2018年9月18日 (火)

当日パンフとチラシ束を合体させてほしくない人の意見

感想に書こうと思ったけど止めていたら、fringeで取上げられていたので一言。野田地図の当日パンフがチラシの冊子と一緒になっていた、ということについて、嫌だという話です。

表裏表紙を入れて20ページ。発行編集が野田地図の当日パンフなのに、野田地図は4ページだけ(表裏表紙とめくった見開き)。後はチラシだけど、そのうち東京芸術劇場関係が8ページ(企画でクレジットの「父」、主催でクレジットの「ゲゲゲの先生」「書を捨てよ町へ出よう」「間」の4ページ、それに東京芸術祭2018が見開き2ページ、あと「芸術監督のだ秀樹のもと、道場に集え!」という東京芸術劇場名義の野田秀樹オーディション、ワークショップの見開き2ページ)。普通のチラシは8ページだけ(シネマ歌舞伎として「野田版桜の森の満開の下」が載っているのは松竹判断として普通扱い)。芸術監督を務める劇場の噛んだ宣伝をメインで載せて当日パンフの費用を賄うのはどうなのよ。

まあそれは正直いいんだ。微々たる金額だろうからそこの公私混同は目をつぶっても構わない。そもそも東京公演は共催扱いだし。

嫌なのは、自分は記念に観た芝居の本チラシ、当日パンフ、チケットの3点セットを可能な限り保管しているんだけど、全篇その芝居の冊子ならともかく、関係ない芝居の宣伝チラシまで保管したくないんだ。かといってホチキス外して中途半端な形で保管するのも困る。そもそもクレジットの見開き2ページの裏に普通のチラシページが来るようになっている(今回だとKAATの「出口なし」)。

これを今後の手段として使うなら、ホチキスを使わず、野田地図の情報だけが1枚の紙にまとまるような形にしてほしい。一番外側の紙か、一番中の紙が野田地図の情報になっていて、他がチラシの冊子。

それじゃこれまでの当日パンフと何が違うのかというと、実質何も違わない。つまり当日パンフとチラシ束を分けたままにしてほしい。

という話。

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2018年8月29日 (水)

公演中止と公演延期と公演強行の記録

降ればどしゃ降りというか、同じような時期に3つも揃うのも珍しい。あまり野次馬する元気がないので記録メインで。

まずは公演中止の話。the pillow talkという早稲田出身の旗揚げ3年目という絵に描いたような小劇場劇団。公式サイトは実にあっさりしたもので、

9月に予定しておりました、こまばアゴラ劇場での上演を中止する運びとなりましたことをご報告申し上げます。
楽しみにしてくださった皆様、大変申し訳ございません。

さっぱり事情がわからないのは劇場サイトも同様だけど、ちょっとだけ想像力を刺激する。

9月上旬に公演を予定していたthe pillow talkの『我が闘争。気軽に、(仮)』の上演中止が決まりました。

上演を楽しみにしてくださっていた皆様、特に支援会員の皆様には、たいへん申し訳なく、劇場の芸術総監督としてお詫び申し上げます。

こまばアゴラ劇場としては、最後まで公演を実現すべく支援をして参りましたが、諸事情により中止のやむなきに至ったとのことです。本公演は、劇場の主催公演ではありませんので、これ以上の関与は難しいと考え、その判断を受け入れることにいたしました。

劇場は支援したけど劇団は中止と判断したと。一般的には資金繰り、人間関係、怪我や病気による続行不能、作品の魅力不足からくるごたごた、あたりが思いつくけどどうなんだろう。あとは災害の多い夏だったから、主要関係者がそちらの復旧にかかりきりになった、なんてこともあるかもしれない。

次は青年団から独立しつつ、まだ演出部に所属する田川啓介の水素74%。これは公式サイトで台本遅れと明言している。

2018年8月9日~13日に下北沢駅前劇場で予定しておりました水素74%「ロマン」につきまして、東京公演の上演中止を決定いたしました。
台本完成の遅れに伴い、稽古時間が十分に取れず、皆様にお見せすることが難しいと判断したためです。
このような事態を引き起こしてしまい誠に申し訳ありません。 俳優、スタッフ、その他関係者の落ち度はなにもありません。全て主宰・田川啓介の責任でございます。 改めて出演者及び関係者の皆様にお詫び申し上げます。

