2017年7月 8日 (土)

岸田森さま話

岸田國士の甥で岸田今日子の従兄弟、くらいしか知りません。Wikipediaで出演一覧を眺めましたけど、実際に観たのは帰ってきたウルトラマンくらいで、それも昔のことだから覚えていません。で、サンバルカンから付合いのあったらしい小林朝夫が残した岸田森との会話メモのまとめを見つけました。

芸能界というのは変わった人も大勢いるものだとうっすら思っていましたが、一昔前ともなるとまた「変わった人」の質が違う。芝居の参考になりそうな話の合間からただよう、ちょっとこの人大丈夫かという雰囲気と合せて堪能してください。若いうちに亡くなっていますけど、それでも1982年だから、直接知っている人たちもまだまだ生きている。

| | コメント (0)

2017年7月 7日 (金)

舞台から転落して中嶋しゅうがまさかの死亡

まさかの初日事故。舞台は危ないものではあるけどどんな場面だったんだろう。ちょっとこれだけだと状況がわからないけどスポニチアネックスより。

 6日に東京芸術劇場シアターウエストで上演されていた女優・寺島しのぶ(44)主演の舞台「アザー・デザート・シティーズ」の第1幕上演中に、俳優・中嶋しゅうさん(69)が舞台上から転落、救急搬送され、病院で死亡が確認された。

 この日の公演は中止となった。主催する株式会社梅田芸術劇場が発表した。劇場側はこの日午後10時の時点で、中嶋さんのけがの状況について「詳細が分かり次第、再度、皆様にご連絡申し上げます」とし、「明日以降の公演続行に関しましても、改めてご連絡させて頂きます」とコメントしていた。

 中嶋さんは「劇団NLT」出身のベテラン俳優。妻は女優の鷲尾真知子(68)。

最後に観たのは「ヘンリー四世」だったか。この後「ヘンリー五世」も予定されていたのに。

ありがたいコメントの記録へのリンクを載せておきます。合掌。

<2017年7月7日(金)追記>

もう少し詳しい様子がサンスポに載っていた。

 女優、鷲尾真知子(68)の夫で俳優、中嶋しゅうさんが6日、東京・西池袋の東京芸術劇場シアターウエストで開幕した舞台「アザー・デザート・シティーズ」(26日まで)に出演中、客席に転落し、搬送された都内の病院で亡くなった。69歳だった。警視庁によると、頭を強く打っており、午後10時に死亡が確認された。

 同舞台は女優、寺島しのぶ(44)主演で、中嶋さんは寺島の父役で出演。主催者などによると、この日午後8時10分ごろ、中嶋さんは舞台に地べた座りの状態から立ち上がった際にバランスを崩し、約75センチ下の客席に転落。寺島は役名で呼びかけたが反応がなく、手をクロスさせてスタッフに応援を要請した。

 その後、駆けつけたスタッフや現場にいた医師が心臓マッサージなどの救命措置を施し、都内の病院に緊急搬送。公演はその場で中止になった。7日~9日の公演も中止。その後については後日発表するという。

最初は舞台の奥か袖に段差があったと想像していたけど、正面に落ちたとは思わなかった。落ちた場所は袖のスタッフからは見えなくて、正面からも客席最前列に隠れて後方からはわかりづらいところ。その場で止めた寺島しのぶの勇気(これは勇気と呼ぶべき)、があって、現場にたまたま医師がいて救命措置を施されて、それでも駄目だったのだから落ちた時点で頭を打ってもう駄目だったんだろう。遊眠社全盛時代にはしごから落ちて五体満足で復帰した野田秀樹(ちょうど今はこの上演劇場の芸術監督)のほうが運がよかっただけなんだ。改めて合掌。

<2017年7月7日(金)再追記>

死因は別だったようで、順番としては病気を発症したから舞台下に落ちたとのこと。スポーツ報知より。

 6日に東京・豊島区の東京芸術劇場シアターウエストで初日を迎えた舞台「アザー・デザート・シティーズ」出演中に舞台から転落し、救急搬送先の病院で死亡が確認された俳優の中嶋しゅうさん(享年69)の死因が、急性大動脈解離だったことが7日、わかった。所属事務所が発表した。

