2010年8月24日 (火)

創作とスケールと時代と

まったくなんの脈絡もなしに思ったけど、最近の小劇場の若い劇団でスケールの大きい芝居ってあるのかな。まだ観ていないけどままごとくらいかな。惑星ピスタチオみたいなデタラメなんだけど器はでかい、というのは流行らないのか。漫画やアニメではそれなりに大作感のあるものは見かけるけど。

やっぱり苦しい時代の反映なんだろうか。そういうときにこそ、と思っても、舞台と客席の間にあるのが芝居だから、客席がつらいときは舞台もそれに合わせないと、それこそ単なるままごとに見えてしまうんだろうな。

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2010年7月30日 (金)

さいたまゴールド・シアターは500日にして成る

本屋で暇つぶしの本を探していたら見つけたのが「蜷川幸雄と『さいたまゴールド・シアター』の500日」という本。いつも平田オリザばっかりじゃつまらないからたまには蜷川幸雄でもと思って、読んでみたらこれが面白い。

一度だけ観た「アンドゥ家の一夜」の観劇録には「蜷川幸雄が相当鍛えたのではないかと推察されます」なんて書きましたが、やっぱり鍛えたようで、しかも発声やダンスも専門家を呼んでトレーニングしていたようです。

意地の悪いことを言えば、年寄の冷水はどうでもよくて、観て面白いかどうかが観客にとっては一番大事なわけですが、それを最も承知していたのも蜷川幸雄で、観賞に堪えうる水準に持って行くまでにそれこそ身を削るような努力をしています。初の本公演を前に
「精神安定剤飲んでる。家に帰るとぶっ倒れてる。ぼくより年齢が上の人もいる。でも思わず罵倒の言葉を口走る。ずいぶん自分では抑えているつもりなんだけど。大変ですよ」
というくだりは、こちらが手に汗を握ります。

あと、マスコミの取上げかたや行政のバックアップについても、あんなに関心を払って感謝しているのは、失礼ながら意外だった。でもこちらのインタビュー記事では
お客さんに観てもらわないことには演劇は始まらない。たとえば(自分が芸術監督を務めている)彩の国さいたま芸術劇場なんて都心から離れているわけで、相当の発信力がないとお客さんには来てもらえないんだよね。(中略)俳優、演出、ドラマ全体、それぞれが見たい人がいるんだから、それぞれにアプローチできるものにしなくちゃいけないとはいつも考えてる。チラシのデザインだってそのひとつだよね。つまり演劇が持ってるいろんな要素の中の、せめて3つぐらいは話題になるものを打ち出していかないとお客さんは足を運んでくれないよね
と話しているくらいなので、やはり長くトップを張る人はいろんな面にまで気を配れないといけないのだな、と改めて発見する。

ついでにいうと、さいたまゴールド・シアターは、家庭の事情はいろいろあれど、経済的には比較的余裕がある。でも(だからこそ?)熱意はすごい。この本を読んだ後に、インタビュー記事の前編を読むと、若者負けてるよ、って思う。努力が足りないと判断した人を減らすのは、税金を使って運営している以上、それは正しい。

ただ、蜷川幸雄が今の時代に日本の若者だったら、果たして世に出られただろうかとも思う。減らしたのはいいけど、減らされた人たちのことは、ほんの少しでいいから、暖かく見てあげてほしい。

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2010年7月24日 (土)

PARCO劇場で団体販売をしている

三谷幸喜の話でホームページを覗いていたら、団体様募集のページがあった。今までこんなのあったっけか。

最近はPARCO劇場をもってしても不況なのか、企画力が落ちているのか、どちらなんでしょう。もし三谷幸喜の芝居でも団体販売が可能だったら、そっちでチケットを確保してバラ売りする輩が出てきたりはしないんだろうか。気になる。

でも、速報ページを1ページでも用意して早速宣伝しているのはよい。世田谷パブリックシアターも東京芸術劇場もニュースすら載せていない。ここら辺のフットワークの重さというか連携の足りなさと言うか頭の固さと言うか、どうにかならんのか。

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これだけ煽れる三谷幸喜の人気と知名度と実力はすごい

まあまずは日刊スポーツの記事を読んでください。

1月7日に藤原竜也、中村勘太郎、吹石一恵の3人芝居「ろくでなし啄木」(池袋・東京芸術劇場ほか)の公演がスタート。小日向文世、段田安則らが出 演し、ナチス幹部と映画人を描いた舞台「国民の映画」(3月7日~、パルコ劇場)、ロンドン留学中の夏目漱石を描いた舞台「ベッジ・パードン」(6月6 日~、世田谷パブリックシアター)と続く。同作には野村萬斎、深津絵里らが出演する。