平田オリザからも平手打ちが飛んで裏付けは取れています。

また、青年団演出部の田川啓介が主宰する水素74%が、駅前劇場で予定していた公演を中止しました。こちらも独立した団体ですが、田川はこれまでも執筆が遅く、再三にわたって注意をしてきたにもかかわらず、上演を遂行できなかったことは同じ劇団員として情けない思いです。
(中略)
なお、田川と協議し、今回の混乱の責任をとって、以下のような措置を行うことになりました。

・田川啓介ならびに水素74%は、当面活動を停止し謹慎する。
・田川啓介は9月の上演終了時点で青年団を退団する。

明快。ところでこの芝居は東京の後に三重公演も予定されていて、そちらには間に合って、一部キャストの交代はあったけど上演された。そこに先ほどの公演中止が重なる。再び平田オリザ。

 また、すでにこまばアゴラ劇場のHPでは公表しておりますが、アゴラ劇場のラインナップに入っていたthe pillow talkの『我が闘争。気軽に、(仮)』の上演中止も決定しました。HPにも書きましたが、プログラム選定に責任を負う芸術総監督として、支援会員の皆様をはじめ多くの方々にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。

 さて、上記、二つの上演中止の案件を受け関係者と協議を行い、水素74%が本来、駅前劇場で行う予定だった新作『ロマン』を9月上旬にこまばアゴラ劇場で上演することとなりました。
 一つの劇場をキャンセルし、その一ヶ月後に近隣の劇場で上演を行うのは非常識な行為ですが、駅前劇場様からもご理解をいただき公演を実施する運びとなりました。
(中略)
異例の措置かとは思いますが、俳優たちにとっても、やはり公演はやれるならやるに越したことはなく、どうか関係各位にはご理解をいただければと存じます。

そもそもこんなにタイミングよく公演中止が発生することもないのであまり聞かない措置ですが、融通の利くご近所の民間劇場主同士、話をつけたんでしょう。平田オリザがどんな風に駅前劇場にご理解をいただいたのかに興味はありますが、それは表に出てくる話ではない。公演を延期して上演できた話。

個人的には、劇団☆新感線が「髑髏城の七人」を初演したときの話、ぎりぎりすぎてラスト場面の稽古を何もできないで初日を開いたら、ラストになって「おい、どうすんだよ」と訊かれた古田新太が「いいから後ろを向け」とみんな後ろを向いてラストに収めた話を思い出す。まるで間に合わない場合に適当なところで切りをよくしてとりあえずアウトプットを出す、というのは社会人のスキルとしてぜひ身に付けたい。

最後は公演強行した(劇)ヤリナゲという6年目の劇団。こちらも脚本演出家が原因だけど理由は病気で、そこを資料で構成して作ったとのこと。これは公式サイトにも劇場サイトにもほぼ同じ内容が連名で載っている。ちなみに公式サイトは8月19日の日付。

このたび、越寛生は病気のため、演出を担うことができなくなりました。
そのため、本作品は、構成・演出:(劇)ヤリナゲとして上演を致します。

なお、今回の越の不在による構成・演出の変更を受けまして、相談のうえ、國吉咲貴さん、三澤さきさんは出演を辞退されることになりました。
本公演は國吉さん、三澤さんの代役は立てずに13人で上演致します。
今回の國吉さん、三澤さんの決断は、作品へ向き合う誠実な姿勢であり、お二人に非のある行動ではありません。

越寛生演出による『みのほど』を心待ちにしてくださった皆様、また國吉さん・三澤さんの出演を楽しみにしてくださった皆様には深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ありません。

今回の、演出の変更、および國吉咲貴さん、三澤さきさんのご出演取り止めに関しまして、本日より、すべてのご購入者様、予約者様におきまして、お預かりしているメールやお電話に、ご連絡を差し上げます。払い戻しや、ご予約の取り消しに関しましてのご相談は、その際にお伝えいただけましたら幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。

(劇)ヤリナゲ
公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団

劇場サイトだともう少しだけ詳しいのと、最後の部分が少し変わっている。

<お客様へ>

(劇)ヤリナゲ『みのほど』は昨日、8月24日(金)に幕を開けました。
8月18日(土)の発表のとおり、越寛生さんは病気で演出を担うことができなくなったため、本作品は、構成・演出:(劇)ヤリナゲとして上演をしております。今回の『みのほど』は、越さんの執筆時の構想、集めた資料、また過去の越さんの短編作品を中心に、構成し創作した作品です。