 <HPに掲載された文は以下の通り>

「中嶋しゅうを応援して下さった皆様へ」

 既に報道等でご承知の事と存じますが、7月6日に初日を迎えました「アザー・デザート・シティーズ」の上演中、弊社所属俳優、中嶋しゅうが、舞台下に転落した原因につきまして、検視の結果「急性大動脈解離」を発症していたことがわかりました。

 昨日の舞台初日に足をお運び下さり観劇いただいていたお客様、また観劇を心待ちにして下さっていたお客様、共に舞台上で共演させて頂いたキャストの方々、そしてスタッフの方々に於かれましては、多大なご心配、ご心労、ご迷惑をおかけしてしまいましたことを深くお詫び申し上げます。このような結果になってしまい、まだ気持ちの整理がつかずにおりますが、今後のことにつきましては、また改めてご報告させて頂きます。

ちなみにこの再追記時点では、公演は7/11までは中止払戻し決定、7/12以降の公演は7/10正午発表とのこと。ショー マスト ゴー オンの世界とはいえ大変だ。神様に愛される代打は見つかるだろうか。

<2017年7月10日(月)追記>

代役は斎藤歩に決定。7/12までの公演を中止して払戻し、7/13から再開。前売チケットは7/11から販売再開。梅田芸術劇場公式サイトより。

 『アザー・デザート・シティーズ』につきましては、東京芸術劇場シアターウエストでの公演初日である7月6日(木)に、出演者の中嶋しゅうさんが亡くなられたことを受けて、当該公演初日から7月11日(火)までの公演の中止をすでに発表しておりますが、故・中嶋さんのライマン役として斎藤歩(さいとうあゆむ)さんにご出演頂き、7月13日(木)より上演することとなりました。

 急逝された中嶋さんの生前のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表しますとともに、キャスト・スタッフ一同は今後の公演に向けて尽力して参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

 なお、中止を発表しております公演に加え、7月12日(水)の公演につきましても中止とさせて頂くこととなりましたので、併せてお知らせ致します。公演を楽しみにお待ちいただいておりましたお客様には、大変なご迷惑をおかけすることになり、深くお詫び申し上げます。

中止となった公演のチケットの払い戻しにつきましては、下記のとおり対応させていただきます。
大変お手数をおかけいたしますこと、重ねてお詫び申し上げます。

 また、7月13日(木)以降の東京公演の座席券につきましては、7月11日(火)午前10時より販売を再開させていただきます。(大阪公演は販売中)

(後略)

さて公演が成功するか。

| | コメント (0)

2017年7月 1日 (土)

2017年7月8月のメモ

数は少なくても押さえておきたい芝居は多目。うっかりしていたらすでに観始めています。

・世田谷パブリックシアター企画制作「子午線の祀り」2017/07/01-07/23(07/01-07/03プレビュー公演)@世田谷パブリックシアター:舞台に直した直球の平家物語のクライマックスを伝統芸能から現代劇まで多彩な役者で描く、すでに観たけど堪能した

・鳥公園「すがれる」2017/07/06-07/12@こまばアゴラ劇場:この前がよかったので

・燐光群「湾岸線浜浦駅高架下4:00A.M.(土、日除ク)」2017/07/06-07/19@ザ・スズナリ:早くに亡くなった深津篤史の脚本を坂手洋二演出で

・キューブ企画製作「魔都夜曲」2017/07/07-07/29@Bunkamuraシアターコクーン:マキノノゾミ脚本に河原雅彦演出の音楽劇

・シス・カンパニー企画製作「子供の事情」2017/07/08-08/06@新国立劇場中劇場:三谷幸喜の贅沢役者企画だけど、シチュエーションが事前に決まっている三谷幸喜芝居は当たりの予感

・新国立劇場製作「怒りをこめてふり返れ」2017/07/12-07/30@新国立劇場小劇場:労働階級を描いた1956年初演のイギリス芝居、にしては美男美女が多い

・ホリプロ企画制作「NINAGAWA・マクベス」2017/07/13-07/29@さいたま芸術劇場大ホール:これを見逃してはならない

・TRASHMASTERS「不埒」2017/07/15-07/23@下北沢駅前劇場:気になってまだ観られていない団体のひとつ

・東京芸術劇場企画制作「気づかいルーシー」2017/07/21-07/30@東京芸術劇場シアターイースト:2年前に上演した松尾スズキ絵本原作の音楽劇を同じ主役で再演