 その後もWOWOWドラマ「ウォーキング・トーキング」、映画「ステキな金縛り」が来年秋公開され、西村雅彦、近藤芳正の舞台「90ミニッ ツ」(12月、パルコ劇場)の公演がある。三谷氏は「50歳になると先が気になる。書く作業はパワーがいるので、60歳くらいまでかなとも思う。書けるう ちに書いておきたい。最初で最後の記念イベント」と話した。

三谷幸喜みたいな目立ちたがり屋が60歳で諦めるわけがなくて、死ぬまで書き続けるに決まっているんだけど、それでも上の4本のラインナップ、芝居好きでそそられないわけがない。

で、どの作品が一番気になるかで、その人の芝居の趣味がわかりますよね。最後の一本だけ内容が不明だし、観られるものなら全部観たいけど、一本だけ選べと言われたら私は「国民の映画」かな。

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2010年7月 4日 (日)

7月のメモ

気になる芝居をメモしておかないと忘れてしまうので。参考は「しのぶの演劇レビュー」メルマガより。

・野田地図「ザ・キャラクター」06/20-08/08 東京芸術劇場中ホール:早めに観たい
・ナイロン100℃「2番目、或いは3番目」06/21-07/19 下北沢本多劇場:見逃せない
・青年団「東京ノート」07/02-07/17 新国立劇場特設会場:時間が空いたら
・Bunkamura「ファウストの悲劇」07/04-07/25 Bunkamuraシアターコクーン:評判を聞いてから
・モダンスイマーズ「真夏の迷光とサイコ」07/08-07/18 青山円形劇場:Youが出演ってところで「エネミイ」よりはこちらを
・こまつ座/ホリプロ「黙阿弥オペラ」07/18-08/22 紀伊國屋サザンシアター:観たい
・男子はだまってなさいよ!「天才バカボン」07/23-08/01 本多劇場:配役が豪華すぎる
・劇団、江本純子「婦人口論」07/15-07/25 東京芸術劇場小ホール1:江本純子は期待できる
・新国立劇場演劇研修所「朗読劇 少年口伝隊一九四五」07/30-07-31 新国立劇場小劇場:気になっているのにまだ観ていない研修所

さて、何本観られるか。

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2010年6月29日 (火)

ワールドカップ期間に公演を企画した劇団は何を考えたのだろう

どうなんでしょう。サッカー人口と芝居人口が重なっているという情報があるわけではないんだけど。それにしたって予想外(私は予想外でした)の予選突破で、今日なんて当日券はどこもガラガラなんじゃないか。

ワールドカップを飲み込まんばかりに思いっきり期間が重なっているナイロン100℃は、劇団とKERAの確固たる人気と実績があればこそ。それとも、この期間が不人気だからあえて安く劇場を借りられたりしたのか。野田地図くらいまでいくと、もういつでもいいっス、くらいなのかな。

芝居は前売がほとんどだから大丈夫って考え方もある。でも身内客が多い小さい劇団は大丈夫なんだろうか。いや、身内が多いからこそ義理堅く劇場に足を運んでもらえるとか。

別に23時なら間に合うじゃないか、と考えるのは都内の便利な場所に住んでいる人。明日仕事なのに終わったら1時だし、事前に風呂入って、明日の用意をして、瞑想して(?)、準備万端でゆったり観たいのがファン心理。もし3時半の試合を観たいなら、むしろ仕事が終わって帰ってすぐ寝て、3時半に起きて観て、終わったらそのまま仕事に行って定時でさっさと帰る、とか。

何でこんなことを考えたかと言うと、チェックしているいくつかのサイトの更新状況が悪いこと。いや自分も更新が滞っていて、それは仕事のせいで、他のサイトもそうかもしれないんだけど、チェックしているサイト全部の更新状況が悪いと言うのは妙だ。ということで考えてみたわけです。

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2010年6月14日 (月)

野田秀樹の舞台は危険がいっぱい

最近芝居を観にいけていないから、こんな記事で野田地図の初日が近いことを知るわけです。産経新聞より。

 NODA・MAPによると、銀粉蝶さんは3日、稽古中に約1.2メートルの高さの舞台セットから転落し、骨折。順調に回復しているが、医師の診断で初日の出演を見送ることになった。高橋さんは20日~25日まで代役を務め、それ以降も代役が必要となる場合は大西智子さんと交互で務める。チケットの払い戻しは行わない。