なお、上記のような構成に変更されたことと、越さんの不在により、相談のうえ、國吉咲貴さん、三澤さきさんは出演を辞退されることになりました。本公演は國吉さん、三澤さんの代役は立てずに13人で上演しております。
今回の國吉咲貴さん、三澤さきさんの決断は、作品や創作へ向き合う誠実な姿勢であり、お二人に非のある行動ではありません。

越寛生演出による新作本公演『みのほど』を心待ちにしてくださった皆様、また國吉さん・三澤さんの出演を楽しみにしてくださった皆様には深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ありません。

公演は9/2(日)まで続きます。出演者・スタッフ一同、誠心誠意最後まで創作を続けてまいります。
より多くのお客様に現在の(劇)ヤリナゲの作品をご覧いただけますと幸いです。ぜひ劇場に足をお運びくださいませ。

2018年8月25日
公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団
(劇)ヤリナゲ

連名の順番も違っているので、少しでも多くの客に来てもらえるようにと劇場側が工夫した跡が見て取れる。初日は8月24日なので、どうにかこうにか開演に漕ぎつけたから、じゃあ次は宣伝、と劇場側が積極的に協力してくれている模様。そもそもがMITAKA Next Selectionの1本だから、劇場の関係者が推薦して、声をかけて、上演してもらう運びになっているはず。それが体調不良で中止になったら推薦した側の立場もなくなるという事情もある。だとしても劇場側の協力体制は見逃せない。こまばアゴラ劇場が支援しても公演中止に至ったという話があるのでなおさら。

世間で有名な話だと井上ひさしが台本が間に合わずに初日遅れどころか公演中止にしたことがあって、後で「公演に間に合わせるためにつまらない芝居を書くとお客さんが離れていってしまうので、台本が駄目なら公演中止のほうがいい」なんてどこかに書いていたけど、あれは井上ひさしの実力と実績と台本が遅いことがネタになるほど知られていたという背景があってこそのギャンブルで、普通は公演中止のほうが信頼は落ちる。だから今回、過去の公演の再演でもなく、いっそ有名で著作権フリーな古典で「ロミオとジュリエット」とかやるでもなく、新作の体裁を整えてきたのは見上げた根性。

でも、初日が8月24日で、病気ダウン発表が8月19日で、別の演出家を立てた台本上演でなく構成創作したということは、それよりだいぶ前の段階から病気が長引いて台本はあがってこない稽古もできない状態が続いていたのではないかと想像する。台本が遅れても本人がいればエチュードその他でネタを作ることもできただろうし。であればもう少し早い時点で代案を用意しておくことはできなかったものか。芝居の台本を1本書くのに3日ということもないだろうから、今後は初日3週間前くらいで対策に動けるように劇団の制作体制を整えておくのがよいのではないか。

仕事にトラブルはつきものなので、期せずしてトラブルに巻込まれた関係者各位は、ある人は一段成長したり、あるひとは日ごろ見せない思わぬ腕をふるって見直されたり、きっといいことがあるはず。とか自分で観る予定のなかった芝居ならいくらでも優しく野次馬でいられる。自分がチケットを買っていて中止とか言われたら「うおおおおおおーいっ」って叫ぶ。

ここまでですでにお腹いっぱいなので、平田オリザのブログには無隣館三期生が家宅侵入の疑いで逮捕されたなんて話まで載っているけど、そこまでは追いません。

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2018年9月10月のメモ

ここで観ておかないと、という芝居が満載なので困る。細かい芝居を見落としている気がするので後で見直して更新。

・野田地図「贋作 桜の森の満開の下」2018/09-01-09/12、11/03-11/25@東京芸術劇場プレイハウス:いきなり本命の1本は「これなら2割安く東京芸術劇場で上演してもらったほうがよい」と書いた通りの公演だけど罰があたってチケットが取れていない

・松竹製作「河内山」「俊寛」2018/09/02-09/26@歌舞伎座:昼の最後が河内山、夜の中が俊寛で、有名な芝居を観ておきたいのと、吉右衛門を本場で一度観ておきたいというミーハー気分による

・俳優座劇場プロデュース「十二人の怒れる男たち」2018/09/07-09/09@俳優座劇場:ちょこちょこ再演してくれるのだけど期間が短い

・ぱぷりか「きっぽ」2018/09/07-09/17@三鷹市芸術文化センター星のホール:MITAKA Next Selectionが始まっているのを見落としていた

