ナイロン100℃「管理人ご夫妻」本多劇場
<2026年9月26日(土)昼>
昭和のころでもかなりぼろいアパート。所有者の夫とその妻が管理人をしているが、妻と住人との不貞に端を発するいざこざで夫は逮捕、妻は住人と一緒になり、新たな管理人夫妻として生活が始まる。実は町の平和を守る平和仮面も兼ねている管理人業務だったが、住人からはさしたる不満も出ずに新しいようなこれまで通りのような生活が続く。
いかにも怪しく重たい前半から一転、不穏続きなのに歌を大量に入れて何となくいい話っぽくなる後半。前半と、後半一部から察するに、もっと鬱屈した話になるはずだったところをKERAの不調でとりあえず最後まで形を付けたらこうなったかと。さらにこじれそうなのにあっさり終わってしまったであろうエピソードが散見されて惜しまれるものの、何となくそれっぽく終わった気分になったのは後半に歌を多用したからで、歌の力すごいと今さら驚いている。「だってだってだってだってだってだってだって」はKERA作詞だろうが、他は一部根本宗子作詞と言われた方が納得しそうな歌もあり。
客演陣は、妙に上手くて誰だこれと休憩時間に確かめた野間口徹が遅い出番ながらも昔ながらのKERA芝居らしい雰囲気をほのかに振りまいて絶賛。長谷川朝晴は役の危ない気配の出始めで、根本宗子と土田英生は後半にもっと予定されていたであろうに、不発で終わる。特に土田英生がいまいちなまま終わってしまったのが惜しまれる。力ある劇団員はいまさらながら、峯村リエのしっとりしたトーンと、珍しく力技を見せる三宅弘城の2人の対比を楽しみつつ、驚く振付のときに周りが驚く演技をする中で腕だけでさぼるみのすけにはやや不満。