野田秀樹本人がはしごから落っこちた経験の持主なんですけど、でもそのくらいの上下がないと野田芝居は成立しないんでしょうね。

その銀粉蝶ですが、ブリキの自発団の主催メンバーだったんですね。私は観たことがありませんけど、片桐はいりの出身劇団ということは知っていて、なんかいろいろつながっているんだな芸能界は、って思いました。

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2010年6月 6日 (日)

最近は劇場がブランド化している

単なる私の感想ですが、この話題前も書いたような気がするけど、思い出せないからいいや書いちゃえ。

劇場の格差が著しい。最近自分が観る芝居の上演劇場がどんどん偏ってきている。トップクラスの人たちがこぞって芸術監督になったものだから、劇場が上演団体を選ぶようになって、トップクラスの人たちだけあって目の付け所がよくて、気になる企画、団体の上演が続いている。芸術監督制度なんてものが日本に根付くのかと思っていたけど、このまま行くと根付きそう。

具体的にブランド候補の劇場は、こまばアゴラ劇場、王子小劇場(観に行かないけど、気になる劇団はここを通って売れ始めることが多い)、三鷹市芸術文化センター(これも場所が遠くて見逃しているけど気になる劇団が多い)、世田谷パブリックシアター、東京芸術劇場、彩の国さいたま芸術劇場、パルコ劇場、シアターコクーンあたり。

これらの劇場で芸術監督をおいているのは公立劇場が多いけど、共通点としてはさきほど書いたとおり、劇場が上演団体を選んでいること。その趣味や志が反映されたラインナップは、見ていて楽しい。

逆に、下北沢がつまらない。新宿もつまらない。貸し館ばっかりやっているからでしょう。面白い芝居が続かない。最近の本多劇場なんて、ナイロン100℃と大人計画と阿佐ヶ谷スパイダースだけ順番に上演するのが役目のように思える。

こうなると、「あの劇場に行けばなんか面白い芝居をやっている」という状態になる。そうなると、その劇場で上演することがステータスとなるし、興行のためにも知名度のためにもかかせなくなる。昔は劇場すごろくという言葉があった(今でもある?)けど、今は劇場(の芸術監督なり劇場つきの制作者なり)に認められるかが重要。貸し館でいくら上演しても、それはゴールのないすごろくの堂々巡り。そこで下手をすると、劇場がいばって権威化するという可能性もあるけど、そこはビジネスの原則(売れないものは淘汰される)と、もうひとつ、芸術家の矜持(「おれはおれが面白いと思うものを選んだのであって、情実やえこひいきの出番はない」みたいなもの)に期待する。

だから上演側として取りうるキャリアパスは3つ。

一つ目は、上記の劇場の目に留まるようにひたすら工夫する。何を持って工夫とするかは観客の自分にはわからないけど、とにかく上記の劇場の、できればフェスティバルの参加を目指す。

二つ目は、ひたすら貸し館で上演する。でもこれはまもなく廃れる。すくなくともあと10年は、面白い上演団体を放っておくほどの余裕はない。なのでこのパスはまもなく無効になる。

三つ目は、国内の劇場に頼らず、世界を目指す。チェルフィッチュは成功した。快快も目指しているらしい。これも何が必要かと訊かれても困るけど、予想するに、オリジナリティと、世界に通じるコアな部分(ローカル性を排除するというものでもなく、どローカルが逆にどローカルな人たちに受けることもある)と、あと自分たちの上演内容の意図を言語化してアピールできること、でないかと思う。もちろん、海外で上演するなら立場に応じた語学力は必須。

これからの小劇場は、たぶん、これまでの小劇場より早く有名になれる代わりに、だらだら芝居をやっている個人や団体への淘汰の圧力がいっそう厳しくなる。それが観客にとって吉と出るか凶と出るか、それはこれからの話。あと5年経ったら、続きを話そうじゃないか。

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2010年6月 4日 (金)

twitterで突発的短期芝居上演企画

これ。なんかすごいことになっている。

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2010年5月 3日 (月)

劇団四季の美術倉庫と稽古の取材記事

見かけたので載せておきます。GIGAZINEの記事です。

・広大な敷地にそびえ立つ倉庫群、劇団四季を影で支える「四季演劇資料センター」に潜入してきました(前編後編
劇団四季のバレエと発声のレッスンをじっくり見学、舞台俳優の基礎はここから生まれる

最後の記事は、写真に載っている役者のポーズが美しいですね。鍛えられた身体はうらやましい限りです。

<2010年5月5日追記>

稽古場見学レポート(前編後編)もあったので追加。

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