・グループる・ばる「蜜柑とユウウツ」2018/09/13-09/23@東京芸術劇場シアターイースト:評判だった芝居の再演で解散、脚本は長田育恵で演出はマキノノゾミ

・小田尚稔の演劇「聖地巡礼」2018/09/14-09/17@RAFT:さいきん気になっているのでピックアップ

・遊園地再生事業団「14歳の国」2018/09/14-10/01@早稲田小劇場どらま館:名前だけ知っている芝居だけど気になるのでピックアップ

・オフィスコットーネセレクション「US/THEM」「踊るよ鳥ト少し短く」2018/09/20-09/27@小劇場B1:海外脚本の日本初演と、ノゾエ征爾の再演ものと、2人芝居の同時上演企画

・KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「華氏451度」2018/09/28-10/14@神奈川芸術劇場ホール:焚書から始まるディストピア小説を、翻訳でなく脚本化から長塚圭史でいいのかな、演出は白井晃

・ゴールド・アーツ・クラブ「病は気から」2018/09/29-10/08@彩の国さいたま芸術劇場大ホール:数百人で上演という何がどうなるのか想像がつかない企画

・株式会社パルコ企画製作「ライオンのあとで」2018/09/29-10/15@EXシアター六本木:黒柳徹子のコメディシリーズのとりあえずの最終回

・国立劇場主催「平家女護島」2018/10/01-10/25@国立劇場大劇場:9月の歌舞伎座の俊寛を観ておくと、ここで通し狂言と観比べることができる

・新国立劇場主催「誤解」2018/10/04-10/21@新国立劇場小劇場:新芸術監督が就任しての第一作はカミュの翻訳を、文学座の稲葉賀恵演出で

・地人会新社「金魚鉢のなかの少女」2018/10/06-10/14@赤坂RED/THEATER:海外翻訳脚本だけど、気になるキャスティングなのでピックアップ

・東京芸術劇場主催「ゲゲゲの先生へ」2018/10/08-10/21@東京芸術劇場プレイハウス:イキウメ本公演の代わりに気になるゲストを迎えて、前川友大が水木しげるの世界を描く

・パラドックス定数「蛇と天秤」2018/10/10-10/15@シアター風姿花伝:一挙公演の第5弾で、ここまで1本目、3本目、4本目を観ているので期待したい

・青年団「ソウル市民」「ソウル市民1919」2018/10/14-11/11@こまばアゴラ劇場:何度も再演されていて、そろそろ観ておきたい

・こまつ座公演「母と暮せば」2018/10/05-10/21@紀伊國屋ホール:構想だけで映画製作された話を畑澤聖悟脚本で舞台化して栗山民也演出、「父と暮らせば」がいまいちだったけどこれはどうか

・かわいいコンビニ店員飯田さん「手の平」2018/10/19-10/28@三鷹市芸術文化センター星のホール:MITAKA Next Selectionの3本目だけど、設定が上手そうなのでピックアップ

・KERA・MAP「修道女たち」2018/10/20-11/15@下北沢本多劇場:女優演出の上手いKERAが女優だらけの新作なので期待度高し

他に「出口なし」が9/24まで新国立劇場小劇場で。

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2018年6月26日 (火)

2018年7月8月のメモ

DULL-COLORED POPと阿佐ヶ谷スパイダースは劇団再始動。パラドックス定数は劇場提携1年7本公演のうちの2本を連続上演で、ハイバイは2本並行上演で片方は演出家も出演。忙しい人たちが大勢いる。

・ナイロン100℃「睾丸」2018/07/06-07/29@東京芸術劇場シアターウエスト:客演陣の期待感がたまらない新作はいつもよりだいぶ狭い会場で

・マームとジプシー「BOAT」2018/07/16-07/26@東京芸術劇場プレイハウス:これは以前観た他の作家とのコラボレーションのようなスタイルではなく、自分で書く新作

・ホリプロ企画制作「レインマン」2018/07/20-08/04@新国立劇場中劇場:橋爪功と椎名桔平版を観たときには楽しんだ記憶がある

・DULL-COLORED POP「1961年:夜に昇る太陽」2018/07/21-08/05@こまばアゴラ劇場:福島3部作の第1部先行上演とのこと

・本多劇場プロデュース「志の輔らくご in 下北沢 牡丹灯籠」2018/07/31-08/12@下北沢本多劇場:すでに観たのでたぶん行かないけどメモ

・阿佐ヶ谷スパイダース「MAKOTO」2018/08/09-08/20@吉祥寺シアター、2018/09/07-09/09@神奈川芸術劇場大スタジオ:大勢劇団員を増やして再スタートだけど長塚圭史の確信犯的三振狙いの気配があるので迷う