・コムレイドプロデュース「鳥の名前」2017/07/22-08/13@ザ・スズナリ:赤堀雅秋が癖のある役者を集めたプロデュース公演

・ハイバイ「ハイバイ、もよおす」2017/07/29-08/12@神奈川芸術劇場大スタジオ:中編4本の再演に一人芝居を足して上演予定

・Bunkamura企画製作「プレイヤー」2017/08/04-08/27@Bunkamuraシアターコクーン:前川友大脚本の長塚圭史演出

・FUKAIPRODUCE羽衣「瞬間光年」2017/08/18-09/05@こまばアゴラ劇場:この前は見逃した

・松竹製作「野田版 桜の森の満開の下」2017/08/09-08/27@歌舞伎座:野田秀樹の久しぶりの歌舞伎座公演は夢の遊眠社時代から

・日本総合悲劇協会「業音」2017/08/10-09/03@シアターイースト:再演したくても主役の引受け手がなかった芝居、らしいのを今回は平岩紙で

・シス・カンパニー企画製作「ワーニャ伯父さん」2017/08/27-09/26@新国立劇場小劇場:KERAのチェーホフ四大悲劇上演企画の第3弾

劇場や芸能事務所の企画製作/企画制作がずらりと並んで、劇団の衰退か自分の趣味の偏りか。

| | コメント (0)

2017年4月27日 (木)

日本人が日本人を警戒する視点の芝居を望みます

2017年5月6月の観たい芝居のメモをまとめていたら、ラインナップを眺めて言葉になった考えを書いてみます。

安全保障に絡む法律の制定改正に反対意見が盛上がるなか、演劇関係者も反対を表明する人たちが多いです。それを反映してかこの期間だけでも、事前にわかる範囲で戦争を扱った脚本の再演が4本あります。粗筋を読んだ限りでは戦争に対して否定的な芝居です(戦争を肯定する芝居はあまり聞いたことがありませんが)。

今まで芝居を観て学んだところによれば、日本人は日本人を信用していませんよね。そしておそらくその通りで、日本人は信用ならない。だから国際情勢が、遠くではなくすぐそこの国に関係してきな臭くなったにも関わらず、法律の制定改正に反対しているのは、直感では正しいです。法律が制定改正されたら、なし崩しで日本人が日本人に迷惑をかける形の運用がなされる。そういう日本人の信用ならないところをあの手この手で描いてきたのが平田オリザです。直近だと4月の「南島俘虜記」とか。

それを出発点として考えると、戦争への警戒以上に日本人を警戒しないといけない。いざとなったら何をやらかすかわからない存在として、日本人である私たちは自分たちと自分自身をもっと警戒してとらえないといけない。だから単に戦争反対を目的として法律の制定改正に反対している人たちは同じく警戒しないといけない。それは立場が変わったら自覚無しに法律の制定改正を推進する人たちです。今回の件に限らず、私は政治的な反対意見を表明している人たちに嫌な印象を持っていましたけど、これが理由のひとつだと今わかりました。

演劇関係者もその例に漏れません。有名なところでは、本人にいろいろな考えがあったとしても、岸田国士は結局大政翼賛会文化部長を務めた事実があります。どこで読んだか忘れましたが、自分が務めたほうが関係者の保護に回れる分だけまし、という理由もあって引受けたと記憶しています。ただ、今日の目をもって昨日を論じるなかれという考慮をしても、そもそも就任したのが正しかったのかどうか、それとも全部辞退して疎開して隠遁していればよかったのか、正式に抗議活動をして拷問されるのがよかったのか。岸田国士ですらそうなのですから、今の演劇関係者で戦争に反対している人たちも立場と時局によっては何を言い出すかわかったものではありません。とるべきだった振舞についての合意は今もできていませんから、状況が変わったら状況倫理を駆使して豹変して、後で「あの時はしょうがなかったんだよ」で済ませるような人が大勢いるでしょう。

