スタッフも迎えて高橋源一郎の小説の舞台化、試験的にか11時15時の日が混ざっているので開演時刻注意

・シス・カンパニー企画製作「お蘭、登場」2018/06/16-07/16@シアタートラム:江戸川乱歩を元に北村想が脚本担当だけど「お勢登場」というわけでもないらしい、小泉今日子に高橋克実と堤真一を合せてシス・カンパニーらしいキャスティングに演出は寺十吾

・世田谷パブリックシアター企画制作「能『鷹姫』・狂言『楢山節考』」2018/06/22-07/01@世田谷パブリックシアター:まだ気力があるうちに一度楢山節考を観たいけど、他のプログラムも組合せた変則日程なので注意

・さいたまネクスト・シアターO「ジハード」2018/06/23-07/01@さいたま芸術劇場NINAGAWA STUDIO:ISISに行ってしまった友人を描くベルギーの芝居に、闘う演出家の瀬戸山美咲を迎えて

・ウォーキング・スタッフ プロデュース「D51-651」2018/06/23-07/01@シアター711:こちらは脚本だけ野木萌葱が書いた新作で下山事件を扱う

・パラドックス定数「ブロウクン・コンクリート」2018/06/26-07/01@シアター風姿花伝:劇場提携1年7本公演のうち、絶好調だった1本目に続いての2本目は脚本提供の新作と並行して上演

・二兎社「ザ・空気 ver.2」2018/06/23-07/16@東京芸術劇場シアターイースト:前回はテレビ局で、今回は国会記者会館が舞台とのことだけど、永井愛の政治モノに何か苦手意識がある

他に月刊「根本宗子」「紛れもなく、私が真ん中の日」2018/04/30-05/13@浅草九劇が持越し。

<2018年4月28日(土)追記>

持越し1本削除。

<2018年5月7日(月)追記>

2本追加。

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リアリティーより説得力

自分の言葉ではなく、本谷有希子の言葉です。たまたま見つけました

「リアリティーには興味はなくて、説得力さえあればいいんです」

あの面白さ、それでいて漫画のような二次元感を表現するのにこれほど適切な言葉はありません。

以前「立体感のある芝居」というエントリーを書いて、読返してもよくわからない文章だけど、以下の箇所、

けど、何か伝えたいこと訴えたいこと表現したいことがあって、それを2時間なりで観客に伝えたいと思った場合、方法は複数あってよくて。それが例えば人生いつも脇役な女性の悲哀を描きたいと思ったときに、悲惨な現実を積重ねてもいいんだけど、「マシーン日記」みたいに一見ありえない(あるいはとても珍しい)設定を積重ねて描いても、観客に伝わる悲哀は等量なんではないか、むしろ後者のほうが深く伝わるなんてこともあるんではないか、と。(中略)野田秀樹なら省略と誇張というところというべきか。

これをもっと上手に一般化して短くすると、説得力の出し方はリアリティーだけとは限らない、と言えそうです。言えました。作り話だからこそ伝わる、伝えられることもある、と言い換えてもいいです。

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1000人規模の入場列管理実務

こんな記事を見つけました。元記事はパチンコ屋の整列とのことですが、抽選で入場順番を決めるところは最近の劇団☆新感線の当日券抽選と、入場で100番を超えたら10番単位にするあたりは青年団(こまばアゴラ劇場自由席)の入場管理と、それぞれほぼ同じです。メイン箇所を引用すると以下です(改行だけ変えました)。

尚、徹夜が禁止になってしまったため、整理券の配布は抽選で行なっています。

・まずは列の先頭に一人が待機します。
・行列ができはじめると同時に、ナンバリングがされた抽選引換券を配布しながら列の最後尾へと移動し続けます。
・抽選開始時間になった時点で、列への参加を禁止します。
・その時点での抽選引換券のナンバリングを確認し、抽選マシンに母数を入力。
・参加者から抽選引換券を回収しつつ、抽選を行います。
・抽選開始時間に間に合わなかった参加者には、特例として配布した番号以降の整理券を配布しています。