・松竹製作「盟三五大切」2018/08/09-08/27@歌舞伎座:三部制の第三部に通しでやるのでスケジュールが合えば

・キョードー東京企画招聘「コーラスライン」2018/08/15-08/26@東急シアターオーブ、2018/08/29@神奈川県民ホール大ホール、2018/09/05-09/09@東京国際フォーラムホールC:一度くらいみてもいい気になった

・パラドックス定数「5seconds」2018/08/18-08/21@シアター風姿花伝:2人芝居連続上演の前半は日航機三五〇便が羽田沖に墜落した話だそうです

・ホエイ「スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア」2018/08/18-08/27@こまばアゴラ劇場:粗筋は非常に嫌な話の気配がする再演モノ

・ハイバイ「て」2018/08/18-09/02@東京芸術劇場シアターイースト:並行上演の先行は自分でもすでに2回(1回目2回目)観て鉄板の名作で、今回の母親役は浅野和之

・パラドックス定数「Nf3Nf6」2018/08/23-08/26@シアター風姿花伝:2人芝居連続上演の後半は収容所でチェスをする看守と囚人の話だそうです

・ハイバイ「夫婦」2018/08/23-09/02@東京芸術劇場シアターウェスト:並行上演のもう1本は亡くなった憎い父親を巡る再演のこちらも名作

・シス・カンパニー企画製作「出口なし」2018/08/25-09/24@新国立劇場小劇場:サルトル3人芝居大竹しのぶと多部未華子と段田安則で上演、10月から新国立劇場の芸術監督に就任する小川絵梨子なのにシス・カンパニー製作で演出ってのもまあ以前から決まっていた話なんだろうけど妙な感じ

Bunkamuraはメンテナンスで3ヶ月休館で、PARCO劇場も建設中で、渋谷方面の劇場は休みが多いです。

<2018年7月19日(木)追記>

2本追加。

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2018年6月14日 (木)

芸術は労力よりも結果がすべてである

前のエントリーに続いてこれも紹介されていたので拝見。劇場合同のイベントで審査員を依頼されたら出演団体の作演家からケチを付けられて心が折れたという話(今のところ12の2本)。書かれた内容だけで判断すれば、審査公表ルール変更の周知不徹底のため関係者全員の誰も得しない結果になるという不幸な出来事です。

先に書いておくと前述の心が折れたエントリーより先に公式Facebookでは

やはり、TGRは”お客様の目線で”一番面白い作品を決める祭典であることに立ち返り、専門家でも演劇関係者でもない方が単純に楽しめる作品が大賞に選ばれるべきではないかと考えます。

として審査方針を明確にし、次回の審査員(の一部)を公募することになりました(もう募集は終わり)。なので次回からはもう少し関係者が幸せになれるはずです。ちなみに公開された講評は6人分で、審査員の全員分ではありませんが、すでに掲載されています(123456)。

なので今さら書くこともない、と思いつつ絡むのが野次馬。絡むのは心が折れたと書いた岩﨑真紀の文章中で紹介されていた作演家の言葉です。

結果を目指してとてつもない労力を注いだ作品をあんな稚拙な講評でまとめられては全く報われない。

心が折れた仕返しに悪意を持って要約していないか、と疑うほどひどい言葉です。これが本当に書かれていたとしたら、その作演家に3つ訊いてみたい。

・そもそも誰に向けて上演しているのか。審査員のいるイベントの一環だとしても、観客に向けて上演するものではないのか。それとも観客席に審査員しかいないほど集客力に難があったのか。

・結果と労力は無関係である。世の中のモノやサービスを提供するためにどれだけの労力が費やされているのか想像したことがないのか。それらモノやサービスを普段あなたが選ぶにあたってどれだけ費やされた労力のことを考えて選択結果に反映させているのか。いわんや芸術の分野に於いておや。自分は一観客として、製作者の労力なんて気にしない。世の中たいていのものはそれなりに労力が掛かっているのでそれは判断材料にならない。観た内容で面白いかつまらないか、払ったチケット代に見合っていたかの結果を判断する。