再演される芝居はすでに脚本があるのでリライトするわけにはいきませんし、そもそもリライトするなら再演する意味がありません。それでも、単に戦争反対という視点から戦争を断罪して観客をいい気分にさせるのではなく、戦争にまつわる悲劇を起こしているのは人間の営みで、その中でさらに日本人の通常の営みには戦前戦中戦後を一層悲惨にする何らかの要素や様式があって、それは劇中の人物だけでなく現代の作り手の日本人や観客の日本人の中にも脈々と受継がれて潜んでいるので強く警戒するべき、という視点から描かれることを、一芝居ファンとして望みます。

それとは別に、相手の土俵に乗らないことで反対を表明する方法もあります。戦争が起こる可能性が大きくなるほど、戦争とは遠い純粋な娯楽を提供することで、観客の日本人には逆にある種の救いになりうる、次の日に向かう力を与えられる、ということも忘れないでほしいです。

| | コメント (0)

2017年4月26日 (水)

2017年5月6月のメモ

観たいものを並べてみると結構な数になりました。

・赤坂ACTシアタープロデュース「恒例 志の輔らくご」2017/05/04-05/07@赤坂ACTシアター:演目は大忠臣蔵と中村仲蔵で固定の恒例らしいけど、セットで一度観ておきたい

・うさぎストライプと親父ブルースブラザーズ「バージン・ブルース」2017/05/04-05/21@こまばアゴラ劇場:役者を見て演目を考えたんだろうな、という不思議な企画

・Bunkamura企画製作「上を下へのジレッタ」2017/05/07-06/04@Bunkamuraシアターコクーン:倉持裕と竹中直人のコンビがBunkamura企画で、手塚治虫の漫画を舞台化だけど、大当たりか大外れかどちらかの予感

・デンナーシステムズ企画制作「TSURUBEBANASHI2017」2017/05/10-05/14@世田谷パブリックシアター:聴いたら楽しいだろう釣瓶の一人噺

・新国立劇場主催「マリアの首」2017/05/10-05/28@新国立劇場小劇場:日本戯曲の力シリーズ3作目は小川絵梨子演出で

・イキウメ「天の敵」2017/05/16-06/04@東京芸術劇場シアターイースト:上演済み短編を長編化して、客演多目で臨む

・俳優座劇場プロデュース「十二人の怒れる男たち」2017/05/17-05/21@俳優座劇場:映画は観たことがあるけど舞台で一度観ておきたい

・ヴィレッヂ/WOWOW主催「クヒオ大佐の妻」2017/05/19-06/11@東京芸術劇場シアターウエスト:宮沢りえの主演作品に岩井秀人が助演するという個人的に文脈がわからないキャスティング

・M&Oplaysプロデュース「少女ミウ」2017/05/21-06/04@ザ・スズナリ:岩松了が若手と小さ目の劇場で芝居するシリーズ

・青☆組「雨と猫といくつかの嘘」「青色文庫 -其参、アンコール選集ー」2017/05/23-06/04@アトリエ春風舎:一度は観たくてまだ観られないけど、演目3本、うち1本はダブルキャストというややこしい上演

・モノモース「エンドルフィン」2017/05/24-05/29@こまばアゴラ劇場:役者3人のユニットに大阪劇団の脚本演出家を迎えて

・明後日プロデュース「名人長二」2017/05/25-06/04@紀伊國屋ホール:モーパッサンの原案と圓朝の連載原作を混ぜた謎加減が気になる

・木ノ下歌舞伎「東海道四谷怪談」2017/05/26-05/31@あうるすぽっと:通しで6時間の大作は観ておきたいけど日程が

・シーエイティプロデュース企画製作「蜘蛛女のキス」2017/05/27-06/18@東京グローブ座:名前だけ聞いたことのある2人芝居で、主演は未知数だけど渡辺いっけいが相方を務めて演出が鈴木裕美ならこの機会に観てみたい