この方法を取ることによって、行列に対する割り込み管理を行う必要がなくなります。
そして大事なことは、こうした抽選方法だということをルールとして明確に提示しておくことです。

・抽選には引換券が必要です。
・引換券は行列最後尾で配布します。
・抽選開始時間までに来店できなかった場合は、それ以降の整理券を配布します。(ただし、これも5分程度で打ち切ります)

これに加えて、抽選開始時間を大きく記載します。
これらを抽選場所と列最後尾に並ぶ人間とにプラカードで持たせることで参加者に明確に伝えています。
当然、十分時間をもっての事前の通知も重要です。
この段階であれば、3人程度で捌くことが出来ます。
抽選に間に合わなかったユーザーは、先着順の列に誘導します。ただ、この列も経験上開店30分前で50人を超えるようなことはありませんでした。


つぎに実際の入場です。

配布した整理券には次のような情報が記載されています。

・大きめのフォントで印刷された整理番号
・整列開始時間(入場開始時間の10分前程度)
・入場開始時間
・整列のための列が100番刻みでできていること

そして店頭には、100番刻みで番号が書かれたプラカードと、そこから伸びる並ぶ場所を示したテープが歩道にはられています。
これによって列は100人までしか伸びず、また整列開始時間が記載されているために、店舗前に行列ができる時間を最低限に抑えることが出来ます。

次にその10分間に集まってくる整理券を持った人間を、該当する番号の列におおよそ誘導します。
この時、全員を綺麗に番号順に並べる必要はありません。前後10人程度なら入場の時に整理し直せるからです。
そうすれば4~5人で1000人を捌くこともそれほど大変ではありません。

最後に入場させる時にもうひとつのコツがあります。
人間の心理的にも順番をシビアに守りたいのは100番程度までということが経験でわかりました。
その為、はじめの100人は一人ずつ番号を呼び入場させますが、それ以降は「110番までの方」「120番までの方」とある程度の括りで入場させます。
この時、できるだけ大きな声で番号を叫ぶのがコツです。
面白いことに、そうなると自分たちの番号を参加者同士が確認し始めるのです。
その分、順番をしっかりと整列させる労力を割愛することができました。
それに多少前後してしまったとしても、そのことについてクレームを受けたことは一度もありません。どこかに確認できなかった自分の責任を感じているのかもしれません。

抽選が厳密に行われることがわかれば、徹夜をしようとする人間は居ません。
徹夜組に対する対応の答えにはならないかもしれませんが、SNSで話題が一挙に広がり参加者が大挙して訪れる可能性のある今の世の中では、徹夜禁止の上で先着順というのははっきりいって不可能だと思っています。

こういうノウハウは並ばされる側も含めて共有されたほうがよいと考えますのでご紹介です。

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2018年4月24日 (火)

青年団のチラシ配りがマニアすぎる

この前観た小田尚稔の演劇「凡人の言い訳」ですが、会場も狭ければ客席数も少ない、それでいて満員でもない。控えめに言っても今のところは人気も知名度もない無名劇団のひとつです。その前2回の折込チラシもごく少ない数でした。

が、この前はどういうわけか青年団関係の折込チラシが配られていました。青年団リンクを含めて常に複数の芝居を上演していますので、独自のチラシ束を作って配っているのはいつものことですが、あんな無名な芝居まで折込に来るとは思いませんでした。

そもそも青年団自身がどちらかといえばマニア向けな劇団であり、無名劇団を観に行く観客は身内でなければマニアしかいないので、チラシ効率がいいのかもしれません。それにしても劇場ではなく会場を利用した公演だったのに、そんな公演まで目配りするのもすごいことです。いったいどういう基準でチラシ束を配る先を決めているのか、青年団の担当者に教えてほしいです。

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