・稚拙な講評というけど、どれだけ立派な文章を期待していたのか。そもそもこの2017年は1ヶ月で参加作品34本、しかも公演期間は短く週末に偏って、全部観られるタイムスケジュールになっているのかも悩むボリューム。仕事があれば1ヶ月に10本観るだけでもへとへとになるのに、そこに懇切丁寧なコメントを期待するならよほど出来がよくないといけない(ついでに書くと一般公募の審査員は20本ほど観ることを期待されているが、これもハードワークで、自分が1ヶ月で20本観たら若い頃ならいざしらず今なら文字通りゲロを吐く)。自分もつたない感想文を書いている身として、公開されている講評6人分どれをとっても、あれだけ書いてあれば十分だと思う。

それで以下の話が出てくることになる。演劇専門で長く批評を書いてきた人ではないかもしれないけど、あれだけの文章が書ける人に

改めて考えてみれば、観客が書く演劇作品の感想など、演劇人にとってはそもそもが余計なお世話に過ぎないのだ。作品について語ることは、演劇人とは関わりのない観客の側の遊び。多くの声に翻弄される中で忘れていたそのことを、私は某劇団のマネジメントに携わる方からの指摘でつい先日、思い出したところだ。

と言わせてしまうことのもったいなさ。それがたとえ正しいとしても、その業界その地域のもったいなさ。

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2018年6月13日 (水)

広田淳一の「全員で動く」資料

紹介されていたので見つけました。書いた本人Dropboxで公開中です。いまだにアマヤドリは観たことがないのですけど、これだけ読むとやっぱり演出家はいろいろなことを考えてしかも言語化、体系化することに長けているのだなと思いました。「前掲の資料はどうぞご自由にご利用ください。複製・印刷などしてもらっても構いません。あ、でも、この資料で勝手に商売しちゃダメヨ! ということで。」だそうです。

以下はスライドのタイトルを引用してみました。資料はもっと丁寧に書いてあって面白いのでぜひ実物をご一読を。

概要 俳優たちが影響を与え合いながら動く
基本の3動作 歩く/止まる/走る
流行を作る1 コンタクト 音を出す
流行を作る2 順番 役割 割る トーク
流行を作る3 アクション
「面」を作る
「面」から「点」へ
「面」を曲げる
「集」と「散」
「列」
「離れたまま同期する」
増減
意味/物語の発生と切断
テーマ/プラットフォーム
応用編 他のゲームとの組合せ
道具を使った「全員で動く」
「全員で動く」への心がけ
ゲームの上級者

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2018年5月10日 (木)

演劇の契約について

蓬莱竜太がオーディションについてツイートしていました。

オーディション終了。勝手に台詞を創作する若者が多い。自分の間を埋めるために、自分の感覚によせるために。相手はやりにくそう。与えられた台詞だけで成立するように書いてる。無くされるより足されるのが嫌だ。いらないから書いてない。まずは与えられたもので成立させるのが演劇の契約だと思うよ。

言われてみればその通りだし、実際どんな感じだったのか気になるけど、何よりも「演劇の契約」って言葉がいいですよね。さすが脚本家。

誰か「演劇の契約」で1本書いてくれないかな。業界あるあるみたいになったりして。

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2018年5月 9日 (水)

劇場とか劇団とか

劇場がブランド化している」と以前書いたエントリーを見つけたので、自分の場合はどうなのか調べてみた。期間:2012年から2017年の6年間、これは元エントリーが2010年に書かれていて、2011年はいろいろあったのでその翌年からとする。対象はその間に観た185件。これを劇場別で数えて、2桁(10回)以上のものを並べたら以下のような結果になった。

・東京芸術劇場 29回(プレイハウス4回、シアターウエスト6回、シアターイースト19回)
・世田谷パブリックシアター 22回(世田谷パブリックシアター8回、シアタートラム13回)
・Bunkamuraシアターコクーン 19回
・PARCO劇場 14回
・こまばアゴラ劇場 13回
・下北沢本多劇場 13回
・新国立劇場 10回(小劇場6回、中劇場4回)
・神奈川芸術劇場 10回(ホール2回、大スタジオ8回)

185件中130件が以下の8劇場に集中して、自分の好みが偏っていることがはっきりわかる結果が出た。このうちPARCO劇場は建物ごと建替中なので、そうでなければもっと伸びていたはず。