・アマヤドリ「非常の階段」2017/06/08-06/18@シアター風姿花伝:これも観ておきたいのに長らく観られない

・FUKAIPRODUCE羽衣「愛死に」2017/06/08-06/18@東京芸術劇場シアターイースト:再演の妙ージカル

・新国立劇場主催「君が人生の時」2017/06/13-07/02@新国立劇場中劇場:宮田慶子演出で名前だけ聞いたことのある翻訳もの

・サンプル「ブリッジ」2017/06/14-06/25@神奈川芸術劇場大スタジオ:劇団活動はこれで最後にして個人ユニットに移行する前の最後の公演

・KENTARO KOBAYASHI SOLO PERFORMANCE「ポツネン氏の奇妙で平凡な日々2017」2017/06/16-06/21@あうるすぽっと:観れば面白いのはわかっている

・チェルフィッチュ「部屋に流れる時間の旅」2017/06/16-06/25@シアタートラム:初演から1年以上世界ツアーをやって、東京公演

・青年団「さよならだけが人生か」2017/06/22-07/02@吉祥寺シアター:今年の本公演は比較的初期の劇団出世作を、本公演にしては新旧入り混じったキャスティングで

・劇団☆新感線「髑髏城の七人」2017/06/27-09/01@IHIステージアラウンド東京:これは鳥組で阿部サダヲを主演に迎えて

・新劇交流プロジェクト「その人を知らず」2017/06/29-07/10@あうるすぽっと:三好十郎脚本鵜山仁演出の、文学座と文化座と民藝と青年座と東演の合同上演

・文学座公演「中橋公館」2017/06/30-07/09@紀伊國屋ホール:文学座初期の真船豊脚本を上村聡史演出で

他に「髑髏城の七人」の花組が06/12まで。

ラインナップを眺めて、思うところがあったので、分けて次のエントリーに書きます。

<2017年4月29日(土)>

1本追加。

<2017年5月30日(火)>

1本追加。

| | コメント (0)

2017年4月21日 (金)

観客あるある

あるあるは大げさだけど、長く芝居を観続けているとそういう気分になる

転居を伴う異動があって、3月はなんだかもうやること、のタスクが多すぎて芝居の感想もまったく書けず、それも書きたいけど時間がない、というような感じじゃなくて、自分がパソコンに向かってテキストを打つ、ってことがもはや遠い世界に感じられる、みたいな心境になってしまっていて、これはちょっとやばいんじゃないかなんて気が、こっそりしていた。4月になって、環境が変わって、時間は前よりたくさんあるのに「エンターテイメントを楽しむ」みたいな方向に気持ちがいかない。いかないというよりも、前はどうやって楽しんでいたのかがわからなくなってる感じがしていた。

最近ブログを書くのがきつくなってきた。でももっと以前は、なんかもう芝居を観るの止めてもいいんじゃないかという気持ちになりました。

でも、「クレシダ」の映像を観て、平さんの芝居を観ていたら、なんというかへんな表現だけど、死んでいた情緒がみるみる甦ってくるような感覚になった。シャンクの語る「役者の仕事」の台詞に涙しながら、自分がどうやって芝居を、娯楽を、楽しんでいたかをもりもりと取り戻すような感覚があった。ためこんで放置していた芝居と映画の感想を、3日間で一気にぜんぶ書いた。ソロモンよ、わたしはもどってきた、なんて言いたくなってしまうぐらい、きぶんがいい。

私の場合はそれが「」だった。たとえ3年に1回でもこういう芝居が観られるなら芝居を観続けないといけない、と思わせてくれた。なのに今年の再演を観られなかったのは都合がつかなかったから。芝居を観に行ける機会は減っていて、そうするとできるだけ当たりの予感がする芝居を選びがちになってしまう。それでよし行けるというときに限って観たい芝居が休演日だったり、昼夜のどちらかしか上演していなくて合わなかったりする。

ならばその機会に新しい劇団でも試しに観るかというと、それより別のことに時間を使おうかとなる。劇団に限らず、海のものとも山のものとも知れないものを試すのには時間と体力と金が必要で、それが欠けるとつらい。

欠けた時期が続くと、観るのを止めてもいいんじゃないかという気持ちにまたなってしまう。そういうときに思い出す作品がひとつでもあるなら、ひと休みしたあとでもう一度立上がって劇場まで足を運べる。

| | コメント (0)

2017年3月20日 (月)