ちなみに、何を持って同一劇場とするのかは難しい。運営母体中心で考えると、国立劇場を新国立劇場と同じと見なせば1回追加、東急シアターオーブをBunkamuraと同じと見なせば1回追加、下北沢本多劇場はザ・スズナリと駅前劇場がそれぞれ2回ずつ追加になるし、ランク外ですが吉祥寺シアターと三鷹星のホールが同一だと5回と3回で計8回、紀伊国屋ホールと紀伊国屋サザンシアターが2回と4回で計6回となって、ますます寡占傾向が強まる。今回は同じ建物の劇場を同一と見なして上の結果でよしとした。世田谷パブリックシアターとシアタートラムは、一括計画で建設されたものだから同じとみなす。

これだけ見れば自分にとって面白い劇場のことはわかる。ただ、これで劇場がブランド化していると言えるかというと、ちょっと微妙になる。

たとえば実力ある演出家に人気の役者を集める辣腕のシス・カンパニーが、シアターコクーンで5回、新国立劇場で3回、世田谷パブリックシアターで3回入っている。やれば客が入る企画を立てるから少しでも大きい劇場でという制作と、自主制作で年中埋める余裕がないので貸劇場公演を混ぜて稼働率を上げたい公立劇場側の事情とが一致してそういうことになる。もっとすごいのになると神奈川芸術劇場が一番大きいホールを劇団四季に5ヶ月貸している。建設計画時の青写真でどれだけ盛ったのか気になる始末。

PARCO劇場は単体共催両方あっても全部パルコが絡んでいた。自分の記録が雑なのだけど、シアターコクーンはシス・カンパニー上演時も共催の体を取っていたかもしれない。むしろ一部民間劇場のほうが制作体制が整っていて、新国立劇場は頑張っているほう、とも言える。

貸劇場については、本多劇場のことを「ナイロン100℃と大人計画と阿佐ヶ谷スパイダースだけ順番に上演するのが役目のように思える」なんてけなしたけど、今は阿佐ヶ谷スパイダースの代わりにM&Oplaysが入って事情はあまり変わらない。ただ、公立劇場で200席規模のところ、上演側が一番やりやすくて劇場側が儲からないため民間劇場の手薄なところは、ほとんど貸劇場化している。具体的には東京芸術劇場のシアターイーストとシアターウエスト、世田谷パブリックシアターのシアタートラム、神奈川芸術劇場の大スタジオ、吉祥寺シアターなど。民間劇場が減ったのもあるけど、ここから大きい劇場に行かない団体が多い。

以前だと大きくなる劇団は本多劇場か紀伊国屋ホールか紀伊国屋サザンシアターか青山円形劇場かスペースゼロを経由して、サンシャイン劇場かシアターアプルかさらに頑張って青山劇場に行って、そこからたまにシアターコクーンやPARCO劇場に呼ばれていた。これがスペースゼロが振るわなくなって、青山円形劇場と青山劇場が閉鎖されて、シアターアプルが無くなって、サンシャイン劇場は東宝があまり冒険せずキャラメルボックス以外は新感線のチャンピオン祭りすら見かけなくなった。赤坂ACTシアターはできたけどあそこもTBSのプロデュース劇場で、新国立劇場の小劇場と中劇場も劇団がおいそれと借りられる劇場ではないから、結果、劇団が成長するための出口がなくなってしまった。

こういうことを書くと劇場すごろくとかケチがつくのだけど、大勢集められる劇団が小さい劇場で上演するのと、小さい劇場で細々と上演するのとでは全然違う。1公演で全国回って3万人以上を集められてこそ一般にもようやく知られるようになるのであって、そのためには600人以上入る東京の劇場で1ヶ月回せないといけない。なのに上演側でそのキャリアパスを描けない。ひたすら貸し館で上演するキャリアパスが無効になるとは書いたけど、淘汰の圧力が強くなるとも予想したけど、それを跳ねかえして自力で大人気劇団になって人気者が生まれるパスがつぶれるところまでは考えが回らなかった。集客力があって劇団に一番近い形はTEAM NACSだと思うけど、あれも半分プロデュース公演化しているみたいだし。

これほんと、今後はどうするんでしょうね。劇団がないとプロデュース公演への人材供給パスもつぶれると思うけど、そこは個人単位で実力者がオーディションを勝ち残っていくようになるのか、新劇の養成所や劇場の研修所が脚光を浴びるのか。新国立劇場は新芸術監督の企画で全員オーディションとかこつこつプロジェクトとか、いろいろやるみたいだけどちょっとまだ見えない。日本はアメリカみたいに世界から人が集まってくる国ではないから、どこかに人材育成の仕組がないと死ぬはずだけど。

劇団のブランド化の話からだいぶそれて長くなったので本日はこれまで。

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2018年5月 7日 (月)

小劇場のポスターを見てもまったく訳分からん人の意見

Twitterでこんな意見を見かけました。メインの人の前半部分を引用しておきます。

あまり小劇場を見ない友人から「小劇団見てって誘われても、ポスターのあらすじも作者のおもんないポエムみたいなん多いしポスターも抽象的で、全く訳分からんのに短くない時間も安くないお金もはたいて気軽に見に行けん、皆なんであんな分かりづらくするん?決まり?」って言われてぐぬぬってなった

合わせて「そらポスター見てもSNS見ても中身まったく訳分からんから(わざと隠してるんか知らんけど)、そんなん名前が売れててすでに固定客ついてる有名劇団か売れっ子タレント使ってる所以外の作品には、そらキャスト繋がりの身内しか来やんやろ」って言い放っててぐうの音も出ねぇぜって…

友人は商業メインだけど演劇好きで「単純に今時ようわからん作品のポエムとかポスターだけ見て行こってなる程金と時間持て余してる奴少ないし何が目玉も伝え切れんと"頑張るので来てください!"って。誰がそんなお情けで金払えるかよ」って言っててお前は前世で演劇人に村でも焼かれたんかって思った

そうなんですよっ!生で見る舞台やからこそ極力ネタバレしたくない制作陣側も分かるし、情報が全くない中でチケットを買おうか不安になる消費者側の気持ちも分かるし…友人は演劇自体は好きで色んな所に足を運ぶ人なんでその人からの言葉は説得力ありました…

詳しくは聞いてませんが「出演者も"おもろいです"とか"頑張ります"じゃなくていっぱしに表現者名乗るんやったらもっと書き方個性出したらええのにね」とか「パッと見て何の情報も伝わって来ないポスターってポスターの意味成してなくない?見る人がおってこそのデザインやろ」とは言うてた気が…

どこかで読んだことがあるような気がしたら自分でも似たようなことを書いていました。やっぱりそうだよなあと観客の立場でうなずきながら読みました。一点だけ反論するとしたら、ネタばれしたくないのではなくて、脚本が完成していないどころか粗筋があればいいほうだからチラシ作成の段階でアピールすべき内容がわからないケースはかなりの数に上るのではないかと推測します。

初期の五反田団みたいに確信的に貧相なチラシを入れていたところは別として、チラシが駄目でも内容がよかったという公演はあるんだろうか。そもそもそういう公演に足を運ばないのでわからないけど、ないんじゃないか。

最後に繰返しの繰返しになるけど、脚本家、演出家、役者に勝る観劇判断材料はない。

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2018年4月26日 (木)

黒柳徹子の海外コメディーシリーズ最終回

この記事を読み始めて、さすがの黒柳徹子も諦めたのかと思った。日刊スポーツより。

 黒柳徹子(84)が1989年から続ける「海外コメディ・シリーズ」が、今秋の主演舞台「ライオンのあとで」(9月29日~10月15日=東京・EXシアター六本木、10月中旬=大阪・森ノ宮ピロティホール)でファイナルとなることが21日、分かった。黒柳が女優として続けてきた唯一の公演で、30年で32作品を上演して、歴史に幕を閉じる。

 黒柳は同シリーズをライフワークにしていた。89年に東京の銀座セゾン劇場(00年からル・テアトル銀座と改称)でスタートし、14年からはEXシアター六本木で上演してきた。「世の中はつらいことも多いけれど、お芝居を見た時だけは笑って、『面白かった』と楽しんでもらいたかった。お客様もたくさん入って、よく笑ってくださった。感謝の気持ちでいっぱいです」。

ところが最後がこれですよ。

 昨年は8月末に大腿(だいたい)骨を骨折しながら、9月末からの舞台を車いすで演じきった。日本に海外の喜劇作品を根付かせたシリーズはファイナルとなるが、黒柳に舞台をやめる気持ちはない。「舞台のお話があって、やってみたいものであれば」。生涯女優の心意気は健在だ。

引退する気なんてこれっぽっちもない。それでこそ黒柳徹子。そのくらいの意気込みであってこそ、この年齢になっても第一線で活躍できるんでしょう。演出のクレジットに高橋昌也を入れ続けるのもなんだから、シリーズとしては一度閉じましょうかってくらいなもんですよね。

すでに来年の劇場ブッキングまで済んでいるに100ペリカ。

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