おくやみ申し上げます

早かった。短いので申し訳ないけどステージナタリーより全文引用。

悪魔のしるしの危口統之が、本日3月17日に逝去した。42歳だった。

危口は昨年末に公式サイトにて肺腺ガンを患っていることを発表し、note上の「やまいだれ日記」に日々の思いをつづっていた。通夜は明日3月18日18:30より、告別式は翌19日13:00から14:00に、危口の出身地である岡山・倉敷の、アーバンホール中庄にて執り行われる。

危口統之は1975年岡山県倉敷市生まれ。大学時代から演劇活動を開始し、2008年に「悪魔のしるし」を設立。「搬入プロジェクト」や、実父と共演した「わが父、ジャコメッティ」などで注目を集めた。最後の舞台となったのは2016年10月に上演された「歌舞伎町百人斬り」。なお、危口が原案を手がけた「蟹と歩く」は、予定通り3月25・26日に岡山・倉敷市立美術館講堂で上演される。

合掌。

| | コメント (0)

2017年3月 1日 (水)

2017年3月4月のメモ

2月に強引に駆込みで5本観たら3月がもっと詰まっていて、しかも前半から飛ばしていて、観切れない。

・OFFICE SHIKA PRODUCE「親愛ならざる人へ」2017/03/02-03/12@座・高円寺1:奥菜恵も久しぶりだけど久世星佳を連れてきたところが偉い

・新国立劇場制作「白蟻の巣」2017/03/02-03/19@新国立劇場小劇場:三島由紀夫が苦手なんだけどどう仕上がるか

・オフィスコットーネプロデュース「The Dark」2017/03/03-03/12@吉祥寺シアター:イギリスの比較的近年ものの日本初演で興味が湧いたのでピックアップ

・世田谷パブリックシアター企画制作「炎」2017/03/04-03/19@シアタートラム :初演と同じキャストでの再演、初演を観た自分がこの2ヶ月で1本だけ選べと言われたら全力をもってこれをお勧めする

・PARCO Production「不信」2017/03/07-04/30(03/04-03/06プレビュー)@東京芸術劇場シアターイースト:三谷幸喜の4人芝居だけど会場が狭いのでチケット争奪が

・西尾佳織ソロ企画「2020」2017/03/09-03/12@「劇」小劇場:鳥公演に先んじて個人企画

・シス・カンパニー企画製作「令嬢ジュリー」「死の舞踏」2017/03/10-04/01@Bunkamuraシアターコクーン:3人芝居の同時上演に小川絵梨子演出で挑戦、2本立てではなく昼夜でかわりばんこに1本ずつ上演するので注意

・鳥公園「ヨブ呼んでるよ」2017/03/16-03/22@こまばアゴラ劇場:旧約聖書が元ネタらしい

・燐光群「くじらの墓標 2017」2017/03/18-03/31@吉祥寺シアター:1993年初演の再演モノ

・青年団・こまばアゴラ演劇学校無隣館「南島俘虜記」2017/04/05-04/23@こまばアゴラ劇場:毎年楽しみな青年団と無隣館の合同公演、追加公演パズルにも注目

・劇団☆新感線「髑髏城の七人」2017/03/30-06/12@IHIステージアラウンド東京:新劇場こけら落としにして4つの座組みで3ヶ月ずつ1年間上演という日本ではあまりみない試みに鉄板の演目で挑戦するトップバッター

・ONEOR8「世界は嘘で出来ている」2017/04/02-04/09@ザ・スズナリ:比較的最近評判がよかった芝居の再演

・世田谷パブリックシアター企画制作「狂言 唐人相撲」「MANSAIボレロ」2017/04/05-04/09@世田谷パブリックシアター:これは1公演で2本上演だけど初日に限り唐人相撲がトークになるようなので日程注意

・松竹製作「赤坂大歌舞伎 夢幻恋双紙」2017/04/06-04/25@赤坂ACTシアター:蓬莱竜太の新作で生まれ変わりモノに中村屋が挑戦

・劇団青年座「わが兄の弟」2017/04/07-04/16@紀伊國屋ホール:マキノノゾミ脚本宮田慶子演出でチェーホフ伝とのこと

・テレビ朝日、産経新聞社、パソナグループ、サンライズプロモーション東京主催製作「フェードル」2017/04/08-04/30@Bunkamuraシアターコクーン:大竹しのぶ主演栗山民也演出のフランス古典らしいけどこの相乗りぶりは何とかならんのか

・KAAT×地点共同制作「忘れる日本人」2017/04/13-04/23@神奈川芸術劇場中スタジオ:よくわからない勢いを感じたのでピックアップ

・さいたまゴールド・シアター×さいたまネクスト・シアター「鴉よ、おれたちは弾丸をこめる」2017/04/14-04/16@さいたま芸術劇場:見逃していた公演なので観たいけど3日間3ステージだけとか

・SHATNER of WONDER「破壊ランナー」2017/04/21-04/30@Zeppブルーシアター六本木:まさかの西田シャトナー作品再演だけど、これは再演できるのか

・こまつ座「化粧」2017/04/25-04/30@紀伊國屋ホール:何度も上演している井上ひさしの一人芝居なので観ておきたい

・カンパニー・エルザッツ「思い出せない夢のいくつか」2017/04/28-04/30@こまばアゴラ劇場:平田オリザ作品の翻訳を、ベルギーの若手劇団が学生時代の卒業公演で上演して、それが本家の劇場で上演

劇団っぽく書いたものでも提携があったりして、こうやって並べると劇団よりプロデュース公演全盛なのがよくわかる。でもそれが大成功することもあるのでわからない。その大成功の実例が今回再演される。繰返しになるけど「炎」は全力でお勧めするので芝居に興味があるなら立見でもいいから観ておけ。高校生でも中学生でもいいから観ておけ。初演に口コミプッシュを出せずに日和ったのはいまだに後悔している。

<2017年4月12日(水)追記>

2本追加。あと、載せていないけど4月28日からのふじのくに世界演劇祭がちょっと面白そうなのだけど、スケジュールの都合がつくかどうか。

| | コメント (0)

2017年2月14日 (火)

青年団の追加公演パズルに興味津々

最近恒例の青年団+無燐館の公演ですけど、今年は「南島俘虜記」とのことで未見なので楽しみにしています。

で、トリプルキャストでスケジュールが組まれているんですけど、トリプルキャストなのに休演日あり。いやー4月はみんな忙しいし、なんてことはなくて、いつも人気の青年団ですから追加公演予定日でしょう。一応同じ曜日の同じ時間帯に同じチームが当たらないように工夫していますけど、各チーム7公演ずつだから追加公演はどのチームが、何てことにならないように、1公演ずつ充てるんでしょう。

販売して間もない最初の週を飛ばすとしたら、4/11(火)昼以降が対象。いやいや、そんな順番は関係ない手堅く日曜夜に3チーム突っ込む、いやいやいや、各チーム2公演の計6公演を一気にあるいは二度に分けて追加するならきれいにABCが並ぶじゃないか、などと興味は尽きません。

チケット発売は2/25(土)なので、どの日から売れるかを観察しながら、どの組合せで追加公演やるのかを決めていくのでしょう。最近は昼間公演が人気で夜公演の人気が薄いから、特に平日は先に夜から売るのでしょう。

私の予想は、素直に4/11(火)昼、4/13(木)夜、4/18(火)昼を売出しだと思いますが、皆様の予想は如何。

| | コメント (0)

2017年1月10日 (火)

インフルエンザによる短期上演中止のメモ

3件目が出てきたので目に付いた範囲でメモを残します。

・世田谷パブリックシアター企画製作「キネマと恋人」2016年11月24日から27日まで4日間5ステージが中止スポニチによれば妻夫木聡、緒川たまき、三上市朗の3人が陽性反応。

・神奈川芸術劇場プロデュース「ルーツ」2016年12月23日から25日まで3日間3ステージが中止。こちらは誰が陽性反応なのか不明。

・Bunkamura企画製作「世界」1月11日から13日まで3日間3ステージが中止。これもスポニチによれば鈴木砂羽が陽性反応。その後発症して14日昼を中止、夜を上演予定

今シーズンはインフルエンザの当たりシーズンなのでご注意。

<2017年1月12日(木)更新>

「世界」の情報を更新。インフルエンザに詳しくないけど12日に発症して14日夜に間に合うのかな。赤字覚悟で諦めて15日日曜日まで中止にして休演日はさんだほうがよかったのでは。ちなみに26日夜の回が追加公演になっています。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